AOLのレポートによると、動画広告に関するプログラマティック取引の内製化を現在は行っていない、ヨーロッパのブランドの大多数が、今後はそれを計画しているという。
調査したブランドのうち半数弱の48%が、動画広告のプログラマティックバイイングの一部をすでに内製化していると回答。さらに、47%は、12カ月以内に内製化する計画だと答えた。
ブランド側は、広告エコシステムを完全に制御して、社内のデータを統合したいと考えている。ドイツテレコム(Deutsche Telekom)やホテルドットコム(hotels.com)、英国のマネースーパーマーケット(MoneySupermarket)など、すでに踏み出しているブランドもある。彼らは、プログラマティックバイイングは内製化したほうが効率的だと考えており、エージェンシーを信頼しない背景が透けて見えてくるようだ。
AOLのレポートによると、動画広告に関するプログラマティック取引の内製化を、現在は行っていないヨーロッパのブランドの大多数が、今後はそれを計画しているという。
調査したブランドのうち半数弱の48%が、動画広告のプログラマティックバイイングの一部をすでに内製化していると回答。さらに47%は、12カ月以内に内製化する計画だと答えた。
ブランド側は、広告エコシステムを完全に制御して、社内のデータを統合したいと考えている。ドイツテレコム(Deutsche Telekom)やホテルドットコム(hotels.com)、英国のマネースーパーマーケット(MoneySupermarket)など、すでに踏み出しているブランドもある。彼らは、プログラマティックバイイングは内製化したほうが効率的だと考えており、エージェンシーを信頼しない背景が透けて見えてくるようだ。
Advertisement
ヨーロッパにおける動画広告の現状に関するAOLのレポート(※クリックで拡大)
理想と現実の違い
ただし、チューブモーグル(TubeMogul)の英国マネージングディレクターであるニック・レイド氏は、このデータの数字に疑問を呈する。「規模が比較的大きいブランドや企業は、今後1~2年以内におけるプログラマティック取引の内製化に一定の野心を示しているが、まだ実施には至っていない」と、語った。
また、実施できていない理由として、「プログラマティックバイイングは内製化を実施するにはスタッフの整備と再トレーニングが必要だし、エージェンシーが包括的な戦略に貢献していると感じているブランドもいるからだ」と、補足する。
拡大するモバイル動画市場
このAOLのレポートでは、英国、フランス、オランダ、ドイツにおける、ブランドおよびエージェンシー、そしてパブリッシャーの411社が調査対象となっている。動画とモバイル分野が引き続き成長していることも、このレポートのテーマだった。
レポートは、インターネット広告協議会(IAB)の数字として、英国では2015年前半、広告主のデジタル広告への支出が40億ポンド(約7520億円)だったことを提示。そのうち、動画への支出は2億9200万ポンド(約550億円)と、前年比で51%増加した。タブレットのみだと、より成長具合が大きく115%増の6800万ポンド(約128億円)になったという。
IABによれば、モバイル広告への支出も、前年比で50%の増加だった。AOLのレポートからは、2015年にパブリッシャーとブランドの支出が、どちらも前年比で増えたチャネルは、モバイル動画だけだったことがわかる(それぞれ予算全体の29%と28%を占めた)。
新たな指標を求める声
また、AOLレポートを見ると、クリックスルー率(CTR)は依然として有力な指標だが、ブランド構築のためのツールとして、動画広告への注目が高まっていることも読み取れた。そのため、動画広告の効果を正確に測定できる、新たな指標を採用する動きとともに、CTRからの脱却が望まれている。
代理店であるマインドシェア(Mindshare)でプログラマティック主任を務めるルース・ゾヘル氏は、指標の利用は進化していくと語っている。
「これまで学んだことをすべて捨て去って、まったく新しい指標を持ち出すわけにはいかない。だが、同時に、現代の課題にふさわしくない指標を過去から持ち込むことは止める必要がある」と、ゾヘル氏は語った。
Lucinda Southern(原文 / 訳:ガリレオ)
Image from Thinkstock / Getty Images