Facebook「釣りタイトル」対策を強化、個別投稿も対象に:パブリッシャーが知っておくべきこと

Facebookは、センセーショナルな見出しの投稿に対するリーチを減らそうとしている。

Facebookは5月17日、クリックベイト(Clickbait:釣りタイトル)対策に関する新しいアップデートを発表した。これまでも類似の施策は打たれていたが、今回のアップデートではより踏み込んだニュースフィードの浄化作戦となっている。

以下に、その概要を箇条書きでまとめた。

主なアップデート:

  • タイトルの情報を意図的に省略している、または、タイトルに誇張が認められる投稿に対して、ニュースフィードでのリーチを減らされる。たとえば、Facebookが架空の事例として示した「寝る前に靴にニンニクを入れた男が体験した信じがたい事実」のようなタイトルは、ユーザーを煽るだけで重要な情報がないという理由で、リーチ制限の対象になる。
  • 5月17日(米時間)のFacebookの発表は、クリックベイトを投稿するページにペナルティーを科すために、Facebookが昨年8月に実施したアルゴリズムの変更に続くもの。前回との違いは、対象を個々の投稿にまで広げていることだ。
  • 昨年8月のFacebookのアルゴリズム変更は、コンテンツファーム(訪問者を増やして広告収益を得るために、品質の低いコンテンツを大量に作成および配信するサービス)などと呼ばれる悪名高いパブリッシャーを排除するのが目的だった。今回のアップデートでは、それを個々の投稿レベルまで対象を絞ることで、いわゆるプレミアムパブリッシャーの劣悪な見出しも制限できるようになる。

関連する統計データ:

マーケターの意見:

プログラマティックメディア企業ディジラント(Digilant)のパートナーシップ責任者、ウェズリー・ファリス氏:「理論上、規制を投稿単位にすることでFacebookはクリックベイト検出の精度を向上できるはずだ。過去にアカウントレベルでブロックしたとしても、コンテンツの大半をクリックベイトにしているパブリッシャーは排除できただろうが、定評があってたまに劣悪な記事を出すパブリッシャーは見逃されていただろう。通常クリックベイトの見出しは一定のフォーマットに従っているので、Facebookはそのフォーマットを特定しさえすれば、精度の高い自動プロセスにより、生身の人間がチェックしなくてもニュースフィードからそうした記事を排除できるはずだ」。

エージェンシーRPAのデジタル戦略責任者、マイク・ドセット氏:「今回の発表から明らかになったのは、Facebookがフェイクニュースやスパム記事といった不適切なコンテンツを検出する能力をおおむね予想通りに向上させていることだ」。

フリーのマーケティングテクノロジーアドバイザー、ネイト・エリオット氏:「これはFacebookにとって永遠の戦いになるだろう。Googleがウェブスパムと闘う大軍勢を抱えているように、Facebookはこれから毎日、存在するかぎりクリックベイトと戦い続けるのだ」。

問題の全体像:

米大統領選以降、Facebookは誤解を招くニュースの拡散に加担したとして批判を浴びてきた。同社は対策としてファクトチェックをおこなう活動を支援しているが、こうした取り組みの成果は上がっていないと、英紙ガーディアン(The Guardian)は報じている

Facebookはまた、ここ9カ月のあいだに測定指標でミスを繰り返してきた。直近では、テレビ支持者たちが手当たり次第にデジタルメディア批判を展開するアップフロント(新クール前の広告枠販売イベント)の最中に発表された。

「このタイミングの発表は偶然ではない」と、エージェンシーのオールマイティー(Almighty)で最高イノベーション責任者を務めるロブ・グリフィン氏は語る。「Facebookは失態続きだったので、勝ち点を取る必要がある。楽に稼げる方法がこれだ」。

Ross Benes(原文 / 訳:ガリレオ)