アイスクリームブランド、ヘイロウ・トップ(Halo Top)のインスタグラムアカウントは、鮮やかなオレンジ、パープル、ブラウンが溶けて渦巻くなかを、アイスクリームの1パイント容器が漂う画像を次々にアップする。こうしたオーガニックな投稿も貢献して、創業5年のヘイロウ・トップは広告費を使うことなく全米展開してきた。
アイスクリームのブランド、ヘイロウ・トップ(Halo Top)のインスタグラムアカウントは、鮮やかなオレンジ、パープル、ブラウンが溶けて渦巻くなかを、アイスクリームの1パイント(473ミリリットル)容器が漂う画像を次々にアップする。こうしたオーガニックな(有料広告でない)ソーシャル投稿も貢献して、創業5年のヘイロウ・トップは、広告費をまったく使うことなく全米に展開してきた。
47万人以上のフォロワー数を誇るヘイロウ・トップのインスタアカウントは、ミニマリスト的なシーンとポップなカラーを背景にしたアイスクリーム容器の画像やGIFで、パッケージングを強調している。
「メッセージを詰め込んだ騒々しい画像ではなく、当社のパッケージングとアイスクリームを際立たせるクリアな画像に注力している」と、ヘイロウ・トップの創業者でCEOのジャスティン・ウールバートン氏は語る。
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たった1年で売上2500%増
これまでのところ、それが功を奏してきた。ヘイロウ・トップのソーシャル全体のフォロワー数は、昨年8月の40万人から現在の100万人へ、この10カ月間で160%増加。ウールバートン氏によると、売上はこの1年間で2500%増え、商品は米国各地の食料品店で入手できるようになったという。
ウールバートン氏はまた、ブランドの成長をもたらしたのは、健康志向で大企業的でないメッセージだという。「我々は、メッセージが最大限に伝わるよう尽力している」と、同氏。「そうすることで、我々があくまで生身の人間であり、スーツを着たお偉方がフォーカスグループで一番反応の良いものを調査しているわけではないことを、ファンにわかってもらえる」。
ヘイロウ・トップの従業員たちからのメッセージと、彼らのお気に入りのフレーバーアイスクリームを紹介することもある。チョコレートアーモンドクランチ、バースデーケーキ、シーソルトキャラメルといったお気に入りのアイスクリームと一緒に、ヘイロウ・トップの従業員の名前と言葉が、さまざまな投稿で取り上げられる。
毎日が誰かの誕生日ですよ(@50cent が好きな人なら関係なし)。うちのPRマネージャー、マージBのように「バースデーケーキ」を食べる理由をいつも探しているのならね! お気に入りのフレーバーはバースデーケーキ。「気に入っているフレーバーはバースデーケーキです。なんといってもファンフェティ(カラフルなスプリンクルをまぶしたケーキ)が人生ですから」?。スイープステークスのお気に入りポイント。「#HaloTopGoldenSeal で私が好きなのは、できるだけ多くの人に幸せをもたらそうとしている点。一生に一度のような賞が5人に当たるだけでなく、メイク・ア・ウィッシュ・ファウンデーション(Make-A-Wish Foundation)を通じて5つの夢を叶えます。加えて、外れた人も祝福し、熱心なファンたちに賞品獲得のチャンスをさらに提供するところが大好き!」。購入の必要はありません。禁止にあたる場合は無効。ルールの詳細はhalotop.com/goldensealをご覧ください。
はじめてのデジタルキャンペーン
ブランドが引き続き消費者に新鮮に受け止めてもらえるよう、ヘイロウ・トップは、はじめて全米規模のデジタルキャンペーンを展開。協力したのは、フィラデルフィアを本拠とするクリエイティブショップ、レッド・テットマー・オコーネル+パートナーズ(Red Tettemer O’Connell+Partners)だ。このキャンペーンは6月29日に、Hulu(フールー)のようなデジタルプラットフォームとソーシャルチャネルではじまった。
「パーフェクト・ピント(The Perfect Pint)」は、ユーモラスな4つのスポットで構成されるシリーズで、天使と悪魔の典型的な争いを描く。最初の2つのスポットでは、「罪のない」ヘイロウ・トップのアイスクリームを作るのをやめさせようと、悪魔が天使に説得を試みる。というのも、人々が普通、贅沢な満足に「やましさ」を感じるのが悪魔は好きなのだ。残りの2つのスポットは7月の配信を予定している。
デジタル戦略に予算を投じても、ヘイロウ・トップの精神を壊すことにはならないだろう。そう予想するのは、レッド・テットマー・オコーネル+ パートナーズの最高クリエイティブ責任者兼プレジデントのスティーブ・レッド氏だ。「ヘイロウ・トップは、若くハングリーであり続けることを望んでいる」と、同氏は評価する。「彼らはずっと、『これは大企業がやりそうなことでは? 当社はその反対をやろう』という感じなのだ」。
Ilyse Liffreing (原文 / 訳:ガリレオ)