ソーシャルメディアショップのランドリーサービス(Laundry Service)が、成長中のエージェンシーが集まるブルックリンのダンボ地区へと移転した。入居したのは、イーストリバーのウォーターフロントにある大型商業施設のエンパイアストア(Empire Stores)。その新オフィスの中身を紹介する。
マンハッタンに6年間滞在したソーシャルメディアショップのランドリーサービス(Laundry Service)が、成長中のエージェンシーが集まるブルックリンのダンボ地区へと移転した。
同ソーシャルメディアエージェンシーと姉妹企業のサイクル(Cycle)が2017年3月に入居したのは、イーストリバーのウォーターフロントにある大型商業施設のエンパイアストア。ここはかつて、焙煎コーヒーの倉庫だった場所だ(広告会社の72アンドサニー[72andSunny]も同じビルに入居している)。
現在、ランドリーサービスには総勢350名の従業員が勤務し、クライアントにはビーツ・エレクトロニクス(Beats by Dre)やLG USA モバイル(LG USA Mobile)、バドライト(Bud Light)などが名を連ねる。そして、このオフィスの魅力のひとつ、それが景色だ。
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「以前のマンハッタンのオフィスも、いまと同じように楽しくてクリエイティブな魅力があった。しかし、ここはより一層洗練されている」と、話すのは、ランドリーサービスのチーフクリエイティブオフィサー、アリソン・ワルショウ氏だ。「これは当社の成長、そして、まとまりのないソーシャルショップだった我々が、フルサービスのエージェンシーへと進化したことを表すものだ」。

ランドリーサービスのオフィスから見たブルックリンブリッジ
このオフィスは建物の5階に位置し、床面積は4万2000平方フィート(約3900平方メートル)にも及ぶ。そして、床から天井まで届くガラス窓からは、ブルックリン橋公園とイーストリバーを見下ろす素晴らしい街並みが広がる。

ランドリーサービスからの眺め
屋外には、コンクリートとウッドでできたパティオが1万平方フィート(約929平方メートル)も広がり、庭木に囲まれた散歩道はミートパッキング地区のハイライン風だ。パティオにはテーブルと座り心地の良い椅子も数多く設置され、窓から景色を眺めることもできる。

広々とした屋外のパティオ
創業者兼CEOのジェイソン・スタイン氏は、「Googleは従業員がハッピーに働くために必要なのは、ベビーシッターとドライクリーニングサービスだというが、本当のところ、素晴らしい景色があればそれだけでいいのだ」と話す。「しかし、冗談抜きに、私は民主的かつ誠実で、あらゆる人に対して非排他的であり、成長に必要な機会を豊かに提供するできる環境を作ることが、何よりも大切だと考えている」。
オフィスのレイアウトは開放的だ。ソファやスタンドアップデスク、レストランを思わせるようなブース、そしてミニポッドや電話ブースなどが揃う公共部分は、部署を問わず使用できる。装飾品や家具はシンプルモダン調で、受付とキッチンエリアを隔てる、2つのビーズチェーンカーテンなどのインテリアは、グレーの色彩で揃えられている。

受付とビーズチェーンカーテン
それでも、洗濯物にちなんだ奇抜なネーミングの会議室(12部屋)、そしてロビーの壁を飾る明るいネオンのサインに、同エージェンシーの「楽しくクリエイティブ」な一面がきらりと光る。たとえば、主にクライアント向けにリザーブされる大会議室は「アイロンボード」、スタイン氏とワルショウ氏のオフィスのあいだにある部屋は、「ステッチュエーション(縫物)ルーム」と呼ばれている。

「ランドリー」からインスパイアされた会議室のひとつ
なかには、同エージェンシーに欠かせないアイテムもある。それが6つのネオンサインだ。そのひとつが、ランドリーサービスのモットー「Make Amazing Shit(素晴らしく、くだらないものを作ろう)」を描いたもの。すべて大文字表記で書かれ、ピンクのハートがそれを囲む。さらに、洗剤のボトルを模したものにエージェンシーのアカウント名である「@247LS」を描いたネオンもある。これはオリジナルデザインを手がけたデザイナーのアダム・カーツ氏とワルショウ氏が共同制作したものだ。

エレベーターロビーにあるネオンサイン
「ここでは、誰もが自分の好きなことをやるチャンスがある」とワルショウ氏はいう。「彼らはここで育ち、そして、それを自分のものにする。ここはそういう自由な空間なのだ」。