Google、モバイル検索で「Facebookアプリ」と連携:見え隠れする両者の思惑

閉ざされていたソーシャルネットワークの城壁を開くGoogle。その先の目論見はいかに。

Googleの親会社アルファベット社のスポークスマンは、「ウォールストリート・ジャーナル」に対して「Google検索エンジンによる、Facebookモバイルアプリ内の情報クロール、およびインデックス化ができ始めている」と、明かした。

この両社の協力により、Googleはより大きな検索トラフィックを、Facebookは新しいオーディエンスの獲得機会を、それぞれ得られることになる。

実装が進む「ディープリンク」

この話題に関する「ビジネスインサイダー」の記事によれば、近いうちにGoogleのモバイル検索結果に、Facebookのプロフィール、ページ、グループやイベントといった情報のうち、公開設定になっているものが表示されるようになるという。そのリンクがクリックされると、Facebookアプリが起動して目的の情報が表示されるというわけだ。

また、GoogleではFacebook以外のデベロッパーにも、こうしたモバイル検索経由でアプリを呼び出す「ディープリンク」とも呼ぶべき機能の実装を呼びかけているという。かつてWebにおける支配的な検索インデックスが、強みのひとつだった同社も、Web体験が複数のアプリに分断された昨今のモバイル事情を受け、着々と戦略を変化させているのだろう。Googleはこれまで1000のアプリに対し、同様のディープリンク1000億を張ったと公表している。

イメージとビジネスの狭間で

一方で、検索結果からFacebookアプリにジャンプされてしまうことで、広告プラットフォームとしてのGoogleは、自らの広告が表示されるテリトリーから、ユーザーを外部に放出してしまうことにもなる。おそらく受け止める側となるFacebook側でも、流入したユーザーがより長く滞在し、あわよくば自社の広告をクリックしてくれるような仕組み作りを始めるはずだ。

いまやWeb上の情報量として、無視できない規模に膨れ上がったFacebook。その内部への検索アクセスをより容易にすることは、ナンバーワンの検索エンジンであるGoogleにとって、イメージ戦略の上でも非常に重要となるであろう。

「あらゆる情報を検索できるGoogle」というイメージを維持する努力と、広告プラットフォームとしてのビジネスモデルをいかに両立させるのか、今後のGoogleの舵取りに注目したい。

written by ワタナベダイスケ
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