2020年の 小売 業界予測: D2C 再編・人材コストの見直しが起こる

2020年の小売業界がどうなるかを予測してみよう。

米DIGIDAYの姉妹サイトであるモダン・リテール(Modern Retail)の記者、ケイル・ワイスマンとアナ・ヘンセルが、ホスト役を努めた米DIGIDAY副編集長シャーリーン・パサックとともに、ウォルマート(Walmart)やターゲット(Target)がいかにしてAmazonに挑戦するかといったことから、D2C(direct-to-consumer)スタートアップ向けのベンチャーファンディングが干上がるかどうかまで、彼らがよく知る変化や展開について議論した。

会話のハイライトのいくつかを紹介する。読みやすさのために多少編集を加えている。

顧客体験の未来

ケイル・ワイスマン:バージ(The Verge)によって、社内の内紛の様子を暴露された、スーツケースのD2Cブランド、アウェイ(Away)の状況は、多くの新興D2C企業が自社の文化や成長に焦点を当てながら、前線に立つスタッフ(および彼らが提供する顧客体験・顧客サービス)のことは考えていないという問題を浮き彫りにしている。

これは企業が持つ固有の文化を強調している。消費者向け製品を販売しているD2C企業の多くは、10~15年前のテクノロジー企業のような考え方を持っている。「どんなことをしても成長する」「動き続けなければ死ぬ」というような考え方だ。彼らの製品に不満を持っているかもしれない人々からの攻撃という人間的要素を考慮していなかった。

これが顕在化ようになってきていて、そうした企業の多くが、「我々の製品が人気を得て、(何百万とはいわないまでも)何千人かがそれを買ってくれれば、我々は成長していくが、ブランドと製品の仲介者となる自社スタッフをどう扱うのがよいのか?」という課題に直面しつつある。

D2Cブランドの次のグループはより賢く

アナ・ハンセル:2019年、企業の創業者や投資家のあいだには、D2Cビジネスはベンチャーキャピタルの投資先として必ずしも適切でないという認識が間違いなく存在する。それだけが、ベンチャーキャピタリストが必要とする10倍のリターンを生み出すわけではない。それは少々恐ろしいことで、次の資金調達には苦労する企業が出てくるだろうし、レイオフや投げ売りが起こることを意味する。

だが、それは同時に、エキサイティングでもある。いま事業をはじめる企業は、収益性やそれを達成するための明確なプランについてよく考えようとするはずだからだ。彼らは、小売店で販売することや、早い段階での提携関係を作って販路拡大につなげることに、よりオープンな姿勢を持っている。次に登場するブランドのグループは、第1世代のスタートアップより収益性を意識したより良いプランを持つだろう。

Amazonに挑む小さな巨人たち

アナ・ハンセル:小売店がAmazonと競争しようとする興味深い話がふたつある。それはターゲットとウォルマートの話で、2019年に両社が取ったアプローチはそれぞれまったく異なるものだった。特にウォルマートは、マーク・ロア氏の下で、できる限りAmazonに負けないスピードで配送するサービスを推し進めてきた。ウォルマートは、一部商品の翌日配達を推し進めるとともに、食料品の配達でAmazonへの対抗策を講じようとしてきた。ウォルマートは基本的に、「我々は、我々の店舗と新鮮な食料品を提供する能力が、我々がAmazonに勝っている主要メリットだと考えており、それを活用して我々のオンラインビジネスを促進する」と述べている。

ターゲットもまた、店舗を強みとして押し出している。ターゲットは、より多くのオンライン注文に実店舗で対応しようとしている。最新の統計によると、ターゲットでは、同日配送、もしくは「オンライン購入、店舗受け取り」のシステムを通じて、実店舗でオンラインの注文の80%に対応している。「Amazonへの対抗策として実店舗を活用しよう」と言っている小売業者が増えていることを心強く思う。それはAmazonにないものだから。

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Pierre Bienaimé(原文 / 訳:ガリレオ)