ワシントン・ポスト、インタラクティブな TV広告 を初提供:「いままでに見たことがないものだ」

米紙ワシントン・ポストが自身初となるインタラクティブ広告をApple TVにてスタートする。

この広告は大手自動車メーカー「ジャガー」の30秒CM。インタラクティブなのはCMの下部にあるパネルだ。視聴者はリモコンでこれをクリックし、ジャガーの新型車F-ペースの内装や外観のフォトギャラリーを閲覧できる。

こちらの広告は放送開始して2週間ほどだが(原文記事は10月11日公開)、ワシントン・ポストはエンゲージメント率を明らかにしていない。ただ、同社のサイトで流していたプレロールアドよりは高いと述べている。

「いままでに見たことがないもの」

「我々のビューワーは、いままでに見たことがないものだ」と語るのは、ワシントン・ポストでグローバル・アドバタイジングのバイス・プレジデントを務めるアンソニー・デマイオ氏。「このマーケットプレイスでインタラクティブ広告を制作している企業はそう多くない。」

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ジャガー広告のデモを見ると動画広告の下にフォトギャラリーが並んでいる。

いまだに昔ながらのTV視聴がオンラインTVを上回っている。しかし、デジタル市場調査会社イーマーケター(eMarketer)によると、視聴者がテレビの生放送からデスクトップやAppleのようなオンラインTVでストリーミングする方向へとシフトするに伴い、両者は同程度になっていくという。1年前からAppleはメディア企業向けにApple TVアプリストアを開放し、ブランド自らがパブリッシングを行えるようになった。ワシントン・ポストはそこで、自身のニュース記事を伝える動画を1日に20本アップロードしている。

デマイオ氏は、ワシントン・ポストのApple TVアプリをダウンロードした人数を明らかにはしなかったが、オーディエンス数が「着実に伸びている。我々はまだ初期段階にあるが、このまま前に進めば、集中して力を入れる分野へとなっていくだろう」と断言した。

プレロールアドよりも効果的?

ジャガーの広告を制作する際、ワシントン・ポストが利用したのは動画広告制作会社ベロシティ・メイド・グッド(Velocity Made Good、VMG)とその製品「アバランチェ」。インタラクティブにすることで広告主は、製品に対する視聴者の興味を惹くことができる。そのため、価格も高めに設定可能だ。これはプレロールアドさえも上回る。

そもそも視聴者がインタラクティブ広告を求めているか、という点はいまだ疑問符がつく。ある調査によるとインタラクティブ動画広告のほうがプレロールアドよりも効率が良いことがわかっている。「アバランチェ」のアドは15秒経っても視聴者からのエンゲージメントがなければ自動停止するようになっているという。この「逃げ道」があることで、視聴者が不快に感じるのを防ぐことができると話すは、VMGの創始者であり、かつて米大手オンラインメディア企業のゴーカー・メディアでセールス・エグゼクティブを務めたクリス・バティー氏だ。

「大きなクエスチョンは、我々の読者がどう思うか、ということだ」と、デマイオ氏は認識している。「これが彼らの興味を惹くものなのか、それとも混乱を呼ぶものなのか?」当然、彼自身は初期結果に基づいて、同フォーマットが時間の経過とともに重要度を増してくる自信があると話した。

Lucia Moses (原文 / 訳:Conyac