ブルームバーグらしからぬ 超サイヤ人なCDの1日:「グローバル収益を生むチームを作るのは興味深い」

エンターテインメント中心のキャリアと奇抜な髪型。アラン・ワイ氏は従来の「ブルームバーグ(Bloomberg)」の枠に収まらない。

しかし、ブルームバーグ・メディア(Bloomberg Media)社へ、グローバルな広告営業を導入するために初のクリエイティブディレクターとして入社して10カ月が経ち、うまく馴染みつつはある。ワイ氏がいま構築している社内クリエイティブエージェンシーは、同社のプラットフォーム全体に広告を展開する企業向けに、プランデッドコンテンツを制作する部署だ。

「巨大企業のなかの新興企業だ。僕の仕事はクリエイティブの制作ではなく、素晴らしいクリエイティブを作り上げるチームをまとめること」だと、ワイ氏は米DIGIDAYに語る。2015年7月に入社後、コピーライターからモーショングラフィックスの制作者まで、4都市にまたがる40名のチームを作った。

ワイ氏はMTVに乞われて、クリエイティブコンサルティングディレクターを務めた。その前は、HBOでOTTサービス「HBO Go」のデザインに携わり、それ以前にはUSAネットワーク(USA Network)とRCAレコード(RCA Records)で働いたことがある。

そんなワイ氏は、エンターテインメント業界からビジネスニュース業界への転身について、いまもチーム作りや新しいワークフローの作成といった「セクシーではないこと」を実践しているが、難しくはなかったという。

「ここでたくさんの可能性を感じていたので、グローバルに収益を生み出すチームを作るというミッションは興味深かった。(ブルームバーグ・メディアが)僕にとって魅力的だったのは、違っていたからだ」と、ワイ氏は語る。

もっとリベラル寄りの会社だったら異様だとは見られないかもしれない、あの特徴的なツンツンのスパイキーヘアについて、ワイ氏は、実はこれで助かっているという。ワイ氏は「話題にしやすいからね。きっかけになる」と語った。

そんなワイ氏の先週の金曜日を紹介する。わかりやすくなるように少し手を加えてある。

◆ ◆ ◆

05:00am エクササイズバイクに飛び乗り20分。それから朝食。今日は大事な日なので、いまのうちに落ち着きと静けさを楽しむ。

06:12am 妻と子供たちが起きてきて家に活気が出る。子供たちの朝食とランチを見つくろい、メールを確認し、準備完了。未読6通は悪くないね!

06:53am ブルームバーグに向かう列車のなかで、スポーツコラムニストであるビル・シモンズのポッドキャストを聴き、それからラッパーのケンドリック・ラマーの新譜に変えた。

07:29am ブルームバーグに到着。みんな仕事に入っており、6階のパントリーはすでに騒がしい。2度目の朝食。日中は動き続ける必要があるから、少しずつ何度も食事をとって「空腹」を回避する。

07:48am うちのテレビ番組「ブルームバーグ・サーベイランス(Bloomberg Surveillance)」の撮影。今日は2本取りだ。10カ月前にブルームバーグで働きはじめたとき、タレント全員の画像ライブラリーの更新をはじめた。だから写真と動画を撮影する。

07:57am 番組の司会のトム・キーンがセットに到着。映画のような映像を目指しているので、派手な照明で、フレームレートを高くして撮影する。モニターを通すとすべてが素晴らしく見える。トムは随時入れる解説でみんなを茶化して緊張を解き、さらに大統領候補の失言をネタにした冗談で爆笑させる。

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トム・キーン氏と打ち合わせするワイ氏。(Photo: Kevin Trageser/Bloomberg)

08:53am 一旦終了。これから2本目。1時間で器材をバラして、建物の反対側にある「ブルームバーグ<GO>(Bloomberg)」のセットに運んだ。

09:58am 共同司会のデビッド・ウェスティンとジョン・フェロが放送を締めくくり、うちのクルーたちが仕事にとりかかる。セットを歩くスコセッシ風の肩越しショットなど、デビッドは素晴らしいシーンを撮影してくれた。いったいどんな風になるのか早く見たい。

11:58am 撮影はこれで終わり。スープの時間だ! 再びパントリー。トマトスープをすすり、チームのデザイナーであるステフと話す。「ニューフロンツ(NewFronts)」まで2週間しかなく、プレゼンのストーリーボードを見直している。

ブルームバーグ・メディア初のグローバルクリエイティブディレクターの仕事として、会社のブランド・アイデンティティを考えている。2.0のツールキットを紹介する素晴らしいチャンスになるだろう。新しいアイコンとデータアニメーションはできており、また、世界に展開するブルームバーグの事務所の空撮やタイムラプスなど、フォトジャーナリストたちから素晴らしい映像が届いている。

00:30pm 自分の机に戻るのは、今日はいまだけだろう。受信箱を一掃する。この数カ月で動画制作が激増したので、僕も新しい候補たちを検討する必要がある。編集者たちがレジュメからリールにリンクしてくれていると本当にありがたい。なぜみんなそうしてくれないの?

01:00pm グループレビューの時間。いま携わっているものをみんなが発表する。プロジェクトのひとつに、VIP向けの実験的な新ブランド「ブルームバーグX(Bloomberg X)」がある。デザイナーたちが「X」のさまざまなスタイルについて議論するのを聞くのは楽しい。細部への関心がいい。

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ポルシェの制作物に目を通すワイ氏。(Photo: Kevin Trageser/Bloomberg)

14:00pm ポルシェのキャンペーンが今日ローンチなので、クリエイティブリードのひとり、フェルナンドと最新版をチェックしていく。ページデザインとアニメーションはよいが、アイコンと動画は微調整しないと公開できない。

14:35pm 上の階に移動してキャロラインとアマンダと話をする。2人は来月の「グローバル・メディア・タウン・ホール(Global Media Town Hall)」に向けて準備中。僕のチームはジャスティン・スミスCEOのプレゼンテーションを作ることになっている。ジャスティンは、ぎっしり詰まったパワーポイントでなく、大きなビジュアルを好むところがいい。我々の仕事がさらに楽しくなる。

15:30pm 29階に上がり、ホールで新しいコンテンツリールを見る。ニューフロンツで披露するものなので、巨大ディスプレイにどう映るか見ておく必要があるのだ。これはグローバルな巨大プロジェクトで、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、シンガポールの各クリエイティブチームと協力してきたものなのだけど、素晴らしい出来で、みんな夢中だ!

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ニュースルームにて。(Photo: Kevin Trageser/Bloomberg)

16:45pm 今日の最後の会議は「ブランドストーリーティング(Brand Storytelling)」のミシェルと。マーケティングのシズル動画の暫定版に苦戦する。アニメーションはしっかりしているが、語りは手直しが必要だ。来週、うちの司会者たちとの話し合いを撮影して補ったらどうかと提案する。タレントが社内にいるという贅沢。

17:32pm 退社前に机に戻ってメールを処理。大変な1日だったが、たくさんのことが進んだ気がする。

18:23pm 子供たちが寝る前に帰宅! 学校生活についておしゃべりしてから、今日完成させたコンテンツリールを見せてやった。「上品」だと、妻。「カッコいいよ、パパ」と、子供たち。長すぎという人への要約 → 素晴らしい1日でした。

Jordan Valinsky (原文 / 訳:ガリレオ)
Photos: Kevin Trageser / Bloomberg Media.