「初潮から閉経まで、女性を支えるブランドになりたい」:ローラ共同創業者、J・キアー氏への3つの質問

DTCブランドに新しい潮流が生まれはじめている。メンバーシップモデルだ。

顧客にメンバー(会員)になってもらうことで、定期費用を請求せずに、割引価格や限定品といったメリットを提供できるこのモデル。製品の要不要にかかわらず、常に定額を払い続けなくてはいけない定額制とは異なり、必要なときに必要なものを必要なだけ提供でき、より柔軟に顧客関係維持を行えるところが魅力とされている。

そんなメンバーシップ制を実行しているDTCブランドのひとつが、タンポンブランドのローラ(Lola)である。今回米DIGIDAYでは、創業者のひとり、ジョーダナ・キアー氏(TOP画像左)への3つの質問をぶつけてみた。以下、その抄訳だ。

――ローラは生理用ナプキンやタンポンの販売をはじめたが、プロダクトの拡大に関しては、どのように舵取りを行っているのか?

今年は重大な年だった。ローラ(Lola)はセクシャルウェルネス市場に進出し、女性のために考えられたコンドームやローションなどの製品シリーズ「Sex by Lola」のローンチを、5月に大規模に行った。その基礎になったのは、製品の必要性だけでなく、顧客が積極的に学び、質問できるコンテンツの必要性も重視すべきという考えだった。我々は、女性に製品を提供するために、そうした疑問に対する答えを求め続けてきた。市場のイノベーションサイドの光景とともに、これが自社製品のロードマップに対するローラの考え方の基盤になっている。これらをもとに、ローラは市場のどこに、いつ向かうべきなのかについての計画を練っている。

我々が最重視しているのは、ローラは女性のためのブランドであって、その人の赤ちゃんや家族、パートナーのためのブランドではないということだ。これを常に意識することで、これからもロードマップへのフォーカスを維持できる。今後もおむつを発売するつもりはない。ローラが行っているのは、疑問の声に耳を傾けること、さまざまなライフステージにいる顧客とエンゲージすること。そうすることによって我々の考えの具体化が促進され、顧客に生涯にわたって製品を愛用してもらえるブランドが築かれていくはずだ。ローラはそこをめざしている。

――そうしたフォーカスは貴社のビジネスモデルに対して何を意味するのか? ローラはサブスクリプションベースでスタートを切っているが。

サブスクリプションモデルは特色のひとつであって、それが勝因になることはないと思う。我々はサブスクリプションモデルを、必要時に顧客が製品を手にできるようにし、顧客にそれを所有しているという意識を持ってもらうための手段のひとつと考えている。

「Sex by Lola」をローンチしたとき、我々は一歩引き、顧客はこのような製品をサブスクリプションで配達してもらいたがっているかもしれないと考えた。だが、そうではない可能性もある。(セックスは)生理のように予測できるものではないし、繰り返されるものでもない。そこで我々は、アラカルト式のモデルを導入した。

ローラは継続的な利益をもたらすビジネスをめざしているが、同時に顧客が信頼できるブランドになることもめざしている。ひとつのアプローチを押しつけてモノを売ろうとしていると、顧客に思ってほしくはない。そんなわけで、この製品ラインから、ローラの主力製品(タンポン、ナプキン、おりものシートなど)と一緒に、顧客がほしいものを選べるようにしている。

――来年に向けての最優先事項は何か?

ローラのプライオリティーは、女性の健康のエコシステム全体、つまり原料や製品開発、透明性、サプライチェーンについて、これからも考え続け、ローラに違うやり方で何ができるのかを見極めることだ。ローラの顧客はどのような製品を使っているのか? 我々は何を提供できるのか? 我々は顧客から多くのヒントを得ている。ロードマップにもとづいて会社を動かしていく方法はさまざまだ。

だが、ローラの目標は、女性を初潮から閉経まで支えるブランドになることだ。この目標があるからこそ、どうすれば顧客の人生に価値を付加できるかを考えながら、ブレないでいられる。顧客の人生に騒音を加えるようなマネはしたくない。我々が考えているのは「小売は我々の理にかなっているか?」「だとしたら、それはどのような場合なのか?」ということだ。

さまざまな疑問はあるが、選択できる方向性は多種多様だ。もっとも刺激的なのは、いままでブランドアドボケイト(熱狂的支持者)が存在しなかった部門で、ローラが顧客との関係を築いているということだ。

Hilary Milnes (原文 / 訳:ガリレオ)