アシックス 、マイクロインフルエンサー施策にイラ立ち:「我々はお手上げ状態だ」

アシックス(Asics)は、もっと多くのマイクロインフルエンサーたちの協力を仰ぎたいと考えている。だが、彼らがもたらす価値を正当化するのは難しいようだ。

弱小インフルエンサーたちには、同ブランドが2010年にローンチしたインフルエンサー主導のコミュニティ「フロントランナー(FrontRunner)」へ参加するよう声がかかる。それ以来、インフルエンサーたちの功績を称えるためにお金ではなく靴やスポーツ用具を無償で提供しているため、アシックスのようなブランドにとってインフルエンサーたちの利用には、さらに費用がかかるようになっており、忠実なフォロワーたちのコミュニティ拡大がさらに難しくなっている。現在、アシックスは多数のフォロワーを持つことなく、適切な戦略でより良い成果を出すことができるソーシャルメディアユーザーを検討している。

投稿すれば、微力なインフルエンサーたちは、現金の代わりに特定のプロダクト、スポーツビジネスの専門家、ソーシャルメディアトレーニング、ランニングのイベントにアクセスすることができる。アシックスはインフルエンサーの投稿のスポンサーにはならず、彼らが生み出すエンゲージメントはオーガニックだ。アシックスは、そのインフルエンサーの多くが過去2年間でFacebookから引っ越してきた者たちであることから、そのエンゲージメントの大部分がインスタグラム(Instagram)からのものになると予想している。

関係管理はかなり困難

アシックスのマイクロインフルエンサーはすべて、所定の申請プロセスを経て同ブランドと契約し、ブランドセーフティを守り、不正行為への法的責任に対抗するために投稿は監視され、フォロワー数は追跡される。

「2大スポーツ用品企業と比較して、我々には受け入れざるを得ない予算という現実がある。これは、我々にはマーケティングで確実ではないことに手を出す余裕はなく、適切なパートナーと手を組む必要があることを意味する」と、アシックスのEMEA地域マーケティングバイスプレジデント、ビョルン・ハーマッハー氏は語る。

しかし、ハーマッハー氏によると、マイクロインフルエンサーの問題は、彼らとの数多くの細かい関係を管理することがロジスティックに手間をかけるだけの価値があるのかを説明するのが難しいことだという。アシックスはすでにマイクロインフルエンサーの一部にエンゲージメントを追跡する手段として特定の投稿にはプロモーションコードを含めるように依頼している。とはいうものの、ハーマッハー氏が考えるに、それは一元的な評価であり、彼らのフォロワーたちに対する実際的な影響力の測定の代わりにはならない。

「知名度、論評、認知といったインフルエンサーが物事に与える影響となると我々はお手上げ状態であり、これらの関係を管理するためのリソースを割り当てるために費用対効果を正当化するのは、さらに困難だ」と、ハーマッハー氏は述べる。

とはいえ直接取引は継続

影響力のあるインフルエンサーはブランドの広告にも登場するため、その費用対効果を理解することは容易であり、彼らにはマイクロインフルエンサーにはない、特定のメディア向けの価値があるとハーマッハー氏は語った。

これらのマイクロインフルエンサーたちが、人々の同ブランドに対する見方や考え方を変える方法を、アシックスがうまく説明できないようなら、同社は他の選択肢に目を向けるだろうと、ハーマッハー氏は語る。

「マイクロインフルエンサーの費用対効果を見出すことが大きな課題になっている」と、とハーマッハー氏は続けた。「今後12カ月以内にマイクロインフルエンサーが我々のブランドに与える影響について、具体的な数字を見出すことができない局面を迎えたら、その投資についてCFOを納得させることはさらに難しくなるだろう」。

アシックスが進める弱小インフルエンサーへの移行においては、その管理も課題だ。通常、インフルエンサーは有名になるにつれ、彼ら自身とブランドの間にエージェンシーやマネージメントエグゼクティブを介在させようとするが、アシックスはインフルエンサーたちとの直接取引を望むと、ハーマッハー氏は語った。

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Seb Joseph(原文 / 訳:Conyac