DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。
2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。
DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。
I-ne(アイエヌイー)の取締役/ブランディング本部長/クリエイティブディレクター/合同会社Endian CEOを務める今井新氏の回答は、次のとおりだ。
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――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?
激動の2020年。
14期目を迎えた弊社I-neは、2020年9月25日、東京証券取引所マザーズ市場へ上場致しました。これもひとえに皆様のご支援、ご高配の賜物と心より感謝申し上げます。
弊社は、「Chain of Happiness -商品を通じて世界中を幸せにする-」をミッションに掲げ、「お客様のライフスタイルを豊かにする」をコンセプトにさまざまなカテゴリーのブランド(「BOTANIST」「SALONIA」「CHILLOUT」など)を生み出してきました。
この上場を機に、さらに成長を加速させ、より多くのお客様に共感・共鳴していただけるよう、各ブランドへの投資、ESG投資、新ブランド開発、中国本格進出を行い、アジアを代表するビューティテックカンパニーへと、全力で努力して参ります。
また、コロナ禍での私たちの取り組みは、経営層からのトップダウンだけではなく、I-neクルーから積極的に発信されたアクションが多く、弊社スタッフの意識の変化を強く感じました。
- BOTANISTの医療従事者へのドネーション活動 “ホワイトラベルプロジェクト”
- BOTANISTの花き産業者へのサポート活動 “Save The Flowerプロジェクト”
- VEDAINKのライブハウスへのドネーション活動 “Support Your Local Livehouseプロジェクト”
これらは、ただ商品を「売る」ことから、「社会課題解決」へと導くプロダクトやサービスを展開していく意識が、さらに強まった表れだと感じています。
2021年は、自分たちの働く意味、ブランドの本質をさらに追求し、より多くのお客様に、より深く、より長く愛していただけるようアクションしていきます。
――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?
真新しいトレンドではなくすでにあるトレンドではありますが、抑えておきたいのは、下記などです。
クリーンビューティーの拡張:クリーンビューティーとは、健康や環境に害のある成分を使用せず、環境や社会、動物に配慮されたプロダクトや、製造工程でも透明性が高いブランドを指しますが、その概念が拡張され、原価や二次原料、ブランドプロミスや社会活動、人物像などブランド自体の透明性のニーズが高まると感じています。
ライブコマース、デジタル接客:タッチアップやカウンセリングが行いづらい状況下で、中国で盛り上がりを見せるライブコマースが日本でもさらに浸透し、チャットによるデジタル接客がより日常化するのではと考えています。
聴覚コンテンツ:”ながらニーズ”や”声優人気”、”モニター疲れ”により、聴覚コンテンツのエンターテイメント性を見直す傾向を感じます。
ブレインテック関連:脳神経科学とテクノロジーを融合させ、脳状態を解析し、物理的メカニズムのエビデンスを用いたプロダクトやサービス、マーケティングのニーズがさらに高まると感じています。
DNA x パーソナライズ:DNA検査結果のパーソナライズデータを活用したブランドやマーケティング。「何が自分に合っているのか」をより正確に知り、根本的かつ長期的な課題を解決するニーズがさらに高まるのではないかと考えています。
――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?
新型コロナウイルスです。そして、インフォデミック(SNSなどを通じて、不確かな情報が大量に拡散されてしまう現象)。終息に向かい、時代遅れとなる事を願っています。
その他は、コミュニティの細分化が進み、ニーズや価値観の多様化で、時制が薄れてきてるなか、既存のトレンドを”時代遅れ”と言い切る事は、正直難しいです。
違うコミュニティで再びバズり、少し形を変えてトレンド最先端となることがあるなかで、既存のトレンドを、自社のブランドに落とし込んだり、掛け合わせたり、スピーディーに小さく試して、既視体験感がないように、常にアップデートしていくことが重要だと考えています。
– 年末年始企画 [IN/OUT 2021] Brands の回答一覧
– 年末年始企画 [IN/OUT 2021] Publishers の回答一覧
Edited by DIGIDAY[日本版]編集部