Twitter「モーメント」機能、広告主の支持は広がらず?:高額請求とレポート未対応に不服の声

Twitterの「モーメント」機能は、当初の勢いがなくなったようだ。広告主たちは、かつてこの機能に抱いた情熱を失っている。彼らはトレンドになっているツイートをキュレートしたセクションへの広告出稿に対して、Twitterからあまりに高い金額を要求されたというのだ。

「モーメント」は2015年10月、Twitterコンテンツのハブとしてローンチされた。その意図は、平均的なユーザーがもっと利用しやすいTwitterにすること。そうしたユーザーは、書き散らされたツイートを読み進めて宝石を見つけ出すよりも、最初から人気ツイートを読めるようにタイムラインに用意してもらうことを期待しているからだ。

アフターケアに不服の広告主

あるデジタル広告関連企業の幹部は、「かつてTwitterが手にしていた多くのメディア支出が、いまはSnapchat(スナップチャット)に流れている」と話す。

実際にTwitterは数社の広告主を獲得し、映画スタジオや小売業者といった広告主と、「モーメント」でプロモーション付きの話題を提供する実験を行った。ブランドに関係するツイート、写真、動画、GIFなどを表示したが、Twitterはその後ブランドに「モーメント」への広告出稿料として、100万ドルを要求したという

当然、広告主からは、見返りが不確かなものにそうした大金を支払うのは納得できないとの声があがった。あるエージェンシー幹部はこう指摘する。「『モーメント』にはレポートがない。Twitterはインプレッション数やエンゲージメントに関する情報を一切提供しない。私はそんなものに金を払うブランドなど聞いたことがない」。

「モーメント」は、2015年にTwitterを辞任した前CEOディック・コストロ氏のもとで最後にローンチされた主要機能のひとつだ。Twitterはそうした機能で新たな道筋を探しつつ、共同創設者ジャック・ドーシー氏を復帰させている。

効果不透明でも見通しはある?

Twitterは、現在3億人を超えるユーザー基盤の再活性化を試みてきた。宣伝効果は証明されていないものの、「モーメント」には、ユーザーの獲得と維持に有効だという期待がある。

「有料広告を検討するかどうかは別にして、『モーメント』自体は、ユーザーが楽しく時間を過ごせる、より没入感のある視覚的なプラットフォームになるための重要な一歩だと考えている」と語るのは、デジタルエージェンシー、360iのソーシャル戦略担当シニア・バイスプレジデントのオーリ・ルウィンター氏だ。「キュレートされた視覚的なコンテンツにより、パワーユーザー以外の平均的なユーザーにとってTwitterが使いやすくなることは、利用時間とユーザー数を増やそうと取り組むTwitter自身にとってよいことだ」。

プロモーション付きの「モーメント」がこれまでにどのくらい売れているのかは不明だ。Twitterは今回の取材に対してコメントすることを拒否した。まもなく開催されるオリンピックは、Twitter上でそうした広告出稿を増やす好機になるだろうが、現在準備中のキャンペーンがあるのかどうかもわかっていない。

Twitterの「モーメント」は、とあるSnapchatのサービスと類似している。特別なトピックやイベントに関するユーザーの投稿を取り上げる「ライブストーリー」だ。Snapchatは自社のサービスについて、ライブ分野に有効だと強く主張している。

Garett Sloane (原文 / 訳:ガリレオ)
Image by Rosaura Ochoa