インスタ「ストーリー」、マーケターたちの評価は賛否両論

10月半ば、インスタグラムはSnapchat(スナップチャット)の「ストーリー」と類似した機能を、「検索」タブにも実装。これにより、未フォローユーザーの「ストーリー」にも触れられるようになり、この機能のさらなる拡大を図っている。

また、そのアップデートの発表とともに、すで同機能を1日あたり約1億人が活用するようになっていると情報開示。「ストーリー」機能が追加されてから数カ月が経ち、ブランドからは同機能に対して、いくらか意見が出るようになってきた。

ほかの新しいプラットフォーム機能と同様、ライブイベントの間に合わせの報道からブランド動画に至るすべてに対して、この機能が活用されており、ブランドはいまだに試行錯誤を続けている。ある者がそこにモメンタム(勢い)を見出す一方で、多くのマーケターは規模の拡大やコンテンツの拡散の新たな方法として、さまざまなコストを捻出するための測定基準を得ることに苦労しているのだ。

効果は競合とはぼ同じ程度

オムニコム(Omnicom)グループの子会社OMDワード(OMD Word)の米国取締役、ケリー・ペルス氏によると、彼女のエージェンシーは主に小売業界のクライアント5社ほどに、「ストーリー」を使用しているという。クライアントたちは週に一度ほど、ライブイベントや、セレブリティの店舗来訪、または製品入荷など、「小売の瞬間」を伝えるために「ストーリー」利用している。

「ストーリー」のエンゲージメントは、Facebookのライブ動画やPeriscope(ペリスコープ)など、類似の競合ライブプラットフォームにおけるものと、ほぼ同様だとペルス氏。別のエージェンシーは、ほかの一般的なインスタグラム画像と比較して、「ストーリー」と関連する標準的なインスタグラムの静止画投稿は、数%エンゲージメントが増加するといっている。

レイザーフィッシュ(Razorfish)は、金融サービスクライアントと、営利目的企業、エデュケーション・コーポレーション・オブ・アメリカ(ECA)のために月に1度ほど「ストーリー」を利用。ECA向けには、採用およびコミュニティイベントを中心に「ストーリー」を活用しているという。ECA「ストーリー」のエンゲージメントは、ほかのECAインスタグラムコンテンツのエンゲージメントよりも2.3倍大きくなっていると、レイザーフィッシュシのソーシャルメディアシニアディレクター、タミー・ペピート氏は語る。

また金融サービスクライアントの場合、シカゴトライアスロンなど、そのクライアントが協賛するイベントを中心に「ストーリー」を利用。そのレース中、ひとつの「ストーリー」をもつアスリートを追い、投稿発生の時系列ごとにイベントの瞬間、瞬間がとらえられていく。

「ストーリー」の拡大を阻むもの

いくつかのエージェンシーは「ストーリー」機能によるエンゲージメント数獲得への期待を認めているが、米DIGIDAYが話を聞いたエージェンシーの大多数は、いまのところ、その機能を利用する計画を立てていない。あるエージェンシーは、「クライアントは興味を示しているようだ。しかし、クライアントの大半が、これを利用するより先に、有料プロダクトと契約している。というのも有料プロダクトが、彼らが求めている規模を獲得できる唯一の方法だからだ」といった。

バーンスタイン・レイン(Bernstein-Rein)でデジタルエンゲージメントディレクターを務めるブランドン・ビリングス氏は、「ストーリー」に広告が不在であることは別にして、クライアントたちは、Snapchatとその類似性を理由に、手を出せないでいると述べた。インフルエンサーたちの多くがSnapchat使用しており、クライアントたちはSnapchat用のコンテンツ作成に慣れているので、インスタグラム「ストーリー」は、それから、自身を区別し、投資を正当化させることが難しいと彼はいった。

「多くのクライアントは社内でソーシャルを利用しており、『新機能』を採用することには乗り気ではない」と、ビリングス氏は語った。

※[日本版]編集部 追記:本記事の原文の掲載は、10月20日でした。そのため11月11日に実施された、「ストーリー」へのブーメランとメンション機能の追加については、勘案されていないことはご留意ください。

Ross Benes (原文 / 訳:Conyac