「マーケ業界には、 Facebook 第一主義的な気質がある」:寝具 D2C ブランド、バフィのP・シャキード氏

2017年後半の登場時、サステナブル寝具ブランド、バフィ(Buffy)は典型的なD2C企業に思えた――オンライン重視、目的主導型マーケティング、仲買人不在。ところが、その印象は間もなく覆された

彼らは早くから一般的なD2C手法を採らず、ベンチャーキャピタル(VC)にも頼らなかった。エンジェル投資家の力は多少借りたが、それ以外の資金はすべて自助努力でまかなった。

「大規模なVCは一切受けない、という姿勢を最初からはっきりと打ち出した」と、バフィの共同創設者でグロース部門VPのポール・シャキード氏は語る。「もちろん、立ち上げにはそれなりの資金が必要であり、エンジェル投資はいくつか受けたが、シリーズAはしていないし、する予定もない。それを考え合わせれば、我々がかなり特異なことを成し遂げようとしていることがわかると思う。実際、寝具および家庭用品におけるサステナビリティというミッション、そして幹部も積極的に現場に携わるという方針を掲げて創業した当時から、現実味のあることをしていては何も学べないし、間違いを犯してしまうかもしれない気がしていたんだ」。

シャキード氏によれば、成長は当初からバフィのミッションの核であり、だからこそ、創業から間もなくサードパーティのAmazonで販売をはじめ、続いて実店舗に進出した。そして、社として納得の行く規模に到達したいま、今度は成長を続ける手段として、非インスタグラムの、非デジタル手法をより多く取り入れたマーケティングの可能性を探りはじめている。

7月第2週のメイキング・マーケティング(Making Marketing)では、米DIGIDAYのシャリーン・パサック副編集長がシャキード氏と膝を交え、D2Cブランドの典型的手法、バフィのマーケティング手法、自社エディトリアルプラットフォームに投資する理由について語り合った。以下は、その音声データと要約だ。

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マーケティング戦略の2面性

「効果的なマーケティングには必ず、パフォーマティブ(行為遂行的)な側面とクリエイティブな側面がある。真に生産的であり、常に発展を見据えているためには、その両面の関係を良好に保っておくことが非常に重要となる。多くのブランドはエージェンシーを使わざるをえない。それはおそらく、創業者たちにクリエイティブ業界における経験がないに等しく、写真について明るくもなければ、優秀なクリエイティブディレクターの雇い方もわからず、とにかく何も知らないからだ。パフォーマティブとクリエイティブという2つの漠然とした考えがバフィの事業のなかで結びついている理由は、我々が両者を互いに分かちがたい存在と見ている点にある。これは非常に微妙なレベルでも、極めて大きなレベルにおいても、間違いなく言える。顧客がクリックに至る仕組みから、彼らが我々のどこを気に入ってくれるのかに至るまで、すべてに当てはまる。もちろん、我々の価値観に賛同してくれる方もいるだろうが、詰まるところ、我々が販売しているものを気に入っていただかなければ、意味がない。だからこそ、パフォーマティブとクリエイティブという両面のバランスを取ることを、我々はすべてにおいて心がけている」。

エディトリアルコンテンツへの投資

「エディトリアルとオーガニックを重要視しているのは、我々が以前から常々、そうしたいと思っていたことだからだ。これは我々が発行するすべてのオーガニックコンテンツに言えるのだが、バフィの企業文化を反映させることを最優先にしている。だからこそ、どのインスタグラム投稿にも大いに誇りを持っているし、[インスタグラムを]十二分な表現のできる場として活用できている。最近とくに興味深いと思っているのは、見込み客の見つけ方や顧客のリマーケット法に対する関心が高まりすぎたせいで、いわばFacebook第一主義的な気質が生じている点だ。彼らも忘れているわけではないだろうが、オーガニックは依然、極めて強力であるし、その中心には真正性がある。誰もが重要だと思うような真実の話を伝えなければならないのだ。そうしなければ、それをフォローしたいと思う理由も、関心を持つ理由も、シェアしたいと思う理由もないからだ」。

Gianna Capadona(原文 / 訳:SI Japan)