米ヤフーメール、広告ブロック利用者を締め出しか?:Twitterに被害報告が続出

米ヤフー(Yahoo!)は、アドブロック(広告ブロック:オンライン広告を非表示にするツール)を使用しているユーザーを、同社のメールサービス「ヤフーメール(Yahoo! Mail)」から締め出しにかかっているようだ。

あるユーザーが、2015年11月19日朝に「ヤフーメール」へアクセスしようとしたら、ブラウザに警告が表示されたという。それに憤りを感じた彼は、下記のスクリーンショットを撮って、「アドブロックプラス(Adblock Plus)」という掲示板サイトに投稿した。

lolyahoo

「『ヤフーメール』を表示できません。利用を継続するには、アドブロッカーを無効化してください」

ちょっとTwitterを検索してみれば、同様の理由で「ヤフーメール」が利用できなかったユーザーたちの声を、数多く見つけることができる。以下がその一例だ。

過激な言い回しが多いため全文訳は割愛するが、彼らの言いたいことは総じて「ふざけんなよ『ヤフーメール』、他のメールサービス使うわ。あばよ!」である。

この施策によって影響を受けるのはごく一部のユーザーだけで、大多数の人々は問題なく同社のメールサービスを利用できる。しかし、こうしたアドブロック排除の取り組みは、ほかのパブリッシャーやブランド企業でも行われるようになってきた。つまり、業界全体の流れでもあることも理解しておきたい。

たとえばロンドンを拠点とする経済紙「シティAM(City AM)」は、アドブロックを無効にしなければコンテンツを読めないようにする仕組みのトライアルを今週から始めている。「ワシントン・ポスト」も同様の戦術を試し始めた。

アドブロック対策技術を開発する企業ヤウリ(Yavli)のCEOトム・イオマンス氏は、米DIGIDAY に「おそらく米ヤフーは、アドブロックユーザーを遮断するアプローチをテストしているのだろう。『ヤフーメール』を使うために、ユーザーがアドブロックの無効化を余儀なくされることも、当然理解したうえで実行しているはずだ」と語った。

そのうえで、同氏は「メールの内容は、ユーザーに固有のものであるため、似たサービスを提供する競合へと逃げ出すことはたやすい。この点は、ニュースコンテンツとは大きく違うところだ」と付け加え、「ヤフーメール」でのアドブロック対策は「危険な取り組みだ」と所感を述べた。

米ヤフーのこうした動向は、アドブロックのおかげで同社の広告収入が減少すると見られていることと関連している。第3四半期利益の低調はマリッサ・メイヤー体制への失望感となって表れたし、さらに最近ではGoogleとの広告や一部の検索結果における契約を打ち切るといった動きまである。米DIGIDAYでは、これらについて米ヤフーへコメントを求めたが、回答は得られていない。

written by ワタナベダイスケ(参照記事
Photo by JD Hancock(CreativeCommon)