IN/OUT 2021 - BRANDS

「パーソナライズから、ファミライズへの移行が起こる」:SUBARU 小川秀樹 氏

2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。

DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。

株式会社SUBARUのデジタルイノベーション推進部で主事を務める小川秀樹氏の回答は、次のとおりだ。

――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?

コントラストを強めた1年だったと感じる。

1.関連マーケットのトレンドや動向を踏まえて
米国を中心として、ついに自動車業界にもEC販売が活性化。EC販売が普及していくことに併せて、自動車メーカー、販売会社の在り方を問い直すことにつながる。メーカーはアフターセールス領域への進出、コネクテッドを基点とした体験を売るビジネスへの転換。一方で販売会社サイド競争が激化(全車種が併売になることなど)。メーカーと販売店とが密接につながりながら、既存ビジネスモデルでは通用しなくなる課題を浮き彫りにすると同時に、自分たちを見つめなおすキッカケを与えてくれている。

2.弊社状況を踏まえて
デジタル化を推進していく部門としてマーケティングの範囲が拡大できてきている。社内におけるマーケティングがプロモーションを主体にイメージされることが多く、プロダクト側と分断しがちであったが、この危機感を感じるなかでデジタルやデータの重要性を再認識。デジタルやデータを媒介として「顧客を中心」にプロダクトとプロモーションをつなげ、マーケティングの高度化を目指せる組織横断ができるようになってきたことは大きな進歩である。

――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?

マイクロツーリズム。人間にとって移動は本能。閉塞された空間に閉じこもることはできない。このままの状況が続くと、理由がある事に対してはセキュリティを保ったうえで移動をしたくなる。さらには理由を探したくなる。自己所有自動車でなければできないフレキシブルなことが求められてくるのではないか。そのなかで、コンパクトなパッケージは折衷案として適切であり、ひいては地場・地産地消などコミュニティ範囲が今までより狭く、ただし濃密になり、パーソナライズからいわばファミライズのようなセグメンテーションが起きてくるのではないか。

――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?

利用者に便益のない主目線のデジタルコンテンツ。

クッキーの制限をはじめ過剰に当て続けられる広告は長期的はおろか、短期的にも役割を果たせなくなる。預かるのなら利用者に何かを返す、返せないのなら預からないということが当たり前となる。

年末年始企画 [IN/OUT 2021] Brands の回答一覧
年末年始企画 [IN/OUT 2021] Publishers の回答一覧

Edited by DIGIDAY[日本版]編集部