ファーストプライスへの移行、ゆるやかに進行中:プログラマティック広告のオークション形式

プログラマティックメディアはゆっくりと、セカンドプライスオークションからファーストプライスオークションへ移行を進めている。ファーストプライスオークションでは、最高値の入札者によってインプレッションに払う額が決まる。

ニューオリンズで開催されたDIGIDAYプログラマティックメディアサミット(Digiday Programmatic Media Summit)に参加したパブリッシャーたちは、小規模ながらファーストプライスオークションをテストしはじめていると述べた。今回米DIGIDAYの取材に応じたパブリッシャーの幹部たちも、ファーストプライスオークションがどれほど効果的かはわからないが、多様なオークションダイナミクスのせいでセカンドプライスオークションはもはやうまく機能しなくなっていると語った。

今回はそうしたパブリッシャー幹部たちのコメントを紹介する。コメントは長さを整えて内容を明確にするために編集を加えている。

「初期のテスト結果は良好」

カフェメディア(CafeMedia)のEVP、ポール・バニスター氏

ディスプレイ広告を販売するために、中規模のアドエクスチェンジ3カ所でファーストプライスオークションのテストをはじめている。割合はおそらく、当社の全インベントリー(在庫)の5%以下だろう。初期テストの結果は良好で、インプレッション単価(CPM)のウィンレートが良くなっている。だが、ファーストプライスでは価格が跳ね上がる傾向があるので、プライベートマーケットプレイスでの取引にファーストプライスオークションをすぐにロールアウトする予定はない。短期的には利益を出せるかもしれないが、我々が望むのはまず、当社の広告主がこのオークションモデルを理解し、それに慣れてもらうことだ。

「テストをはじめたばかり」

メレディス(Meredith)のプログラマティック販売および戦略担当VP、チップ・シェンク氏

まさに本日、インデックスエクスチェンジ(Index Exchange)でファーストプライスオークションのテストをはじめたところだ。セカンドプライスオークションの場合、たとえ最高額の入札をしても、最終的に払う金額はそれより少なくてよいので、バイヤーはオークションに勝ったような気になる。だが、ファーストプライスオークションでは、メディアバイヤーはインプレッションの価値だと思うものをベースに支払う。彼らには入札額を下げるインセンティブがある。入札した額を支払うことが前提であり、誰もインプレッションに過剰に支払いたくないからだ。ファーストプライスオークションとセカンドプライスオークションが同時に起こった場合、ファーストプライスオークションがセカンドプライスオークションを圧倒するだろう。

「テストはまだ。広告主次第」

リトル・シングス(LittleThings)の最高デジタルオフィサー、ジャスティン・フェスタ氏

我々はまだ、広告主に対してファーストプライスオークションに切り替えたいと言えないので、ファーストプライスオークションを試していない。当社と取り引きをする広告主がそれを望むかどうかによる。私自身はもちろん、ファーストプライスオークションに関心がある。誰もがGoogleアドエクスチェンジ(Google AdX)を利用しているならセカンドプライスオークションで構わないが、ヘッダー入札がそのウォーターフォール構造を破壊してしまった。広告主がインプレッションの本当の価値を入札しオークションを勝ち取ることができるファーストプライスという発想が、私はとても気に入っている。セカンドプライスオークションの場合、メディアバイヤーはオークションで最後に勝利するために、本当はもっと支払ってもかまわないと思う場合でさえ、アドエクスチェンジに頼って強力な第2の高値をつける。

「セカンドプライスにも長所はある」

ビジネスインサイダー(Business Insider)のプログラマティックおよびデータ戦略担当VP、ジャナ・メロン氏

セカンドプライスオークションにも長所はある。ファーストプライスオークションへ移行している理由は、その透明性にある。ファーストプライスオークションでは、バイヤーは時間経過とともにインプレッションの本当の価値を理解するようになる。一方セカンドプライスオークションは、小さなインベントリーに対してたくさんの入札があるような小さなデータセグメントでは、競争力を発揮することがある。

Yuyu Chen(原文 / 訳:ガリレオ)
Ross Benes contributed reporting