タイム社、お前もか! 「レシピ動画」人気にレガシーも便乗

遅くてもやらないよりはましだ。

タイム社(Time Inc.)がソーシャルメディア向けレシピ動画事業に参入した。テイストメイド(Tastemade)やBuzzFeedのテイスティ(Tasty)に追随する。

2017年3月2日に開設された「ウェルダン(Well Done)」の制作にあたるのは10名の動画チーム。彼らはアラバマ州バーミンガムにあるタイム社のアートフード・スタジオのメンバーから選出された。このチームでFacebook、インスタグラム、Twitter、Snapchat(スナップチャット)、Pinterest(ピンタレスト)向けの短尺バーティカル動画を1日に6本から8本制作する。管理担当者には同社の「クッキングライト(Cooking Light)」と「マイレシピ(My Recipes)」のデジタルコンテンツディレクターであり、タイム社に新設されたデジタルフードデスクの責任者であるステイシー・リベラ氏が就任する。

コンテンツを一元化

タイム社は運営している全タイトルの作品を集約するという新たな取り組みを進めており、「ウェルダン」はその最新例だ。最近では、編集リソースを共同活用するためのデジタルデスクを立ち上げた。ほかにも、ブランド全般を通じて視聴できるパーソナルファイナンス動画シリーズ「コインエイジ(Coinage)」を創設している。

同じように「ウェルダン」にも「マイレシピ」「クッキング・ライト・トゥ・サウザン・リビング(Cooking Light to Southern Living)」など、9つの食品ブランドのレシピコンテンツが集約されている。そしてこれらのブランドは、ソーシャルフィード上で「ウェルダン」を宣伝してくれる。さらに同社は同様のヘルス関連商品もリリース予定だ。

Facebookは、フィードで動画を優先的に取り扱っている。ライフスタイル関連のパブリッシャーもまた喜んでそれに応じてきた。

差別化が今後の要

マーケティング会社チューブラーラボ(Tubular Labs)によると、2016年のFacebookのレシピ動画視聴回数は、2015年に比べ283%増加したという。上記のように、ハイペースで撮影が進むソーシャルサイトのグルメ動画は至るところに溢れるようになった。そのため、いまやかつてないニッチな内容(BusinessInsiderとそのFacebookページはチーズやデザートに特化)やパロディーなど、さまざまな形態が台頭してきている。

たとえば、「クッキングパンダ(Cooking Panda)」はレパートリーにアニメや旅行番組を加えた。その一方、グルメ系パブリッシャーの「ツイステッド(Twisted)」は、思いもよらないような食品を組み合わせたレシピを得意技としている。

それでも、タイム社はディナーのレシピや豆知識、そしてインスタントポット(全自動圧力調理器)やココナッツなどのトレンドを教えて欲しいというような、視聴者側からの需要の余地はあると確信している。

リベラ氏は、ちまたにあふれるオーバヘッドショット(俯瞰撮影)方式のレシピについて語った。「レシピ動画というのは、ただボウルに手が入っているだけのものではない。人はボウルに手を入れているレシピ動画が大好きなのは知っている。私はそれを嫌っているのではない。それも確かにひとつの作品だ。しかし、それを超えるものがある。違いを生むのはボウルの中身。それがエキサイティングなものを作るのだ」。

Lucia Moses (原文 / 翻訳:Conyac)