2月5日、フューチャーワイズがターゲットにデビューした。ジュリー・ショット氏とブライアン・ボーダイニック氏が共同で創業したこのスキンケアブランドは、「スラッギング(肌にワセリンなどをたっぷりと塗ること)」という習慣をブランドアイデンティティにするという計画で11月にローンチした。
この記事は、DIGIDAY[日本版]のバーティカルサイト、ビューティ、ファッション業界の未来を探るメディア「Glossy」の記事です。
2月5日、フューチャーワイズ(Futurewise)がターゲット(Target)にデビューした。ジュリー・ショット氏とブライアン・ボーダイニック氏が共同で創業したこのスキンケアブランドは、「スラッギング(肌にワセリンなどをたっぷりと塗ること)」という習慣をブランドアイデンティティにするという計画で11月にローンチした。
フューチャーワイズは、ショット氏とボーダイニック氏がターゲットにローンチした3番目のブランドとなる。D2Cを開始した後、ふたりは「アクネポジティブ」なニキビパッチで知られるブランドであるスターフェイス(Starface)、「水を加えるだけ」のボディソープで人気のプラス(Plus)の販売でもこの小売業者に委託している。
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ターゲットはブランドの成長のカギを握るとボーダイニック氏は言う。「つねに我々の戦略は、まず(カテゴリーとナラティブの)強力なデジタルオーナーシップを構築して、それから(狙っている)デモグラフィック内のできるだけ多くの人々の目に触れるようにすることだ」。ターゲットは毎回、その2段階目の促進に取り組んできた。
D2Cも実店舗もすべて消費者のための体験を作り出す
フューチャーワイズの場合、共同創業者のジャネット・パーク氏いわく、買い物客は「主に20代から30代前半の若年層で高品質の製品と手に取りやすい価格帯を求めている」。ターゲットでは、スラッグブーストハイドレーティングミスト(Slug Boost Hydrating Mist)、スラッグクリーム・バリアリペアモイスチャライザー(Slug Cream Barrier Repair Moisturizer)、スラッグバーム・モイスチャーロッキングオクルーシブ(Slug Balm Moisture-Locking Occlusive)を各24.49ドル(約3340円)で販売している。
これらのブランドが店舗の棚で目立つのは、ボーダイニック氏によれば、チームが強力なビジュアルアイデンティティを開発するのに大きく投資したからである。
スターフェイスは2019年に、プラスは2021年にローンチしている。このふたつの若いブランドは販売チャネルに対して新鮮なアプローチをとっているが、それは業界における厳格なD2Cモデルからの大きな転換を反映している。長年卸売りに抵抗してきたことで有名なグロシエ(Glossier)でさえ、2月下旬にセフォラ(Sephora)にローンチした。
「『これがD2C(のチャネル)で、これが実店舗』という観点で世界を見ることはない。実店舗も、そしてウェブサイトも、また屋外広告やビルボードで行うことも、我々にとって大きなチャンスだ」とボーダイニック氏。「どれもすべて消費者のための体験を作り出す。消費者がどこにいても、そこで消費者に会おうとしている。そして買い物の仕方も、もはや消費者には一次元的なものではなくなっている」。
さらにパーク氏は次のように付け加えた。「私たちの戦略は、小売とD2Cの両方を活用するオムニチャネル戦略であり、隣り合わせのふたつの独立した流れとしてとらえるのではなく、それらがどのように連携するかを考えている」。
ボーダイニック氏はD2Cをブランドの家にたとえた。その家ではブランドが自由に建築や設計をすることができる。一方で小売は、他人の家に行くようなものだ。コントロールはあまりできないし、競合相手も隣にいる。しかしその利点として、ブランドを新しいオーディエンスに紹介することができる。
フューチャーワイズはターゲットと提携してまだ数週間だが、同店の買い物客の多くが、ブランドのD2C販売でよく見られている3点セットのスキンケアシステムを購入していることがすでに確認されている。
ソーシャルメディアからのフィードバックを参照し、パーク氏は「私たちの(顧客は)ターゲットで購入できるという事実にかなり興奮している」と述べている。
[原文:Futurewise founders on the importance of omnichannel — and Target — for reaching Gen Z]
SARA SPRUCH-FEINER(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)