Facebookの新しい「dislike」ボタンは、「クレームボタン」となる可能性は低い

FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏が先日発表し、話題となった「dislike(よくないね)」ボタン。マーケターにとっては戦々恐々としてしまう代物に思えるが、どうやらそのようなブランドの評価を下げるための「クレームボタン」となる可能性は低い。

「dislike」ボタンは、同情を示すためのもの

ザッカーバーグ氏によると、その新しいボタンは、単に中指を突き立て抗議を示すようなものではなく、眉をひそめたり、しかめっ面をしたりなど、同情を示すためのものだという。たとえば、不幸な出来事や事故・災害などの悲劇がタイムラインに流れたとき、ユーザは「いいね!」を押さずに、出来事をシェアすることが可能になる。新しいボタンは非難し合うようなものではなく、共感し合うための機能だと説明した。

「『dislike』ボタンについての議論は、これまで何年にも渡ってされてきた。大勢の人が必要だと思っていた機能だ。本日は、いまその開発に取り組んでいる最中で、近々テストを実施する予定だということを発表できる、特別な日だ」と、ザッカーバーグ氏は語る。「シェアするストーリーすべてが良い内容ではない。難民キャンプの悲報や身内の不幸のお知らせを『いいね!』するのは抵抗を感じる人は多いはず。『いいね!』以外の選択肢をユーザーに与えることは重要だ」。

新ボタンの詳細は、まだ明かされていない

Facebookは自らのプラットフォームを罵りや酷評の場にするつもりはない。2012年に、Facebookのあるエンジニアに対して「なぜ『dislike』ボタンが存在しないのか?」という質問をしたところ、「dislike」ボタンがあることで自分の投稿を「dislike」されることを恐れ、人々が情報を共有しなくなる可能性があるからだと答えた。つまり、情報のシェアで成り立っているプラットフォームとしては、好ましくない機能だからだという。ブランドから広告収入を得ているという面でも、あからさまに否定要素の強い「dislike」ボタンを搭載するのは、Facebookにとっては良い施策とは言えないだろう。

「今、ユーザーが本当に『dislike』をしたければ、不満をコメントに書き残すという手間が必要だ」と、デジタル・マーケティングプラットフォーム「アダプトリー」を経営するニキル・セチ氏は言った。「手軽に否定を示せる『dislike』ボタンが導入されれば、消費者にとっては最高の機能だが、ブランドにとっては厄介な機能になる」。

街行くニューヨーカーたちの反応

2015年9月15日のザッカーバーグ氏による発表は非常に大きな反響があった。人々は「いいね!」以外の新たな機能を待ちわびていたのだろう。当然、ユーザーたちは「いいね!」に対する反対票的な機能だと推測しているが、そうとも限らない。この新しいボタンについての詳細な情報はまだ明かされていない。

なお、米DIGIDAY編集部では、街行くニューヨーカーに対して、何を最初に「dislike」したいかインタビューを行った。多くの人は話題のセレブや、大統領候補者のドナルド・トランプに関する記事を「dislike」したいとコメント。

また、他人のどうでもよい食べ物、仕事、子供、ペットや交際に関する投稿も「dislike」したいという意見もあった。なかには、元カレの今の彼女の写真を「dislike」するという女性もいた。何を「dislike」したいかは、人それぞれのようだ。

インタビュー: ニューヨーカーは何を最初にdislikeするか?

・ドナルド・トランプについての投稿ならなんでも。
・ドナルド・トランプとカーダシアンかな。Facebookスクロールしてると3秒置きに、そのふたりに関する記事がでてくるんだもん。
・他の人の赤ちゃんとペットの写真。
・食べ物の写真。
・自分の期限が悪いときに、人の幸せそうな投稿を見ると、イライラするからdislikeするわ。
・元カレの新しい彼女の写真。
・5秒毎に更新される交際中のステータス。
・大人の自分の仕事についての投稿、仕事内容をプライベートに持ち出さないでほしい。
・セレナ・ゴメス、ジャスティン・ビーバー、ディズニーチャンネルのスター。

Garett Sloane(原文1原文2 / 加藤鈴)