米DIGIDAYが入手した情報によれば、スタグウェル・メディア・ネットワークと英国のOOHメディア企業、タロン・アウトドアが戦略的パートナーシップ契約を締結した。これにより、スタグウェルのデジタルOOHサービスが強化されるとともに、タロンは米国市場により良く、より深くアクセスできるようになる。
米DIGIDAYが入手した情報によれば、スタグウェル・メディア・ネットワーク(Stagwell Media Network)と英国のOOHメディア企業、タロン・アウトドア(Talon Outdoor)が戦略的パートナーシップ契約を締結した。これにより、スタグウェルのデジタルOOHサービスが強化されるとともに、タロンは米国市場により良く、より深くアクセスできるようになる。両社はそれぞれの顧客に対し、パートナーシップは今すぐ開始されると説明する予定だ。
両社の幹部は、動画へのデジタル展開によるOOHの「ルネサンス」やOOHオーディエンスのより深いデータやインサイトについて多くを語った。これらにより、より幅広い顧客がオムニチャネルメディア戦略にOOHを組み込む理由となる。12月に入り、大手持ち株会社はメディア支出の予測を発表しており、それによれば、OOHは2022年、2桁成長を遂げる見込みだ。
「目の前には青空が広がっている」
タロンのグローバルCEO、バリー・カップルズ氏によれば、タロンは現在、英国で約4億5000万ドル(約515億円)、米国で1億5000万ドル(約172億円)のメディア支出を取り扱っている。カップルズ氏は米国での成長に重点を置き、両方の数字を伸ばしたいと考えている。「目の前には青空が広がっている」と同氏は語る。
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一方、スタッグウェル・メディア・ネットワーク(以下、SMN)のグローバル最高投資責任者、ジョン・シャーフ氏は、このパートナーシップはSMNのOOHメディア業務に「拍車をかける」と述べている。現在、エージェンシーの顧客のメディア支出は50億ドル(約5720億円)で、OOHはそのごく一部にすぎないが、2022年には金額を倍増させたいというのがSMNの希望だ。
「私たちの顧客はメディア計画にさらなる追跡可能性、拡張性、説明責任を求めている」とシャーフ氏は話す。「私たちは中核となるOOHソリューションを常に持っていたが、タロンの深み、技術、分析、リソースはこれらのサービスを顧客にアップセル、クロスセルする大きな助けになる」。
親会社スタッグウェル・グループ(Stagwell Group)の最高戦略責任者で、アフィリエイトと戦略パートナーシップを統括するアナス・ガジ氏は次のように補足する。「これで信頼と世界的な規模を持ち、イノベーションとテクノロジーの先端を行くパートナーのニーズを満たすことができる」。
「我々はとても良いパートナーになれる」
タロンは2021年、いくつかの契約を締結し、米国でのリーチ拡大に努めてきた。まず、エージェンシーのブンティン・グループ(The Buntin Group)と地域ブランドに焦点を当てた戦略的パートナーシップ、タロン・ブンティン・アメリカ(Talon-Buntin America)を結成。さらに、OTTとデジタルOOHを融合したコネクテッドビデオサービスを提供するためにマッドハイブ(MadHive)と手を組み、プログラマティック企業のハイブスタック(Hivestack)とも提携した。
「メディアは顧客の成果が重視される世界を勇敢に前進し、売上、収益面でビジネスパートナーになれると証明しなければならない」とカップルズ氏は話す。「スタッグウェルが我々に示してくれたやり方は、我々が市場に参入するやり方に適合している。我々はとても良いパートナーになれるだろう」。
Michael Bugli(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:猿渡さとみ)