複数のメディアでFacebookトラフィックが減少してるらしい

2016年3月、複数のパブリッシャー(媒体社)においてFacebookからのトラフィックが急降下した。

あるトラフィック分析企業の調査によると、1月から3月にかけて顧客である媒体社のFacebook経由のトラフィックが20%も減少したという。これにはいくつかの大手パブリッシャーも含まれる。また、データによるとトラフィックが最も減少したパブリッシャーは、読み込み速度の速い「インスタント記事」に莫大な投資をしているパブリッシャーであったことも判明しているそうだ。

今回のトラフィックの減少について、Facebookは取材に応じてくれなかったが、パブリッシャーも同様に取材を受け付けていない。同社との関係性を悪化させたくないのか、トラフィックが減少した理由がわからないのか、どちらかの理由だろう。

多くの媒体社で減少している

しかし、複数のパブリッシャーは、Facebookが「インスタント記事」や動画を推奨する裏側が見えているという。ある意味、「インスタント記事」を重度に利用する媒体社サイトのリファラルトラフィックが減少することに驚きはない。同社も、以前までの通常の投稿よりも「インスタント記事」の方が視聴回数が多いと発表している。問題は「インスタント記事」や動画を収益化する方法が限られていることだ。

「インスタント記事」のみに記事やコンテンツを配信しているあるパブリッシャーも、ダイレクトトラフィックが減少している。ユーザーが「インスタント記事」のアプリ内で記事を読んでいるからだ。このパブリッシャーは、「まったく変化がない」と発言している。

別のパブリッシャーでは、3月中旬に突然トラフィックが25%も減少し、いまだに回復していないという。また、さらに別のパブリッシャーでは2015年の第4四半期と比べ、2016年の最初の3カ月だけリファラルトラフィックが4分の1も減少したと話している。

その後回復した例もある

1年前、「インスタント記事」は少数のパブリッシャーとともにローンチされたが、現在ではすべてのパブリッシャーを対象にしている。Facebookは特に動画を好んでおり、最近ではライブ配信動画をユーザーのフィードに載せている

また、Facebookはパブリッシャーが「インスタント記事」で配信できる広告の数を制限し、ネイティヴアドも許可していない。この広告の問題については4月8日の発表で変わりそうだが、動画を収益化する明確な方法はいまだにないのだ。

しかし、すべてのパブリッシャーやトラフィック分析企業がトラフィックの減少を報告しているわけではない。トラフィックの計測方法や基準がパブリッシャーによって異なるためだ。

「タイム(Time)」「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」「アトランティック(The Atlantic)」など、パブリッシャーの分析を行うチャートビート(Chartbeat)は、さまざまなデータを分析している。匿名化されたパブリッシャーのデータ(前述のパブリッシャーのデータが含まれていない可能生もある)によると、Facebook全体のリファラルトラフィックが3月中旬に1週間ほど激減したが、その後回復した。

トラフィックを購入しなくてはならない

トラフィック分析企業のパセリ(Parse.ly)も、Facebookのトラフィックが3月に50%から45%に減少したことを(「ハフィントン・ポスト」「ビジネスインサイダー」とコンデナストの媒体を含む)報告しているが、長期的に見ると成長しているという。

リファラルトラフィック獲得のためにFacebookに頼るパブリッシャーが増えると、トラフィックに与える影響も大きくなる。2015年、Facebookはリファラルトラフィックのソースとして、Googleを追い抜いている。Facebookからのソーシャルトラフィックが75%以上も増えているパブリッシャーもある。

トラフィックが減少してしまったとき、その穴を埋めるひとつの方法はコンテンツがユーザーのフィードに表示されるよう、いくらか支払うことだ。「トラフィックの浮き沈みを無くすためにも、Facebookからトラフィックを購入しなくてはならない」と、あるパブリッシャーは話す。「要するに、Facebookはパブリッシャーの首に枷(かせ)をつけたのだ」。

Lucia Moses(原文 / 訳:BIG ROMAN)