IN/OUT 2021 - BRANDS

「『モノ売り』中心の思想は、もはや致命的に時代遅れ」:ヤマハ 加藤剛士 氏

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2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。

DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。

ヤマハのブランド戦略本部マーケティング統括部で主幹を務める加藤剛士氏の回答は、次のとおりだ。

――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?

「それは本当に必要だろうか?」を考え続ける1年でした。

出社すること、会議をすること、イベントをすること、素材をつくること、広告すること…。必然的にそれは本質に回帰させてくれることになり、筋肉質な組織づくりと思考の枠組みの最適化、さらには目的の再定義に繋がっていきました。

弊社事業領域で申し上げれば、コロナ禍に向けて意図的にコミュニケーションするというよりも、ニューノーマルの機運のなかで見えてきた、本質的に音楽が人々の生活に寄与するコトを伝え続けることが大切だと、あらためて認識しました。社会に対して自社ブランドが貢献できることは、お客様の「ワクワクと心震わせる瞬間」をEmpowerすることだとし、ブランドプロミス『MAKE WAVES』の浸透に向けて、企業コミュニケーション/プロダクトコミュニケーション両輪で活動が進んだ2020年であったと総括しています。

――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?

5G活用による顧客体験価値向上:コロナ禍において自宅でエンターテインメントコンテンツ(音楽・映画・ゲームなど)を楽しむ、外に出れないからこそ、自宅での心地良さを上げたいと考える消費者に対して、5Gを活用した顧客体験価値向上ができるのではないか。2020年は5G元年ともいわれ、2021年はさらにその波が加速するなかで、ライブ/楽器/教育など自社事業との関連は大変深いと考えています。

ヤマハとしては、低遅延音声データ伝送技術「NETDUETTO」を採用したアプリケーション『SYNCROOM』を6月29日に発表し、ご好評いただきました。遠隔地間での音楽合奏を実現することで、数十キロから数百キロ離れた遠隔地のプレイヤー同士で、同じ部屋にいるかのような音楽セッションができる体験を、多くのお客様に提供していきたいです。

――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?

モノ目線のコミュニケーション:ブランドが”良いものを作れば売れる”と依然「モノ売り」思想の延長線上で各種改善を繰り返していたら、もはや致命的に時代遅れといえ、生き残ることが非常に難しくなってくると感じています。ニューノーマルにより顧客体験側に大胆にパラダイムシフトをする必要があると考えています。

制作/コミュニケーションについても同様で、良い素材を作って受賞を競って満足するのではなく、ターゲットとするお客様がメッセージとどう出会い、受け入れられ、生活がどう変わったかを追求していきたいと考えています。

年末年始企画 [IN/OUT 2021] Brands の回答一覧
年末年始企画 [IN/OUT 2021] Publishers の回答一覧

Edited by DIGIDAY[日本版]編集部