英・業界幹部たちが、25歳の自分へ贈るアドバイス

また、新しい年を迎えた。

意欲的なタイプの人間ならば、このような契機に、実績を評価し、仕事とプライベートライフでの成長を目指すはずだろう。

そのような姿勢を見習うべく、英DIGIDAYでは、メディアやエージェンシーの最高幹部に、若い頃の自分自身へのアドバイスを伺った。

スティーブン・バン=ローエン氏

スカイ(Sky)英国・アイルランド法人のCEO

25歳の自分に言うべきことはたくさんあるが、聞いてもらえるかどうかは別問題だ。私は人生と仕事の両方で、規則よりも優れた指針を見つけている。若い頃の自分に取り入れてほしい原則は4つある。

一方向に動く場合は、別方向に進んでいる者を周囲に置くようにしてほしい。思いやりや理解を持って、人々や個人的関係の重要性を認識し、異なる意見や見方を尊重することがきわめて重要だ。自分と同じように考えて行動する人々で周囲を固めないようにしよう。そんなことをすれば凡庸に陥る。

できるだけ協力し、いっしょに働ける協力的な人や企業を見つけよう。スカイでこれまでに実現した最高の勝利のなかには、外部の人間が当社のライバルと見なしかねない企業も含め、他社との対等な立場での協力によるものもあった。公正で正直であってほしいし、品位を持って行動してほしい。そうすれば、自分が達成できることに驚くだろう。

自信と立ち直る力は密接に関連している。そうしたものに終わりはないが、自分の強みを理解したり、弱点を認識したり、自分自身を支えたり、苦難から学ぶ術を知ったりするのに効果がある。人生がもっと生きやすいものになり、おまけに大いに幸せになれるだろう。

最後に、評判がよいことではなく、正しいことを行う心構えをしてほしい。もちろん、それは難しいことだが、長い目で見れば、正しいことを行うと常に最善の結果になるとわかった。

エラ・ドルフィン氏

ショートリストメディア[Shortlist Media] CEO

存在する馬鹿げた流行のファッションをすべて身につけてほしい。実用的なニットは待ってくれる。CEOになったら、あらかじめ計画を立て、事前に動向を予測するのに時間を費やすだろう。先走りすぎて、大きな差が出うる瞬間や小さなことを見逃さないように。

ジェームズ・ワイルドマン氏

ハーストUK(Hearst UK) CEO

よく働き、よく遊べ(この業界は依然として、関係に基づく実力主義の業界だ)。継続的な自己啓発に力を注ぎ、来るべき大きな変化に遅れずについていくように。動き回って視野を広げ、行く先々で大きな影響と前向きな変化をもたらそうとしてほしい。常に他者に親切にし、バランスの取れた生活を送って物事を正しく捉え、後悔しないようにしよう。できるだけ早急にAppleやGoogle、Facebookの株を買うように。だが、高級雑誌メディア事業の主導に向けて努力してほしい。他者が道を見失いつつあるときに、業界の確かな指標と見なされ、そして、おそらくそれがもっとも楽しめる部分だ!

ナタリー・カミンズ氏

ゼニス英国法人(Zenith UK) CEO

金のことでストレスを感じないで。一生懸命に働けば、金はついてくる。地位や昇進のことで愚痴をこぼさないで。いずれは評判を得るのが苦痛になるだろう。評判になると、人々は高い評価を与えるのを楽しまなくなる。同じような仲間と自分を比べてはダメ。この業界は刺激的で働きがいがあり、変化の中心にあって、いるのに良い場所だ。可能なときにはいつでも、新規事業に乗り出して。大いに役立つから。面倒を見てくれる助言者や支援者を見つけてほしい。効果があるから。努力と才能は報われると信じて。

ボルフガング・ブラウ氏

コンデナスト・ インターナショナル(Conde Nast International) プレジデント

私なら、25歳の自分に、標準中国語を学んで中国で数年間暮らすようにいう。中国語を学ぶことは、キャリアが開けるにつれて片手間ではほとんど行えないことのひとつだ。1年以上はニュース編集室で夜勤をしないように。健康的ではないから。化学や工学の何らかの学位を取得してほしい。人生の最大の挑戦は気候変動になるだろう。それを防ぐためにジャーナリズムができることには限りがある。だから、心配している25歳の私に対して、25歳のいまを徹底的に楽しみ、知らないこと、不明確なことを楽しむよう、誰かが言ってくれていることを願う。ああ、それと、すばらしい父と旅行に行くこと、父が永遠に生きられるわけではないことを誰かが言ってくれていることを祈る。

ラファット・アリ氏

スキフト(Skift) CEO&創業者

若い頃の自分へのアドバイスは、以下の通りだ。「歴史の弧」は長く、それを読んで吸収する人の方に曲がる。ビジネスメディアの分野でキャリアを積み、事業を構築し、ビジネスやキャリア、アドバイス、ポピュラー心理学に関する今話題の多くの書籍の代わりに、ビジネス史の本を読んできた者としての言葉だ。これから学ぶ最大の教訓のひとつは、ビジネスにおいてはすべてにサイクルがあり、もっと長期的な視野で点と点を結べば、人生で行うあらゆることで競争上の優位に立てる。私の人生全体が、分野にまたがって点を結ぶことを軸に構築されてきた。20年前にそれらの点をはっきり自覚していた場合を想像してほしい!

ケイティ・バンネック=スミス氏

トータス[Tortoise] 共同創業者、パブリッシャー

自分の能力を示そうと懸命になっているときには、見上げ、見回し、もっとよく聴き、人々の反応を見ることに時間をかけてほしい。自分の能力を示すために、いまと同じくらい一生懸命闘っていると、自分がペースト食品「マーマイト(Marmite)」のようになったことがわかる。自分のことを大好きな人と大嫌いな人を同じくらい集めているのだ。時間を掛けて、英国のスナック菓子「トゥイグレッツ(Twiglets)」のようになろう。マーマイトは大嫌いでも、トゥイグレッツならたいてい受け入れられるのだから。

ドミニク・グレンジャー氏

グループ・エム 欧州・中東・アフリカ法人(GroupM EMEA) CEO

何をするときも、自分が情熱を感じるものを見出そうと常に努力してほしい。何かを楽しんでいれば、誤った方向にはさほど進めないし、たいてい、それが得意である可能性が高い。それに、信念に従って行動し、直感に従って進もう。あらゆる人々――おそらく、普通なら話しかけようと必ずしも思わないような人々――に助言を求めればいい。人は、自分が思うよりも近づきやすいことが多く、たいていは、体験を共有したりアドバイスをしたりするのが好きだ――特にこの業界では。現状を受け入れず、順応性を備え、即決する心構えをしてほしい。

ジェニー・ビッガム氏

ザ・セブン・スターズ(the7stars) 創業者

自分のチームはキャリアにおいてもっとも重要なので、きちんと面倒を見てほしい。ストレスを感じている同僚がいないかどうか、周囲を見回そう。1杯の紅茶を差し出すといったちょっとしたことが効果的な場合もある。野心的になるのはいいが、同僚と張り合わないように。何と言っても、みな同じチームの一員なのだから。それに、誇示したり、得点を稼いだり、他者の業績をけなしたりしなくても、優れた管理者は才能に気づいてくれる。

刺激になって価値観を共有する人々と、また、そうした人々のために、協力するようにしよう。同様に、有害な環境に置かれている場合は、抜けだそう。同意していないことをするよう求められたら、すぐに逃げ出すのだ。また、すばやく習得する準備を整えるよう自分自身にいう。最後にひと言、楽しむことを忘れず、自分を重要視しすぎないように! 職場で真に積極的でいると、それが人に感染しやすい。そうなれば、自分がさらに幸せになれるだけでなく、他の者からチームに求められるようになるだろう。

スー・フログレー氏

ピュブリシスメディア(Publicis Media) CEO

ただ頑張って、自分を信じてほしい。一生懸命働けば、出身地や出身校、大学に行ったかどうかに関係なく、やりたいことを何でもできる。途中で楽しむことを忘れずに。そうそう、あとひとつ。大勢の人前で話すのは、思うほど悪くない。マスターすることができる。何でもマスターすることが可能だ。

Lucinda Southern(原文 / 訳:ガリレオ)