NBCスポーツ、Snapchat担当に「元選手」を起用 〜関係者ならではのレア情報を提供

米3大ネットワークNBCのスポーツ部門、「NBCスポーツ(NBC Sports)」は、毎年元日に開催されるNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ、北米のプロアイスホッケーリーグ)の「ウィンター・クラシック」開催直前、2015年の12月30日に、Snapchat(スナップチャット)のアカウントをローンチした。

このアカウントでは、アメリカンフットボールの球場だったジレット・スタジアムが、どのようにして野外ホッケーリンクに変身したのかなど、アイスホッケーファンのための舞台裏情報を配信。また、リポーターが「NBCスポーツ」制作部の取材を行ったり、リンク際の様子を伝えたりもしている。

元選手をアカウント担当に

その日のSnapchatアカウント担当として、NHLのアナリストであり元選手のジェレミー・ロイニック氏を起用。「NBCスポーツ」が実施している、ひとつのソーシャルアカウントをアスリートやセレブリティが引き継いでいく取り組みの一貫だ。

同日、そのアカウントでは「ウィンター・クラシック」の開催前に恒例となっている「ファン感謝祭」の動画や写真を掲載。さらに、ボストン・ブルーインズ(Boston Bruins)とモントリオール・カナディアンズ(Montreal Canadiens)の元選手たちによるエキシビション試合の様子もビデオなどで配信した。

実際の「ウィンター・クラシック」試合中も、リンクの選手たちやスタンドで応援するファンたちの動画や写真も絶え間なくアップロードされたという。

「ソーシャルメディアの運用を考える時、私たちは視聴者が何を求めているかを優先して考えている。私たちのパートナー企業、NHLの加盟チームやそれらの選手たちが提供できない情報のなかでも、視聴者が何を求めているのかということだ」と、「NBCスポーツ」にてソーシャルメディアマーケティングを担当するリンジー・シニョール氏はコメントする。

今後の試金石として

「NBCスポーツ」は今後、このSnapchatアカウントをNHLとイングランドのサッカーリーグであるプレミアリーグ専門のアカウントとして使用するという。今回の「ウィンター・クラシック」は生配信のための試験台だ。

仮に、今回のジェレミー・ロイニック氏によるアカウントの運用が成功だとすれば、今後のNHLの試合にもロイニック氏やほかの「NBCスポーツ」のタレントたちを起用し、多くの機会でソーシャルメディアアカウントを活用させることになるだろう。

また、「NBCスポーツ」の最大のライバルでもある「ESPN」も、スナップチャットの 「Discover」の正式なパートナーとしてアカウントをもっている。しかし、「ESPN」のアカウントは、ニュース記事や試合のハイライト記事などで埋め尽くされている。

リオ五輪に向けてSNSを強化

現在、「NBCスポーツ」は夏のオリンピックに向けての準備をはじめており、「Discover」を選択肢から除外する予定はない。「Discover」を利用していかに人々を集客し、第二のテレビスクリーンとしてユーザーのエクスペリエンスを高められるかに興味を向けている。

Snapchatは、最近新たに採用されたソーシャルメディアで、いまやソーシャルメディア全般は「NBCスポーツ」が番組を構成する際に重要な役割を果たしている。「NBCスポーツ」のソーシャルメディアチームには「NBCサンデーナイトフットボール」とNASCAR(主に北米大陸で行われるストックカーレース)を担当している現地プロデューサーたちも含まれる。

レア情報を提供できる人物に

また、ソーシャルメディアチームをテレビ番組の制作ブースの隣に設置していることは、「NBCスポーツ」の放送コンテンツと近い距離で働くことを目的としているからだ。

このような人選や環境への配慮は、「NBCスポーツ」の番組に興味を抱かせる力強いコンテンツを制作するためだ。ソーシャルコンテンツはスタジアムの動画や写真、そして試合前のアスリートやタレントたちによるアカウントへの投稿などで運営されている。

シニョール氏は「ファンたちが簡単には入手できない情報を提供できる人物にSnapchatの運用をオファーしている」とコメントした。

Sahil Patel(原文 / 訳:BIG ROMAN)
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