Facebookのアルゴリズム変更、有利な投稿・不利な投稿:ニュースフィードを制するのは誰か?

Facebookが実施した最新のクリックベイト(釣り記事)排除は、パブリッシャーにさまざまな波紋を投げかけている。ソーシャルメディアの巨大企業は、ユーザーにとって重要な記事を重視していて、クリックやシェア、コメントは必ずしもその重要性を示すものではないと認識している。

エイプスター(Apester)のCEOであるモティ・コーエン氏は、「Facebookのパラダイムにおいて核となる変化は、単にクリックスルー率やクリックの量ではなく、ユーザーのエンゲージメントがより貴重になるということだ。いままさにFacebookは、クオリティについて語りはじめた」と述べた。エイプスターは、パブリッシャーがソーシャルメディア向けにコンテンツを最適化する手助けをしている。

Facebookは去る4月21日、コンテンツが貧弱なパブリッシャーの露出度を下げ、反対にしっかりした内容の記事をもたらすパブリッシャーを目立たせる取り組みの一環として、アルゴリズムのアップデート発表した。いつものことながら、ソーシャルメディアからのトラフィックに対する依存度を強めてきたパブリッシャーは、結果的に誰が得をして誰が損をするのかわからないまま放置されている。

そこで、「有利な影響を受けそうなコンテンツ」と「不利な影響を受けそうなコンテンツ」をリストにまとめてみた。少なくとも、Facebookが再度変更を加えようとするまで、このリストは有効だ。

有利な影響を受けそうなコンテンツ

読ませるコンテンツ:インパクトの強いオリジナルの記事を掲載しているWebサイトや、読者の関心を引く長めの解説記事を掲載しているWebサイトは、Facebookの新アルゴリズムからメリットを得られる可能性がある。「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」のように伝統あるパブリッシャーは、オリジナルの報道と詳細な記事で評価が上がりそうだ。「スレート」(Slate)のような長い解説記事を提供しているパブリッシャーは、自分たちに有利だと考えている。

「スレート」編集長のジュリア・ターナー氏は、「単にスケールの大きさを追い求めるより、記事のクオリティや、オーディエンスのエンゲージメントとロイヤリティを優先すべきだと我々は考えている。したがって、Facebookがアルゴリズムを調整してくれたことを、私はうれしく思っている」という。

インタラクティブなコンテンツ:ページ滞在時間は重要な要素なので、読者の興味を惹くことが大切だ、とコーエン氏は語る。エイプスターは「ハフィントン・ポスト(The Huffington Post)」「ウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)」「ザ・テレグラフ(The Telegraph)」のようなサイトに協力しており、記事中にアンケートやテストのようなインタラクティブな機能を盛り込み、読者の注意を引きつけることを勧めている。

多様性のあるコンテンツ:「ポップシュガー(PopSugar)」の製品マーケティング担当シニアバイスプレジデント、クリス・ジョージ氏によると、Facebookの投稿に詳細な記事やさっと読み流せる記事など、さまざまな形式のコンテンツをミックスさせれば、パブリッシャーはうまく乗り越えられるだろうという。

Facebookの最近のアルゴリズム変更で、動画は特に対象とならなかったが、そもそもFacebookは全般的に動画を強く押しているので、ニュースフィードで露出を保つには強力な方法だ、とコーエン氏は語る。

存在を確立しているパブリッシャーのコンテンツ:自社サイトですでに強いエンゲージメントを確立しているパブリッシャーは、Facebookの新システムの下でもうまくやれるだろう。一例を挙げれば、「ポップシュガー」だ。同社のサイトを訪れる若い女性読者は、1回の訪問で平均5分ほど滞在するので、心配はしていないという。インターネット調査企業のコムスコア(comScore)によると、この時間は似たような競合パブリッシャーの2倍近いという。

不利な影響を受けそうなコンテンツ

釣り記事コンテンツ:クオリティの低い記事を頻繁に投稿するところがダメージを受け続けるのは当然だろう。読み流されてしまう記事をたくさん投稿するパブリッシャーは痛い目に遭う。価値の低い動画や余計なリンク、元記事とは関連性のないコンテンツをページに詰め込んでいるパブリッシャーも、同じように打撃を受けるはずだ。

再投稿されるコンテンツ:Facebook上における記事の表示方法が大きく変わったことで、ひとつのパブリッシャーがひとりのユーザーに送れる記事の数が制限される。人々はいままで、同じパブリッシャーの投稿ばかりが繰り返し表示されることに不満を抱いていた。そういったことは今後なくなるだろう。新たな制限がどのようなものになるかは不明だが、こうした変更は、短い間隔で同じようなコンテンツを繰り返し投稿しているパブリッシャーに影響を及ぼすだろう。

別の言い方をすれば、ひとりの執筆者が1日に6回も投稿しているような大量生産型サイトは、打撃を受ける可能性がある。

Garett Sloane(原文 / 訳:ガリレオ)
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