DTC ERA

米・エアコン D2C ブランド、家電専門店で「卸売」を開始:「オンオフの消費者、双方の理解を深めたい」

米国ではこれまで、D2Cスタートアップの商品を扱う小売店といえばターゲット(Target)とウォルマートだった。しかし現在では、特に家具やインテリア商品を扱うスタートアップの間で、専門の量販店と提携して販売するケースが増えている。

ウィンドミルは、iPhoneやAndroidでコントロールできるエアコンを販売するスタートアップとして1年前に設立。同社は現在、ホームデポのウェブサイトや、東海岸が主戦場の家電チェーンのPCリチャードアンドサンズ(P.C. Richard and Son’s)のウェブサイトや店舗で商品を販売している。

CEOのマイク・メイヤー氏は、「エアコンは、間取りなどもあるため店舗で実際に見て購入したいという消費者が今も多く、早い段階から実店舗への展開を行ってきた」と話す。そういったなかで、家電を扱うホームデポやPCリチャーズなどへ話を持ちかけたとのことだ。

予約注文キャンペーンが奏功

ウィンドミルは、コロナ禍により当初より1カ月遅れとなる2020年6月に創業。その際、出荷の遅れが考えられるため、予約注文のキャンペーンも展開した。これはウェブサイトで注文するとウェイトリストに掲載され、発送準備が整い次第、その旨が通知されるというシステムだ。

これらの取り組みが奏功し、ウィンドミルは2020年分のすべての在庫を、ローンチから48時間で完売した。また、出荷上の問題から、2021年5月まで製品をリアルタイムでオンライン販売できなかったという。

「この種の問題を抱えるブランドは多いのではないか。世界を見渡しても、現在利用できるコンテナの数は限られている」とメイヤー氏は語る。「過去数十年間、見られなかったような状況が生じている」。

D2Cと卸売で相互補完的に

それゆえ2021年こそ、D2Cおよび卸売事業者の両者が相互補完的に機能し、消費者に対して適切に商品やサービスを提供する年にできるはずだとメイヤー氏は意気込む。

「オンラインの消費者と店舗を訪れる消費者、その双方について理解を深めたい。もし両者が異なるのであれば、それは興味深いことだ」とメイヤー氏。「これから数カ月で売上は増えていくだろう。それに伴い、消費者がオンライン販売に求めるもの、実店舗に求めるもの、それぞれについての情報が入ってくると確信している」。

[原文:DTC Briefing: Startup funding rebounds during the first quarter of 2021

Anna Hensel(翻訳:SI Japan、編集:長田真)
Photo by WINDMILL AIR