音声はIoT時代の鍵になる:Spotify

Spotify Japanは18日、東京都渋谷区で広告業界向けセミナーを開催した。IoT時代には人々のタッチポイントがモバイル以外にも拡大する。音声はスクリーンと同様の情報伝達手段であり、アプリケーションのコントロール方法として注目されている。

「オーディオは視覚の可処分時間を奪わないため、モバイルでほかのアプリを利用しながら、Spotifyで音楽を聴くことができる。音声広告には大きな機会がある」とSpotify Japan代表取締役社長 玉木一郎氏は語った。

「コネクテッドオーディオの時代を迎えている。ネットワークに接続されているものこそ、現代のオーディオの姿だ」。Spotify Connectにより、対応するスピーカーやアンプで直接、ストリーミングを鳴らすことができるようになった。Googleが年内に日本市場に投入すると発表したばかりのGoogle HomeでもSpotifyが利用できる。ただSpotifyも独自にハードウェアを開発していると4月末に報道されている。

「ボイスイネーブル(音声操作)」は米国ですでに急速に普及しはじめ、Amazon AlexaとGoogle Homeが激しく競争している。

「誰もがスマホで3ステップか4ステップの動作で音楽を聞いている。『じゃあ、ジャズをかけて』と言うと聴ける。米国では音声アシスタントが爆発的に普及している。それがボイスというもの強さだ」。

「音声で広告に触れる可能性が臨界点に達している。デジタル広告の未来だ」。IAB(インタラクティブ広告協会)の2016年通期「インターネット広告収益レポート」(PwC実施)によると、初集計となったデジタルオーディオ広告収益は11億ドル(約1200億円)だった。

spotifySpotify Japan代表取締役社長 玉木一郎氏

音楽ソフトにおける国内市場のシェアはどうだろうか。現状は2016年時点でフィジカル(CDなど)が82%、ストリーミングは7%にとどまる。ただ、米国は2011年の9%から2016年の50%超まで拡大したと玉木氏は語っている。

グローバルの音楽ソフトウェア売上は1998年以来減少を続けたが、サブスクリプションモデルが主要因として2016年に増加に転じている。

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2015年に18年続いた音楽ソフト売上の減少が底を打ち、サブスクリプションなどの経路で増加基調に(出典:クレディスイス

どの段階で日本の音楽ストリーミングがキャズムを超えるかに関しては、同社ヘッド・オブ・コンシューマ・マーケティングのジュン・ソバジェ氏とのインタビューでも議論されたので、この記事を参照してもらいたい。

Wriiten, Photographed by 吉田拓史 / Takushi Yoshida