「 メイシーズ でのレイオフは、これまでで最悪の状況 」:メイシーズのデジタル担当社員の告白

2020年2月4日、米百貨店メイシーズ(Macy’s)のいくつかの部署でレイオフが行われた。同店は2月5日の投資家向け説明会の日に3カ年の成長計画を発表する準備を進めていた。ウォールストリート・ジャーナル(Thw Wall Street Journal)は、メイシーズが125店舗を閉める予定で、2000人が職を失うことになると伝えている。

2020年1月初頭、ウィメンズ・ウェア・デイリー(Women’s Wear Daily:以下、WWD)は、メイシーズがその子会社であるブルーミングデールズ(Bloomingdale’s)内で約70人を解雇し、2月中にはメイシーズでもさらなるレイオフを発表する予定だと報じていた。2月第1週目にメイシーズがその計画を実行しはじめたことを、ニューヨーク市にあるオフィスで働く従業員を通じて確認した。レイオフにはサンフランシスコの技術オフィスシンシナティ本部の閉鎖も含まれている。2018年現在、メイシーズには約13万人の従業員がいると言われているという。

これまでメイシーズは、2月4日のレイオフに関する発表は一切行っておらず、何人が職を失ったかも確認できていない。米DIGIDAYの姉妹サイトであるグロッシー(Glossy)では、メイシーズにコメントを求めたが、返答はすぐには得られなかった。グロッシーは、メイシーズのデジタルチームのメンバーに、2月4日のニューヨークオフィスの様子について話してもらった。

──メイシーズでの勤務歴と仕事の内容は?

勤続3年で、販売部門にいる。販売部門ではあらゆることが変化している。販売部門には、プランニングチーム、デジタルチーム、オムニチャネルチームがある。これらは、いま実際に影響を受けている分野だ。個人的には、私にはまだ仕事があるが、それも今後はまったく違うものになるだろう。デジタルサイドのことを手がけてきたが、これからは違う分野へ移ることになる。

──レイオフがあるとどうしてわかった?

今朝ミーティングがあった。従業員全員が、まるで処刑執行のように、5分間隔で1人ずつ呼び出され、いまのまま仕事を続けてもらう、仕事は続けてもらうが部署替えになる、あるいは2月7日で失職する、このいずれかを言い渡された。デジタルの仕事はすでにカバーされているし、プランニングに移行しようとしているので、大きな人員削減がまたあるはずだ。オムニチャネルチームへの対応は後日になるだろう。

今日のレイオフの対象になったのは、会社全体を通じて、下のレベルのアシスタントだった。初級レベルの仕事は基本的になくなった。たぶん、一部門につき(アシスタントは)1人残っただけだと思う。以前は一部門に6~7人はアシスタントがいた。それが1人になった。アシスタントの役割は、会社にとっては大きなイニシアチブだ。まずは初級レベルの仕事につき、(メイシーズの)独自の育成プログラムを通じて昇進し、真のアシスタントになり、キャリアを積み重ねていく。ここがまさにスタート地点だ。レイオフの噂は社内に流れていたが、我々に警告するようなニュースレターは来なかった。この噂を知らなければ、不意打ちを食らった感じだったろう。

──今日のオフィス内の雰囲気はどうだった?

混乱そのものだった。至るところでいろいろな感情が渦巻いていた。噂は流れていたものの、最初は何が起きているのか定かではなかった。ミーティングルームから1人ずつ、泣きながら出てくるのを見て、とても緊迫した事態になるとわかった。皆、5分後には自分の番が来ると知っていて、ドアの外で待機しながら、囁き声に耳をそばだてたり、誰が泣いて誰が泣いていないかを確認したりしていた。今日は仕事にならないと思った。

──レイオフの理由として思い当たることは?

見直しの時期なのだ。だからこういうことになっている。だが、私が(ここに)勤めるようになって、前からここにいる人たちに聞くと、これはいままでで最悪だそうだ。今回の衝撃は最大だ。レイオフは毎年あるが、ここまでのものはなかった。利益を増やせという強い圧力はずっとある。メイシーズのビジネスはプロモーション主導型で、クーポンを大量に用意しているので、利益は犠牲になっている。いま、この会社には、下層レベルの従業員と意思決定をする上層部のあいだでコミュニケーションが取れていない。我々は常に、最高経営責任者(CEO)の目にさらされているし、上層部の人でさえそうだが、同時に、我々は分断されているようにも見える。だから、こんなことになると思っていなかった人は多い。

──今後について知っていることは?

私が言われたことは、1カ月で新しい役割での仕事がはじまるということだ。誰が新しい上司で、どんな職務権限になるかは聞いたが、チームのほかのメンバーや、実際に私がやることになる作業の中身などの詳細はわからない。他の人も同じだ。自分が残れることはわかっても、どこの部署に行って何をするのかは知らない。私のキャリア形成の方向性は完全に変わったと言える。降格された気分だ。

Katie Richards(原文 / 訳:ガリレオ)