ブルームバーグ、動画コンテンツの新しい販路を開拓:デルタ航空との契約を締結

米大手総合情報サービス企業のブルームバーグ(Bloomberg)が、動画コンテンツの新たな販路を見つけた。航空企業だ。

先日、同社はデルタ航空と最新の(そしてもっとも野心的な)ライセンス契約を交わした。「デルタスタジオ(Delta Studio)」というデルタ航空の機内エンターテインメントシステムのために、ブルームバーグが3つの30分動画シリーズを作成することになったのだ。

その3つのうち、1つ目が政治を取り扱っている「ウィズ・オール・デュー・リスペクト(With All Due Respect:失礼ながら)」という動画シリーズで、デルタ航空専用バージョンを作成することになっている。2つ目はテクノロジー業界の女性リーダーたちを特集する「スタジオ1.0(Studio 1.0)」という動画シリーズ。そして3つ目は、人々の幸せや健康などの改善を目的とした「グッドフォーチューン(Good Fortune:幸運)」という動画シリーズだ。

「ブルームバーグにとって、政治は従来から重視してきた分野ではないため、ブランドの形成がとても重要だ」と、ブルームバーグの政治部門を統括するタニア・シンガー氏は話す。「そのため、デルタ航空とこのような契約を結べたことは、私たちにとって喜ばしいことだ。私たちの番組を素早く世界に広めることができる」。

デルタとの契約が特別な理由

今回、デルタ航空とライセンス契約を結んだが、これが航空企業と結んだはじめての契約というわけではない。ブルームバーグのコンテンツ配信部門には、航空企業への営業に特化したスタッフが1人いるのだ。

現在でも、ブルームバーグは毎日、ブリティッシュ・エアウェイズ向け動画を更新し、アメリカン航空、エア・カナダ、ユナイテッド航空、カンタス航空とエア・ベルリンにもコンテンツの配信を行っている。今回の契約がブルームバーグにとって特別である理由は、「ウィズ・オール・デュー・リスペクト」を皮切りにデルタ航空専用の動画を作成するからだ。

「デルタスタジオ」は、デルタ航空のNetflixのようなものだ。座席に装備されているスクリーンから無料で利用することができるが、専用のアプリを通じてパソコンやモバイル機器からでも利用できる。機内には決定権をもっているビジネスマンや役員が多く搭乗していて、時間をもて余しているだろうという考えから、「デルタスタジオ」は誕生した。

「私たちのブランドを広め、私たちのビジネスの中核となる『決定権を持ったビジネスマン』を1人でも多く探し出す良い機会だ」と、ブルームバーグコンテンツサービスのグローバルヘッドであるジョッシュ・ルッチ氏はコメントする。

収益にも大きな影響を及ぼす

このようなデルタ航空との配信契約がブルームバーグにとって重要な理由は、決算に直接的な影響を与えるからだ。ブルームバーグの動画配信先の多くはFacebookだが、さまざまなOTT(オーバーザトップ)プラットフォームとライセンス契約を結び、Facebookと同じくらいの量の動画を配信している。今回の契約も、契約料は公開されていないが、デルタ航空は多額の費用をブルームバーグに支払っているはずだ。

航空企業とのライセンス契約により、ブルームバーグには年間で数10万ドルほどの利益が入ると、ルッチ氏は話す。また、さまざまなコンテンツ配信プラットフォームと動画、写真と記事などのライセンス契約を結ぶことにより、同社は数千万ドルの利益を上げているとも話してくれた。

Sahil Patel(原文 / 訳:BIG ROMAN)
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