レゴにおける、Amazon「音声検索」戦略の中身:「単なるリテールプラットフォームではない」

レゴ(Lego)は動画広告から音声、そしてARと、あらゆるフォーマットにおけるAmazonでの支出を増やしている。

ここ8カ月のあいだに、レゴはAlexa(アレクサ)のスキルをふたつ、すでにローンチしている。5月にデビューしたふたつ目のスキルは2歳から5歳の子ども向けのインタラクティブ物語サービスだ。どのようなフィードバックを得ているのか、まだ公にはコメントできないものの、Alexaにおけるオーディオブックやポッドキャスト、そしてそれ以外のプラットフォームへと拡大する可能性があるかをすでに検討しているようだ。いまのところ、レゴのアプローチは検索広告を買うというよりは、コンテンツを制作する方向性に向いている。

Amazonとの協働の意義

スマートスピーカーを通しての問い合わせは増えているなか、それが商品購入に関するものである可能性は高まっている。アナリティクス企業ジャンプショット(Jumpshot)の調査によると、レゴ、マテル(Mattel)、ハズブロ(Hasbro)、そして任天堂の2017年オンライン売上の83.3%はAmazon経由だ。ザ・レゴ・グループ(The Lego Group)の新興プラットフォーム部門責任者であるジェームズ・ポールター氏は、レゴをAmazonで購入すると、ユーザーのAlexaに対応したスキルをダウンロードするように通知するような将来像を描いている。また配達の満足度についても質問をする、といった具合だ。

「(Amazonと協働することに)リスク要素はあるが、単なるリテールプラットフォームとして扱うことはできないと、ブランドたちは覚えておかないといけない。Amazonは縦方向に統合されたプラットフォームだと、理解する必要がある」と、ポールター氏は言う。「AlexaやサブスクリプションサービスであるAmazonフリータイムアンリミテッド(Amazon Freetime unlimited)といったコンテンツサービスをAmazonが展開するなかで、純粋なマーケットプレイス以上の価値が生まれている」。

音声検索によってプロダクトのコモディティ化が進むと捉え、音声検索を脅威として考えているマーケターもいる。しかし、レゴはそれほど、心配はしていないようだ。

「レゴのようなブランドにとっては、音声検索はそれほどのリスクだとは思わない。消費者向けプロダクトというカテゴリーに対しては、ほかよりも面白い提供をしているからだ。2020年までに、ほぼすべての大手ブランドが音声関連の戦略に取り組んでいると、私は考えている。それはスマートスピーカーが大きく育っているからだ」。

Amazonのポテンシャル

Amazonに対するレゴの関心は高まっている。それはAmazonのポテンシャルは、ただ検索広告だけではないと、広告主が気付きはじめているからだ。ブランドストアのためのコンテンツオプションを改善させたレゴといった広告主の関心をひく、ARを導入したりもしている。

AmazonにおけるAR活用がどのようにプロダクトの売上増加に役立つか、レゴはテストしている。昨年11月、iPhoneのカメラを使って、オンラインで販売されているプロダクトをARで自分の生活空間で確認することができる機能をローンチしている。こういった体験においてはレゴはARを活用でき、また大きな成果を持つことができるとポールター氏は考えている。Facebookで出されたジェットコースターの360度ビデオは人気を集めたが、ARが「話題のテクノロジー」でなくなれば新鮮度もなくなるだろうと、ポールター氏は考えている。

同様にスマートフォンのカメラを使って、家具を自宅に置いたらどのように見えるかを確認できるイケアプレイス(Ikea Place)アプリはポールター氏にとってインスピレーションだったという。「ARのような没入型のテクノロジーが購買者、特に子どもを持つ消費者にとっての購入体験を買える可能性を持っているか、考えている」。

購買習慣を変えられる能力

「商品購入のうち70%は、Amazonサイトからはじまっていると言われている。これはつまり、何が売れていて、そしてファースト・サードパーティの販売者からどれくらいのマージンを得ているかも、彼らが見えていることを示す。購買習慣を決定付けられるAmazonの能力は、これまでになく巨大になっている」と、ポールター氏は説明した。

Seb Joseph(原文 / 訳:塚本 紺)