アパレル小売市場の再編は今週も続いており、女優のリース・ウィザースプーン氏が設立したライフスタイルブランド、ドレイパージェームス(Draper James)がコンソーシアム・ブランド・パートナーズ(Consortium Brand Partners、以下、CBP)に買収された。
CBPは、マーサ・スチュワート(Martha Stewart)のような消費者ブランドでの経歴を持つ創業者らによるプライベートエクイティ会社であり、ドレイパージェームスの株の70%を支配する。一方、CEOのエリン・メーニッヒ氏とウィザースプーン氏らドレイパージェームスの現在のリーダーシップは残留するという。9月6日に発表されたこの買収の条件は公開されなかった。
新規カテゴリーや国際市場への拡張計画
しかし、CBPの共同創業者兼プレジデントのジョナサン・グレラー氏によると、ドレイパージェームスには変更がいくつか計画されているという。その一例には、ガーデニングや食品・飲料などの新規カテゴリーに拡大する可能性がある。また、グレラー氏は、特にオーストラリアやメキシコなどの市場への国際的な拡大の可能性も視野に入れている。ドレイパージェームスは現在、米国のみで所有店舗と卸売店舗の両方を展開している。
グレラー氏は次のように述べている。「我々は、強力な理念を持つ本物のブランドを探している。ドレイパージェームスにはすでに強固なコミュニティがあり、リース氏と協力して彼女が行ってきたことをを継続したいと考えた」。
アパレル小売市場の再編は今週も続いており、女優のリース・ウィザースプーン氏が設立したライフスタイルブランド、ドレイパージェームス(Draper James)がコンソーシアム・ブランド・パートナーズ(Consortium Brand Partners、以下、CBP)に買収された。
CBPは、マーサ・スチュワート(Martha Stewart)のような消費者ブランドでの経歴を持つ創業者らによるプライベートエクイティ会社であり、ドレイパージェームスの株の70%を支配する。一方、CEOのエリン・メーニッヒ氏とウィザースプーン氏らドレイパージェームスの現在のリーダーシップは残留するという。9月6日に発表されたこの買収の条件は公開されなかった。
新規カテゴリーや国際市場への拡張計画
しかし、CBPの共同創業者兼プレジデントのジョナサン・グレラー氏によると、ドレイパージェームスには変更がいくつか計画されているという。その一例には、ガーデニングや食品・飲料などの新規カテゴリーに拡大する可能性がある。また、グレラー氏は、特にオーストラリアやメキシコなどの市場への国際的な拡大の可能性も視野に入れている。ドレイパージェームスは現在、米国のみで所有店舗と卸売店舗の両方を展開している。
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グレラー氏は次のように述べている。「我々は、強力な理念を持つ本物のブランドを探している。ドレイパージェームスにはすでに強固なコミュニティがあり、リース氏と協力して彼女が行ってきたことをを継続したいと考えた」。
グレラー氏は、ドレイパージェームスはD2Cのルーツを超えて引き続き拡大すると述べている。2022年に開始して500店舗にまで拡大したコールズ(Kohl’s)との卸売パートナーシップは継続され、将来的にはコールズのアパレルと競合しないカテゴリーで卸売提携が増える予定だ。また、国際的な拡大はほかの市場で卸売パートナーを見つけることにより推進されるだろうとグレラー氏は語っている。
大企業によるD2Cブランドの買収と統合の現状
この買収は、ファッション小売業界、特にD2Cブランドに起きている統合に向けた大規模な変化の一部である。過去2年間でD2Cブランドの多くが大企業に買収され、D2C分野の枠を超えて拡大している。その中には、11月にヴィクトリアズシークレットに買収されたアドアミー(Adore Me)や、8月に大手下着ライセンス会社に買収されたパレード(Parade)などがある。また、4月には、ユニバーサルスタンダード(Universal Standard)はプラスサイズブランドのヘニング(Henning)を、エクスプレス(Express)はボノボス(Bonobos)を買収している。
D2Cの運用コスト、特にデジタルマーケティングのコストが高騰するなか、小規模のD2Cブランドは卸売など従来の方法で拡張するために、大企業が提供できるリソースにさらに注目している。
しかし、買収が必ずしも新たな成長につながるとは言い切れない。たとえば、ボノボスの買収は、エクスプレスの収益を圧迫し、両社に悪影響を及ぼし、エクスプレスはニューヨーク証券取引所から上場廃止になるリスクにさらされた。特にブランドを買収したプライベートエクイティ会社は、買収したブランドを過去の抜け殻として放置し、その利益を持ち逃げすることで知られている。
リワードアプリ、フェッチ(Fetch)のCMO、バーク・クーパー氏は次のように述べている。「小売業は常にダイナミックな分野だが、eコマースやD2Cブランドの台頭によって競争が激化している。さらに多くの企業が市場に参入するにつれて、統合はブランドが競争力を獲得し、市場シェアを拡大し、競合他社を排除するための戦略的な動きになっている」。
同氏はさらに、「CBPのような企業にとって、小規模ブランドを取り込むことは、小規模ブランドの専門知識を活用しながら、ポートフォリオを多様化してリスクを軽減する機会になる」と付け加えた。
グレラー氏は、経営する事業の種類をほとんど考慮せずに企業を買収するプライベートエクイティ企業とは異なり、CBPは消費者向け小売に注力しており、ドレイパージェームスの長期的な健全性に投資していると述べている。
「(CBPの共同創業者の)コーリー(・M・ベイカー氏)とマイケル(・デヴァージリオ氏)と私を合わせると、90年を超える消費者向け小売業の経験がある」とグレラー氏。「我々には、多くのリソース、多くのパートナーがあり、このビジネスの仕組みについて多くの知識を持っている。ドレイパージェームスが新たな高みに到達するためのサポートができる」。
[原文:Draper James is the latest DTC brand acquired as the sector consolidates]
DANNY PARISI(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)