DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。
2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。
DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。
EY JapanのBarnd Marketing & Communication (BMC)でRegional BMC Leaderを務める高橋説子氏の回答は、次のとおりだ。
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――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?
Reframe the futureという言葉がぴったりの1年でした。
EYは、Fortune Global 500企業の84%、Forbes Global 2000企業の72%をクライアントに持つ、世界150カ国に30万人のグローバルプロフェッショナルファームです。日本では約8000人が最先端かつグローバルな視点から企業が抱えるさまざまな課題に対しアシュアランス、コンサルティング、税務およびストラテジー・アンド・トランザクションにおいて最適なサービスを提供しています。
2020年、コロナ禍により社会や人々の交流が分断され、世界経済の大部分が終わりの見えない中断に陥り、そして、まったく新しい環境に対応するビジネスモデルとアプローチの構築に追われました。顧客戦略や労働力戦略、新たな成長が期待できるマーケットの模索、従業員の安全や事業継続性、オペレーショナルレジリエンスの維持、長期的な計画など、今までのフレームワークを再定義するきっかけの1年となりました。
EYにおいても、仕組みやインフラはあっても一向に進まなかったリモートワークがコロナ禍で一気に進み全員が活用するようになったのはもちろん、クライアントサービスにも大部分をリモートで対応。それに伴い、デジタルマーケティングの再定義とその加速が進んでいます。
――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?
EYでは、「未来のトレンドを理解し長期的価値創造の機会を見出す」ために2年に1回、EYメガトレンドというレポートを発表していますので是非、ご一読いただけたらと思います。一方、私が2021年に必ず押さえておきたいと思うトレンドは以下のふたつです。
- ESG:コロナ後の経済を環境で復興し、脱炭素社会や循環型経済を実現しようという動きがあります。近年の大きな自然災害の頻発に伴い家や公共設備などのインフラが壊され、投下した資本を回収することが難しくなっています。こうした課題も含め、企業にはSDGsなど社会課題の解決が求められるようになり、ESGが新たな競争のルールになると考えられます。
- パーパスブランディング:ESGが企業の成長ドライバーに代わるという文脈と同様、ブランディングも、設定したターゲットに突き刺さる製品やサービスを販売するための顧客価値ブランディングから、社会的な存在意義をパーパスとして定義しその活動に賛同や共感を集めることでブランド価値を上げていくという社会的価値ブランディングへの進化がより一層進むものと考えられます。
EYは、2013年よりBuilding a better working world(より良い社会を構築すること)をパーパスに掲げ、優れた知見や高品質なサービスの提供を通して、資本市場と世界経済における信頼の構築に貢献することを目指しています。
――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?
- PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)に依存する投資
- GDPという経済指標
- 単一的な価値観
- 炭素化社会
- モノを所有すること
- 大量生産大量消費
- 現金による支払
– 年末年始企画 [IN/OUT 2021] Brands の回答一覧
– 年末年始企画 [IN/OUT 2021] Publishers の回答一覧
Edited by DIGIDAY[日本版]編集部