BEAUTY

【 Z世代 の意識調査_美容編 】2021年にチェックすべき、5つのマーケティングキーワードとは?

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本記事は、株式会社メディアジーン 執行役員 プロデューサー・クリエイティブディレクターであり、パーパスドリブンな企業活動を支援するクリエイティブチーム「THE STUDIO. Glossy & MASHING UP」を統括する、中村圭による寄稿となります。

◆ ◆ ◆

価値観やライフスタイルが急激に変化する今、私たちはどのようにしてその変化をキャッチし、新しい価値、ビジネスを発想していけばよいのでしょうか。

私たち「THE STUDIO. Glossy & MASHING UP」では、価値観やライフスタイルの変化の原動力のひとつとなっているZ世代に着目し、彼らとの独自コミュニティの形成によって、継続的に価値観やライフスタイル、購買行動の変化と、その裏にひそむココロの動きをキャッチアップして、みなさまに今着目すべきマーケティングキーワードをお届けしていきます。

Z世代への意識調査連載の第1弾となる今回は、ジェンダーを超えて自己表現のひとつとして注目が集まる「美容」に関する調査を実施。222名のZ世代にアンケート調査と、そのうち4名には数時間のデプスインタビューを行いました。

▽調査タイトル:
Z世代の「美容」に関する価値観と購買行動の実態調査
~これからの時代の美的体験、価値創出を目指して~

▽調査方法:
インターネット調査、インタビュー調査

▽調査対象:
1996年~2002年生まれのZ世代222名

▽調査期間:
2021年2月17日~3月4日

Beauty marketing keywords 001 “#自分らしさ”

Q. メイクのモチベーションがもっとも上がるシチュエーションを教えてください。
<複数回答可>

図1

Q. 今よりもっと自分の個性を主張するような美容・メイクに挑戦してみたいと思いますか?

図2

【Z世代インタビュー】

Q. メイクって自分にとってどんな価値がある?

“メイクもファッションも自分自身で選択できるから、「自由」を感じさせてくれる! 自分らしくいられる!“

“自分が自由になれる、いろんな組み合わせができる、無限に。”

“ステレオタイプの「女らしさ」やそれを象徴する世界観が苦手。自分らしいメイクをしたい。Pinterestはジェンダーの境界がないから参考にしてる。“

メイクのモチベーションが上がるシチュエーションは、「同性の友達に会う時」が「異性の友達に会う時」「恋人・パートナーに会う時」をおさえてトップ回答に。デプスインタビューから見えてきたのは、メイクは「自分らしく」楽しみたい!という欲求。その欲求に対して、自分主体で表現を楽しめるのが友達同士のシチュエーションであり、恋人やパートナーとの関係性では、何かしら「相手の目線や好み」が気になってしまうという状況があるようです。

また、「今よりもっと自分の個性を主張するような美容・メイクに挑戦してみたいと思いますか?」という問いには、8割弱の人が「はい」と回答し、その内訳には「自分に似合うメイクを探している人」、そして、「自分自身で今のメイクが似合っているとは思うが、さらなる挑戦をしたい人」のふたつのニーズが存在する模様。

「いいえ」と答えた人のなかには、周りの視線も気になり「挑戦する」「変わる」ことへの抵抗がある人も一定数含まれている状況がデプスインタビューでわかってきました。

Beauty marketing keywords 002 “#気分が上がる”

Q. 直近6か月以内に購入してよかった美容アイテムを教えてください。

図3

<Z世代インタビュー>

Q. Zoomでの授業や勤務が浸透してきた今、美容に関する意識や行動は変わった?

“Zoomミーティングでは、ほとんどメイクせずに、メガネとかでサッと整えたスタイル。ほぼすっぴんな状況が増えたので、スキンケア意識が上がった。うるうるの肌って気分が上がる。”

“うちうちのMTGではそんなに気にしない。マスクが増えたし、Zoomでも自分の快適さ、自分が楽で気分が上がればという感じ。”

Q. 商品やブランドを選択、購入する動機って何?

“美容アイテムを選ぶ時は、価格は無視。パッケージも無視。敏感肌なので、肌に効くか否か、処方。機能性、テクスチャーが好きか嫌いか、香りで気分が上がるか。”

“商品のデザインはすごく大事。環境問題のサークルに入っているので、コスメも環境負荷のないものを探してるし、使っていて心地よいから好き。”

“化粧品は、使い心地は大事だけど、基本消耗品だから、ずっと買い続けられるか、パッケージはずっと置いておいて嫌なデザインじゃないか、気分が上がるかが重要。”

“メイクやネイルはテンションがあがる。ちょっと自分がいい感じ。”

Zoomなどのオンライン活動が増えたこともあり、男女ともに自分の肌や髪への意識が高まり、「スキンケア」を中心に、「ヘアケア」「ボディケア」アイテムが購入されている状況。なかでも、女性には高価格帯の「美容家電」を買う人、男性では「髭ケア」として髭剃りの再考や脱毛の検討をはじめる人も見られ、意識が高まった部位へのケアに「気分が上がる」と感じている人も多いようです。

【購入商品具体例】

ハトムギ化粧水/無印の化粧水/バルクオムの洗顔料/薬用ニキビケアクリーム/ビオレの洗顔料/メディヒールのパック/アヴェンヌウォーター・AESOPの洗顔・化粧水、乳液/ロゼッタ洗顔パスタ青/導入化粧液/毛穴撫子パック/無印 導入化粧水 オールインワンジェル/ビタミンC配合の化粧水/資生堂 艶玉ミストFEMMUE ルミエールヴァイタルC/ドゥ・ラ・メール/DUOクレンジング/シカペアクリーム/shuuemuraのクレンジングオイル/イプサの化粧水&乳液/SK2の化粧液/UKAケンザンブラシ/髭剃り/脱毛器/キュレル/小顔ローラー/Finoヘアマスク/Vaselineのボディクリーム/ヒルロイドクリーム/モレモのヘアオイル/ドライヤー/リファカラット/TSUBAKIのヘアトリートメント/アルジタルのエキナセアクリーム/Panasonicのナノスチーマー/ヤーマンのメディリフト ほか

Beauty marketing keywords 003 “#健康的”

Q. 美容に関して、「大切にしている時間」は何ですか? <複数回答可>

図4

【Z世代のインタビュー】

Q. 自分の“すっぴん”ってどう思う?

“すっぴんは嫌いじゃないけど、健康のバラメーターって感じ。”

“血色は気になる。すっぴんにコンプレックスは特になし。可もなく不可もなく。”

“zoomとかで自分の顔を見る頻度が上がったら、顔色や髭とかが気になってきた。”

「スキンケア」や「メイク」などの主要な美容時間と合わせて、「お風呂に浸かる」「健康的な食事を摂る」「運動」「質の良い睡眠」など、健康状態にかかわる日常習慣をあげる人が多く、Z世代にとっては、“美容=健康”というホリスティックな意識が定着している様子がうかがえます。

また、「すっぴん」に関するインタビューでも、「健康のバロメーター」「血色」「顔色」というキーワードが上がり、健康的に見えるかどうかが良好な肌状態の指標 となっていることがうかがえます。

Beauty marketing keywords 004 005 “#自己肯定” “#ユニバーサル”

Q. 現在あなたがしているメイクは、自分の顔立ちや個性に似合っていると思いますか?

図5

【Z世代のインタビュー】

Q. 今のメイクは似合っていると思う?

“毎日メイクを変えて、探求中だから、50:50。今日はあんまり、とか。日々実験。今日イケてるなって日は、振る舞いも変わるから、自分に自信がもてるから、人にもいいねって言ってもらえるのかなって。”

“もっとこうしたほうがいいというメイクはあると思う。骨格、セルフカラー診断で第三者に指摘してほしいかもしれない。人の目を気にしちゃうから、チャレンジングな色には手を出せないでいる。あくまでも周りに受け入れられるだろうなって範囲でチャレンジしてみたい。”

“自分で納得できる状態がベストだから、納得してると思うけど、もっと探究したい気持ちはあるから、50:50。98%自分がいいなと思ってればいいけど、人からいいねって言ってもらえるのは嬉しい。”

Q. 新しい色やアイテムをお試ししたい時、どうしてる?

“ネットでしか買わない。コスメ売り場は男性は入りづらいし、そもそも女性向けに作られていると思う。男性用コーナーって分けられちゃってるのにも違和感がある。だから、実店舗で買うことにメリット感じない。試しにくいし、緊張する。”

“色物はネットで検索しまくる。肌によって発色が違うから、自分の肌の色に近い人のタッチアップを参考にする。男顔なので、韓国の男性アイドルとかも参考にする。”

Q. メイクとジェンダーについて感じてることある?

“はじめは自分もネイルって女性のものだと思ってたけど、ネイルを楽しんでいる友達がいて、かっこいいなって思ったのでやってみた。”

“今日男性がネイルしてるの見て、めちゃくちゃかっこいい! って思った。自分には、メイクするきっかけがなかっただけかも。”

「現在あなたがしているメイクは、自分の顔立ちや個性に似合っていると思いますか?」という質問に対しては、「メイクが似合っているかわからない」と答えた人が半数以上。「自分自身で似合っている」と答えた人は36%程度にとどまり、「友達や恋人」など他者に褒められたからという肯定理由を上げた人が2~5%程度。自分の顔立ちや個性に似合うメイクを選択し、楽しめている人はまだ少ない状況がうかがえます。

そして、デプスインタビューからは、「女性らしさ」の画一的なイメージへの違和感や、「性別による情報訴求の隔たりや売り場の区別」に心地の悪さや行動のしづらさを感じている人もおり、より「ユニバーサル」な情報発信や購買体験の構築が求められてもいるようです。

個の価値観に寄り添い、よりユニバーサルな心地よさや美しさを叶えるための5つのビューティーマーケティングキーワード、Z世代のリアルな声、いかがでしたでしょうか。読者のみなさまのビジネス発想、ブランドクリエイションに活用いただけたら幸いです。

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Written by 中村圭(THE STUDIO. Glossy & MASHING UP