インスタ運用に10名体制で挑む、米サイトMicの狙い:Twitterからリソース再配分

多くのパブリッシャーが、Snapchatでのオーディエンス構築に重点を置いてきた。しかし、その誰もが望む「ディスカバー」セクションで、チャンネルをもたないパブリッシャーにとって、インスタグラムがもうひとつの魅力的な選択肢となっている。

ミレニアル世代向けのニュースサイトであるMicはそうしたパブリッシャーのひとつ。ここ3カ月で、Twitter担当からインスタグラム担当へ10名を配置転換し、グラフィックス、編集、執筆活動を行うようになった。Micの主要アカウント、@Mic(フォロワー数8万超)に加え、特定のインタレストグループを対象にした複数のカテゴリー別のチャンネルも忙しく運営。1日平均3〜4回、動画に加え、グラフィックベースのニュース投稿を行っている。

4万超のフォロワーを擁するボディスタイルに特化したチャンネル@TheStrutByMic、2万7000のフォロワーを擁するレシピ動画チャンネル@DeliveredByMic、1万3000人のフォロワーを擁するフェミニズムに特化したチャンネル@TheSlayByMicなどは、すでに成功を収めているようだ。ほかに小規模チャンネルとして、子をもつ親向けの@TheSwaddlebyMic、LGBTQ専門チャンネルの@BeyondPrideByMicなどがある。

Micによると、インスタグラムにおける9つのチャンネル総計で、約25万人のフォロワーを獲得。10月には視聴回数が500万回に上ったということだ。

インスタチームの使命

Micのインスタグラムチームは、同パブリッシャーとって大きな投資だ。チームの規模は、14名から構成される同社のFacebook動画チームをわずかに下回る2番目の大きさで、ほかのパブリッシャーのSnapchatチームとほぼ同規模。コンテンツはインスタグラム専用にデザインされ、Facebookやほかのプラットフォームに転用されることはないという。

現状Micは、同プラットフォームで宣伝をして、トラフィックを作り出すようなことは行っていない。パブリッシャーたちは、自らのインスタグラム投稿に近々リンクを張って、ユーザーを自社サイトに呼び込むことが可能になる。また、あるものは商取引を促進したり、ブランドのコンテンツを売り込んだりすることでアカウントのマネタイズを図りはじめている

Micのチーフストラテジーオフィサー、コリー・ハイク氏は、同社はインスタグラムにコミットしていると述べる。というのも、ほかのプラットフォームでは到達できない人々に影響を及ぼすことが、そこでは可能だからだ。

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Micのフェミニズムチャンネル、The Slayの動画

完全に独立したチーム

「我々がそこで求めているオーディエンスは、我々のニュースレターやFacebookのオーディエンスにクロスオーバーする必要はなく、我々は彼らを新規オーディエンスとしてとらえている」と彼女はいう。加えて、「そのユーザーとその記事のあいだに境界はなく、ユーザーはその記事にアクセスするために、リンクをクリックする必要はない。これは1回きりの、ひとつのビジュアル体験なのだ」と述べた。つまり営業スタッフは、ほかのもの(ニュースレターなど)を売るために、インスタグラムのことに留意する必要はない。

インスタグラムの収益化について彼女は、広告主と交渉中というが、ブランドにアピールするには少なくとも現在の2倍以上のオーディエンスが必要だ。「限りあるリソースにとても気を配っているが、現状はインスタグラムらしい手法に賭けようと思っている」。

しかし、インスタグラムでのマネタイズについては、まだ疑念が残る。Mic独自の動画ニュースコンテンツは一貫して高いレベルの実績を残しているが、最近実施されたサブウェイ(Subway)社のためのスポンサードコンテンツの視聴回数は、わずが1605回しかないと、ウィー・アー・ソーシャル(We Are Social)北米地区チーフグロース・オフィサーのベンジャミン・アーノルド氏は語る。「Micがそのフィードを通じて、どれだけ効率的かつネイティブに、ブランドメッセージを宣伝できるのか見届ける必要がある」。

Lucia Moses(原文 / 訳:Conyac