検索流入もターゲティングする、Twitterのアドテク戦略:なぜGoogleとの関係を深めるのか?

Twitterは、オーディエンスがログインしていなくても、Googleの力を借りて、ターゲット広告が可能だと考えている。Twitter USの広告営業部長であるマット・デレラ氏は、米Digidayの取材に応え、TwitterとGoogleの関係の深まりについて語った。

Twitterでは、これまで弱点であったダイレクトレスポンスマーケティングの改善を示すベータテストを、一部の大口広告主と実施中であるという(広告主の名前は明らかにされていない)。今回、はじめてGoogleのダブルクリック(DoubleClick)を使用して、アドテク改善に取り組み、広告主に対して、売り上げその他重要な指標に広告が寄与していることを示そうとしている。

デレラ氏は、「ログインユーザーでの成果と同じレベルで、広告の成功指標を提供できる」と語っている。

TwitterとGoogleの関係

Twitterにとって、Googleは非常に重要な存在だ。検索結果にツイートが表示され、ユーザーが検索からのクリックスルーで流れてくるため、広告の売りに役立つからだ。Twitterは、3億以上のアクティブユーザーを有しているが、これとは別に、プラットフォーム外からツイートを閲覧にくるユーザー数が、毎月5億に上るという。

Twitterでは、Googleからの流入ビジターの数は言明していない。だが、Googleが同社のビジネスにとって非常に重要な存在になっていることは明らかだ。

だからこそTwitterは、Googleなどからユーザーではないビジターが訪問した場合のために、プラットフォーム外観を変更した。2016年2月、モバイルホームページがログアウトバージョンを表示するようにしたのである。

ビジターに向けた広告

こうしたビジターに向けた広告は、閲覧されたツイートに基づき、大部分が関心ベースにターゲティングされている。デレラ氏は、スーパーボウル開催中、マーショーン・リンチ選手が引退宣言を行ったツイートを例に挙げる。

「ユーザーがどこから来ているのかを、我々は把握している」とデレラ氏。「どういったユーザーが、マーショーン・リンチ選手のツイートをクリックするのか、ある程度の仮定が可能だ。それに基づいたプロファイルを作成し、もっとも関連性の高い広告の掲載に役立てることができる」。

ターゲティングは、広告主からの要求のなかでもっとも大きなものだ。ログインユーザーの数が多いほど、プラットフォームはユーザーについて多くの知識を得ることになる。

アドテクに注力してきた理由

ターゲティング広告技術プラットフォームであるアドロール(AdRoll)の社長、アダム・バーク氏によると、15億のユーザーを持つFacebook、4億のユーザーを持つインスタグラムは、Twitterにとって手強い競合であるという。

「アドロールの顧客は、Twitterへの関心を示し続けている。Twitterは、エンゲージ度の高いアドユニットと貴重なオーディエンスを有しているからだ」と、バーク氏は述べている。「ただ、Twitterの広告プラットフォームとしての進化と、規模の伸びしろには、まだ疑問が残っている」。

Twitterは、こうしたプラットフォームへの疑問を解消すべく、アドテクに注力してきた。デレラ氏によると、ダウンロード数や売り上げといった、マーケターが特定指標の向上に使うダイレクトレスポンス広告においても、パフォーマンスが上がってきているという。

「ダブルクリックは、ダイレクトレスポンス広告の成功を測る上でのキーパートナーとなっている」とデレラ氏は述べている。

マネタイズの面では不十分

これまでTwitterへの失望を隠せず、明るい要素を求める投資家たちも、Googleの重要性を承知している。サントラスト・ロビンソン・ハンフリー(SunTrust Robinson Humphrey)のアナリスト、ロバート・ペック氏は、TwitterではGoogleからの収益化をまだ十分に実現していないという。

「Google検索は、堅調なトラフィックを提供してはいるが、マネタイズの点でまだ十分に活用されていない。ダブルクリックのアナリティクス(DCM)統合がベータ実施中であり、ビッドマネージャ向けのテクニカル面での統合も進んでいる。今後、こうした取り組みのアップデートが期待されている」と、最近の投資家向け情報のなかでペック氏は述べている。

Garett Sloane(原文 / 訳:片岡直子)
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