創業5カ月の美容ブランド、キキワールド(Kiki World)は、製品とマーケティングのコ・クリエーションに注力して顧客エンゲージメントに取り組んでいる。トピカルズ(Topicals)、デュー(Dieux)、ブレッド(Bread)などの美容ブランドも、デジタルプラットフォームのトライ・ユア・ベスト(Try Your Best、以下TYB)を通じてコミュニティメンバーとのコ・クリエーションをテストしている。
投票や製品使用で顧客はリワードを獲得
キキワールドの戦略は、購入に対して顧客にリワードを与える従来のロイヤルティプログラムとは異なり、顧客が製品を使ったり、サイト上でブランドと関与した最初の瞬間からリワードを与えるものだ。同社の各製品に付いている近接場識別タグにより製品が開封されたときに追跡される。また、同社は間もなく発売される製品の色や詳細に関するコミュニティメンバーの投票を追跡する。キキは、www.kiki.worldにログオンした5000人を超えるメンバーからなるコミュニティを構築した。キキワールドはマーケティングのために、報道機関とソーシャルメディア、そしてニューヨークテックウィーク(New York Tech Week)期間中の10月16日から18日にタイムズスクエアの看板を活用した。
コ・クリエーション、つまり製品特性の選択に顧客を参加させるプロセスにより、顧客はブランドに深く関与し、ロイヤルティを高めることができる。キキワールドの全製品売上の50%以上は、共創されたキキキャンペーンの少なくともひとつに投票した購入客によるものである。同ブランドは現在資金調達ラウンドを行っているが、売上については共有されなかった。
創業5カ月の美容ブランド、キキワールド(Kiki World)は、製品とマーケティングのコ・クリエーションに注力して顧客エンゲージメントに取り組んでいる。トピカルズ(Topicals)、デュー(Dieux)、ブレッド(Bread)などの美容ブランドも、デジタルプラットフォームのトライ・ユア・ベスト(Try Your Best、以下TYB)を通じてコミュニティメンバーとのコ・クリエーションをテストしている。
投票や製品使用で顧客はリワードを獲得
キキワールドの戦略は、購入に対して顧客にリワードを与える従来のロイヤルティプログラムとは異なり、顧客が製品を使ったり、サイト上でブランドと関与した最初の瞬間からリワードを与えるものだ。同社の各製品に付いている近接場識別タグにより製品が開封されたときに追跡される。また、同社は間もなく発売される製品の色や詳細に関するコミュニティメンバーの投票を追跡する。キキは、www.kiki.worldにログオンした5000人を超えるメンバーからなるコミュニティを構築した。キキワールドはマーケティングのために、報道機関とソーシャルメディア、そしてニューヨークテックウィーク(New York Tech Week)期間中の10月16日から18日にタイムズスクエアの看板を活用した。
コ・クリエーション、つまり製品特性の選択に顧客を参加させるプロセスにより、顧客はブランドに深く関与し、ロイヤルティを高めることができる。キキワールドの全製品売上の50%以上は、共創されたキキキャンペーンの少なくともひとつに投票した購入客によるものである。同ブランドは現在資金調達ラウンドを行っているが、売上については共有されなかった。
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「プリティネイル(Pretty Nail)グラフィティペンを開けるたびに、1日1回までスマホが黙々とポイントを貯めている」と、キキワールドの創業者、ヤナ・ボボシコワ氏は述べている。
キキワールドはこれまでに、ネイルグラフィティペン、一時的なヘアカラーペースト、メイクアップペイントマーカーの3製品をローンチしており、この3点に対して1.2万以上の投票を獲得している。まもなく発売される製品のスポットパッチに使われるイラストの投票は11月に締め切られる。
「数年前は、消費者にとってeコマースはまだトップダウンで階層的なエクスペリエンスであり、消費者がいろいろな作業をしていた」と述べるのは、キキワールドの共同創業者兼最高プロダクト責任者、ブレンドン・ガーナー氏だ。「消費者がシェアしたり、関与したり、購入していた。そのようなインプットの多くは一方的なものだった。当社は、コミュニティを活用して、当社の決定を導いてもらうようにした。製品開発に参加したい人は誰でも参加できる」。
プレイ・トゥ・アーンモデルによるメリット
似たようなエンゲージメントの機会を提供することは、プレイ・トゥ・アーンのデジタルプラットフォームであるTYBにとっても重要である。TYBによると、TYBとの契約以来、トピカルズ、デュー、ブレッドなどのパートナーブランドの購入頻度は平均で28%増加したという。TYBのプレイ・トゥ・アーン・モデルは、顧客がブランドと関わることでポイントを獲得できるという点で、キキワールドのコ・クリエーションとコレクターズアイテムに対するアプローチと似ている。
TYBのCEO、タイ・ヘイニー氏は次のように語っている。「ブランドが顧客とやりとりする一手段としてシンプルなコミュニティツールに頼るのを見てきたが、(戦術が)コマースを推進するようにはデザインされていないため、多くの場合途中で止まってしまう。当社のパートナーブランドは、エンゲージメントを製品購入に結びつけることでコミュニティを測定可能にしている」。
このようなエンゲージメントは顧客の購入意図も示すものであるため、需要の予測が容易になり、不要な在庫の削減につながる。投票プロセスによって、需要に基づいてどの色がもっとも売れる可能性が高いかが示されることもある。
ガーナー氏は、リワードに関して、「我々はメンバーの動的プロフィールを設定した。プロフィールは、エンゲージメントを通じて達成されたさまざまなレベルのメンバーシップを反映するデジタルコレクターズアイテムに関連付けられている」と述べている。「(上位の)メンバーシップでは、高インテントのさらに興味深いIRLアクティビティにアクセスできる」。メンバーは、今後の製品に投票するたびにポイントを獲得したり、Eメールマーケティングのプロンプトに参加したりしてポイントを獲得する。キキワールドは、会員レベルごとにセグメント化されたアクセスを含め、今年後半に最初の会員向けイベントを開催する予定である。
「顧客が特定の製品に興味を持っているという意思データをすでに持っているため」、投票はマーケティングのターゲティングに役立つとガーナー氏は述べた。
コ・クリエーション促進ソフトウェアの販売を狙うキキワールド
将来的には、キキワールドはコ・クリエーションを促進する同社のソフトウェアをほかのブランドに販売したいと考えている。このソフトウェアは社内の製品開発者が構築した。キキワールドは今後1年間にわたり、顧客のコ・クリエーションを活用したファッションブランドとのコラボレーションなどの製品コラボレーションを複数リリースする予定である。
「当社のソフトウェアは複数の業界にわたるインタラクティブな投票を促進できる」とガーナー氏。「キキについては、投票の対象となる製品コンポーネントを21個特定したが、投票できる属性の数に制限はない」。
キキワールドはエンゲージメントが高まるとロイヤルティが向上することを発見している。メンバーの30%以上が少なくとも2回投票しており、10月現在、もっとも支出の多いメンバーらは合計で200回以上投票している。
[原文:Beauty brands are letting customers co-create products to fuel loyalty]
ZOFIA ZWIEGLINSKA(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)