読者の消費スタイルがメディア価値を証明する:popIn「MediaDNA」

メディアが客観的な分析で「自分の姿」を理解し、どうその価値を証明するか。「読者の消費スタイルがメディア価値を証明する」と語るのはpopIn代表取締役 程 涛(テイ・トウ)氏。同氏は2月2日、ヒルトン小田原リゾート&スパにて開催された「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT 2017 IN ODAWARA」において、読了時間を比較することでメディアの特性を浮き彫りにするツール「MediaDNA」を発表した。

CPM向上にはメディアサイドのテクノロジーが必要

程氏はメディアが苦しむ広告単価の状況に触れた。「日本のインプレッション単価(CPM)は米国の平均CPMの5分の1程度に過ぎないと言われている。なぜ安いのか。多くのテクノロジー会社が広告主のためにプロダクトを開発する。メディアの価値を証明するテクノロジーがない。どんどんアンバランスになる」。

メディアの価値がどこにあるのかを広告主に示さないといけない。「なぜ、人はメディアを見るのか。私たちは『世界がどうなっているか知りたい』からメディアを見る。人々の価値観、興味・関心はそれぞれ違う。記事の数字が伸びないのは記事が悪いのではなく、興味・関心がマッチしていないだけだ」。

現在提供している読了計測テクノロジー「READ」では画面上に表示されているテキストに対して妥当な時間を使っているかをリアルタイムに計測。管理画面でメディア企業にレポートしてきた。「1人のユーザーの読了状況を厳密に知ることができる。国内優良メディアの大半でREAD技術を使っていただいている」。

読了時間の比較がメディアのDNAを示す

今度はこのREADをタイムシェア(読了時間の割合)に注目することで発展させたのが「MediaDNA」だ。1カ月間の各ユーザーの読了時間をコンテンツ・カテゴリごとに集計し、平均を導き出す。それだけでなく、そのデータを、popInネットワーク内のほかのメディアと比較することで、全体平均に比べてタイムシェアが大きいコンテンツがわかり、その特定メディアの「読者の特徴」が浮かび上がる。

「この読者の特徴を『MediaDNA』と呼んでいる。実際に事例を紹介しましょう」。

某有名テクノロジーメディアは「デジタル」が平均の455%、「家電」が229%のタイムシェアを記録した。「この媒体の読者はガジェットが大好き。恋愛やファッションに興味がなく、おそらく読者は既婚者の男性だと考えられる。このメディアの読者がガジェット好きなのはわかりますが、MediaDNAにより客観的なデータによりそれを証明できる」。

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「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT 2017 IN ODAWARA」に登壇するpopIn代表取締役 程 涛(テイ・トウ)氏

別の某有名テクノロジーメディアで興味深いのは「政治・社会」が平均の358%、「デジタル」が329%のタイムシェアを記録したことだ。「読者はデジタルにはもちろん関心が高いが、『テクノロジーが社会に対してどんなインパクトを与えるのか』に関心が高い人たちだ。たとえばUberやAirbnbというテクノロジーが出たときに、どう社会が変わるかが知りたい」。このメディアのタイムシェアで三番目になったのが、テックメディアにもかかわらず「キャリア」だ。マネジメントに関する情報を読み込んでいる。「このメディアの読者は経営層。『ファッション』『恋愛』『結婚』にあまり興味がなく男性が多いと推測される」。

ラグジュアリーな某有名女性メディアはどうか。ファッションが通常のユーザーより圧倒的に高く、一極集中している。ほかにも「グルメ」「美容」「ホビー」「住まい」が上位に入っている。「自己投資に積極的なユーザー像が見える。これらはすべてお金がかかるものだ。某有名メディアがターゲットとしている富裕層の女性を掴んでいることが、タイムシェアにより証明された。逆に読者は経済、スポーツにはあまり興味がない」。

タイアップ広告提案の充実などの活用見込む

「popInは読者のコンテンツの消費スタイルこそがメディア価値だと考えている。読者の状況はフリーのアナリティクスツールを使えばある程度は分かるが、他者と比較しないと証明は難しい。他者と比較して何が強みなのかを証明できれば、メディア価値の証明に近づけるのではないでしょうか」。

MediaDNAをどう使うか。たとえば、データをもとにしたタイアップ記事の提案ができる。「先ほど登場した某有名女性メディアの場合では、飛び抜けた関心が示されているファッションとグルメ、美容、ホビー、住まいを『スタイル』としてまとめて、読者に提案できるのではないか、と考えている。今後メディアと話し合って決めて行きたい」と程氏は締めくくった。

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Written by 広告制作チーム
Photo by DIGIDAY[日本版]編集部