明るい未来、という表現はやや陳腐だが、2022年はコロナ禍を踏まえて次のフェーズに進む「新たな1年」になると、誰もが考えていたのではないだろうか。

しかし、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、世界的な景気低迷とそれに伴う広告・メディア支出の混乱など、波乱に満ちた1年となった。DIGIDAY［日本版］恒例の年末年始企画「IN/OUT 2023」では、 DIGIDAY［日本版］とゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブや次世代リーダーに、2022年をどのように受け止め、2023年にどのような可能性を見出し、新たな一年を切り開いていこうとしているのか伺った。

株式会社三陽商会にて、マーケティング＆デジタル戦略本部・副本部長を務める口分田直丈氏の回答は以下のとおりだ。

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――2022年を象徴するトピック、キーワードを教えてください。

個人情報保護法改正への対応と自社ECプラットフォーム刷新の準備

本年のトピックス、キーワードは2つです。

ひとつは「改正個人情報保護法」に対する対応です。2022年4月に施行される改正内容に、当社のウェブサイトでのいわゆるCookieの扱いについて社内で方針を議論し、それに沿ってサイトポリシーに、「クッキー情報について」の条文を加え、ユーザーの皆様に安心して当社サイト/ECをご利用頂けるよう対応を行いました。

2つ目は、自社ECのプラットフォームを刷新するための準備に注力をしたことです。2023年秋ごろにリリースできるよう、プラットフォームの選定、残すべき機能は何か、新たに実装すべきサービスはどんなものかなど、1年通じてもっとも注力したトピックとなりました。

――2022年にもっとも大きなハードルとなった事象は何でしたか？

ECプラットフォーム刷新を制限するバックエンド側の複雑さ

ECプラットフォーム刷新を検討している際、大きなハードルとなったのが、現在の自社ECを取り巻くバックエンドシステムの複雑さです。ECのフロント部分の見た目の改修だけでなく、複雑なバックエンドも含めて、抜本的見直しを行い、2023年秋リリースに向けて日々格闘中です。

――2023年に必ず取り組むべきだと考えていることは何ですか？

ブランディング強化とCX向上を両立した自社EC大型リニューアルの成功

ブランディング強化とCX向上を両立した新たなECプラットフォームを2023年秋ごろに必ずリリースし、トラブルのないリプレイスの成功が2023年に取り組むべき最大のテーマです。