カンヌライオンズクリエイティビティフェスティバルで、マーケターたちはAIに対する興味を示していた。フェスティバルで新しいテクノロジーへの熱狂が盛り上がるのは当たり前のことだが、マーケターのあいだでは「基本に立ち返る必要がある」という考えが増えているようだ。
バドライト(Bud Light)をめぐる論争がまだ続くベルギーの醸造会社ABインベブ(AB InBev)だが、同フェスティバルのメインステージでは「消費者を理解することに焦点を当てている」と語った。同社のグローバル最高マーケティング責任者であるマルセル・マルコンデス氏は、「物事が簡単に物議を醸し、論争となってしまうときこそ、私たちマーケター全員が目を覚まし、謙虚さを思い出す重要なときであると思う」と述べた。
また、Appleはアドテクに関する計画については口を閉ざす一方、自社の広告がコンパクトで魅力的なストーリーを伝えるために必要なエージェンシーの存在を称えた。
経済環境がマーケターの姿勢を変える
「基本に立ち返ろうとするこれらの姿勢は、現在の経済状況が引き起こしたものである可能性が高い」と、エージェンシーのエグゼクティブやマーケターたちは言う。彼らによれば、経済が厳しい時期にはマーケターたちは縮小した予算で拡大した目標を達成しなくてはならないだけでなく、成果が過去に証明された手法に頼ることになる。マーケターやエージェンシーのエグゼクティブたちは、基本やROIに焦点を当てることが、当面のあいだ続くと予測している。
カンヌライオンズクリエイティビティフェスティバルで、マーケターたちはAIに対する興味を示していた。フェスティバルで新しいテクノロジーへの熱狂が盛り上がるのは当たり前のことだが、マーケターのあいだでは「基本に立ち返る必要がある」という考えが増えているようだ。
バドライト(Bud Light)をめぐる論争がまだ続くベルギーの醸造会社ABインベブ(AB InBev)だが、同フェスティバルのメインステージでは「消費者を理解することに焦点を当てている」と語った。同社のグローバル最高マーケティング責任者であるマルセル・マルコンデス氏は、「物事が簡単に物議を醸し、論争となってしまうときこそ、私たちマーケター全員が目を覚まし、謙虚さを思い出す重要なときであると思う」と述べた。
また、Appleはアドテクに関する計画については口を閉ざす一方、自社の広告がコンパクトで魅力的なストーリーを伝えるために必要なエージェンシーの存在を称えた。
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経済環境がマーケターの姿勢を変える
「基本に立ち返ろうとするこれらの姿勢は、現在の経済状況が引き起こしたものである可能性が高い」と、エージェンシーのエグゼクティブやマーケターたちは言う。彼らによれば、経済が厳しい時期にはマーケターたちは縮小した予算で拡大した目標を達成しなくてはならないだけでなく、成果が過去に証明された手法に頼ることになる。マーケターやエージェンシーのエグゼクティブたちは、基本やROIに焦点を当てることが、当面のあいだ続くと予測している。
「好景気のときであれば、『私たちはもっと何ができるだろうか?』と考えるものだ」と、B2Bマーケティングエージェンシーであるリカルディ・グループ(The Riccardi Group)のCOO、ジェイ・ディピエトロ氏は言う。「新しいプログラムやイニシアチブが設立され、実施され、新しいツールがテックスタックに追加され、さらなる最適化活動が始まる」。
一方で、「経済の停滞期、あるいは経済の停滞を恐れる期間には、予算が凍結したり削減されたりするなか、私たちは贅沢な時間と予算を持つことができず、『基本に立ち返る』必要がある。自分たちのビジネスの根本を思い出し、そこに力を注ぐために一生懸命働く」と同氏は述べている。
いまブランドに必要なものとは
「これらの『基本』が何であるかは、マーケターにより異なるだろう」と、エージェンシーのエグゼクティブたちは言う。彼らによれば、基本に立ち返る流れは将来の予測が困難な状況が続いているためだという。
「不確実な経済環境ではボトムラインと、とくにファネル下部に対するプレッシャーがこれまで以上に強くなる」と、メカニズムのパートナー兼最高ソーシャル責任者であるブレンダン・ガハン氏は言う。「今年、TikTokとYouTubeはショッピング機能の拡大に全力を挙げてきた。彼らはリアルなセールスを優先する機能と、エコシステムの構築に取り組んでいる」。
プラットフォームによるショッピング機能以外に投資が行われる分野に関して、「デジタルインフラ、需要創出、コンテンツ、顧客マーケティングへの投資が2023年を通じて続くだろう」と、B2B戦略マーケティング会社であるサリエントMG(SalientMG)の創設者兼CEO、マック・マッケルビー氏は語る。しかし、「内部および外部のイベント、アクティベーション、出張、増員への予算削減または抑制は行われている」という。
同氏は続けて、「メタ(Meta)のような企業が『効率性の年』であると言っていることを見ると、どのテック企業も経済的な圧力から免れないことがわかる。優れたマーケティングチームは、会社の目標に対する効率的な達成に焦点を当てている」と付け加えた。
このほか、「新しいテクノロジーには継続的に話題性や熱狂が発生しているものの、新しく目立っているからといって問題を解決してくれる『魔法』ではない」と、オムニコム傘下のTBWAワールドワイド(WBWA Worldwide)でエグゼクティブコーチを務めるロブ・シュワルツ氏は言う。「ブランドにはアイデアが必要だ。言葉と視覚。基本的なもの。それがあるからこそ、消費者と繋がることができる」。
[原文: Marketing Briefing: In uncertain economic times, marketers are getting back to the fundamentals ]
Kristina Monllos(翻訳:塚本 紺、編集:島田涼平)