「広告API」通信簿、プラットフォーム別に広告会社が採点:FBやインスタは高評価、スナチャは「今後に期待」

API(アプリケーションプログラミングインタフェース)は、デジタル広告を展開するうえで重要な部分だが、プラットフォームごとに使い勝手が異なるため、混乱のもととなっている。

マーケターが簡単に操作でき、サポートなど不要なAPIもあれば、扱いにくくて、サードパーティーのパートナーがいないとどうにもできないものもある。米DIGIDAYはエージェンシー数社に、さまざまなプラットフォームの広告APIを使ってみるよう依頼した。各エージェンシーからは、Facebookとインスタグラム、TwitterのAPIは使いやすいが、PinterestやSnapchatのAPIはかなり制約があるとの報告があった。

米DIGIDAYではさらに、それぞれのAPIについて1~10までの点数をつけて評価するようにも依頼した。ただし、APIは日々進化しているし、長く使われているものほど有利になるので、これらの評価を鵜呑みにせず、多少割り引いて受け取るべきところはある。

Facebookとインスタグラム

Facebookの広告APIは2011年に、インスタグラムの広告APIは2015年に公開された。ふたつのプラットフォームは、お互いにまったく異なるAPIを利用しているが、マーケターがキャンペーンを企画したり、ターゲットを設定したりする手順は、とてもよく似ているという。違う点をひとつあげるなら、インスタグラムのAPIではスケジューリングが自動でできないので、広告を掲載したい場合は手作業でオーダーを出さなければならないことだと、アドエージェンシーのトラクション(Traction)で統合プロデューサーを務めるハンナ・ロス氏はいう。

Facebookが所有するプラットフォームは、どれもAPIが操作しやすく、サードパーティーのパートナーによるサポートは必要ないが、Facebookがここまでたどり着くのには数年を要している。デジタルエージェンシーのビッグ・スペースシップ(Big Spaceship)の最高技術責任者(CTO)であるアーサー・フルテロン氏は、Facebookの広告APIが公開されてから最初の数年間は、広告フォーマットが変更されてもFacebookから事前連絡が来ることもあまりなかったと話す。つまり、フォーマットが変わるたびに、マーケターはリアルタイムで適応しなければならず、そうしないと広告が表示されなくなったというのだ。

だが、情報筋によると、Facebookは年月の経過とともにこの問題を修正しているという。デジタルエージェンシーVMLのクリエイティブ・テクノロジー・ディレクター、クレイグ・エリメリア氏は、ここ最近、Facebookは「すべてのAPIに関して、非常に最適なツールを備えている」と語る。

Facebookの評価:9.3
インスタグラムの評価:7.2

Twitter

Twitterの広告APIが登場したのは2013年。サードパーティーのパートナーによるサポートは不要だ。位置情報によってターゲットを絞ることも簡単にできる。TwitterのAPIが一番操作しやすいというエージェンシーもいるほどだ。

「新機能が追加時も、対応が早い。『Periscope(ペリスコープ)』も『Moments(モーメンツ)』も、すべてきちんとドキュメント化されている」というのが、フルテロン氏の評価だ。

評価:8.2

LinkedIn

情報筋によると、2012年に公開されたLinkedInの広告APIは、ターゲッティング機能を深める形で進化してきたという。サードパーティーのパートナーによるサポートも不要だ。「大量の専門的データを活用できるので、ブランドにとっては非常に魅力的だ」と、フルテロン氏。

しかし、LinkedInのAPIは「ときどき固まる」という情報もある。メディアブランド・ソサエティー(Mediabrands Society)のソーシャルメディア担当エグゼクティブディレクターであるジェームズ・ダグラス氏は、FacebookやTwitterと比べると、パフォーマンスレポートの範囲が限定されていると指摘した。

評価:6

Pinterest

PinterestのAPIは2015年6月に登場した。キャンペーンを実施してPinterestのターゲティング機能をすべて有効に利用するために、マーケターはサードパーティーのパートナーの助けを借りてAPI内で作業をする必要がある。

比較的新しいAPIではサードパーティーのサポートが必要になることが普通だが、Pinterestの広告APIの扱いにくさはバイヤーたちをいらつかせてきた。あるバイヤーは、このインターフェースを「時代遅れ」とさえ呼んだ。

評価:4.5

Snapchat

メッセージアプリSnapchatの広告APIは一番新しく、2016年6月に公開されたばかりだ。Snapchatは絶賛注目のアプリだが、そのAPIは物足りないとマーケターたちは思っている。SnapchatのAPIは「安定性に欠ける」とか「扱いにくい」とかいわれているからだ。

ダグラス氏は次のように述べた。「支出閾値や承認の面で、プラットフォーム上ではまだ最低限のものしか実装されていないので、クライアントがこういった新しい機能を簡単にテストできるようにはなっていない。Snapchatのレポートはお粗末なものばかりだ。良い点がどこにも見つからなくて、『今後に期待する』というしかないだろう」。

評価:2

Ross Benes(原文 / 訳:ガリレオ)
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