インスタの「ビデオカウント機能」に沸き立つブランドたち:バズ誘発装置として期待高まる

インスタグラムは2016年2月11日、ビデオ投稿の視聴数をカウントする機能を、新たに導入すると発表した。

すでにFacebookでは定着している、このビデオカウント機能。インスタグラムでは現在、限られたユーザーしか利用できないが、数週間後には全体で利用出来るようになると、同社は説明している。

このアップデートは、些細な微調整に見えるかもしれない。だが、複数の広告主によると、この機能はバイラルを誘発する可能性があるという。たとえば、ある1本のビデオが大量の視聴回数を稼ぎ、目立ったとする。その数が具体的に表示されたら、さらに多くの人が興味を示すだろう。

バズ誘発装置としての期待

全米ハンバーガーチェーンのジャック・イン・ザ・ボックス(Jack in the Box)のソーシャルメディアマネジャーのラジ・マターニ氏は、そんな期待を次のように語った。

「我々のコンテンツは展開するたびに、高いエンゲージメントを得られる傾向がある。我々のビデオコンテンツが、どのぐらいの視聴されているのか、オーディエンスに示せるのは素晴らしいことだ」と、マターニ氏。「あるビデオがバズったと分かれば、ユーザーは観てみたいと思うだろう」。

ジャック・イン・ザ・ボックスは、Facebookとインスタグラム、両方のプラットフォームで、ビデオを含む広告展開を行っている。

インスタグラムは、デイリー単位での総ビデオ視聴数を公開していない。なお、Facebookは、1日80億以上も視聴されていると公表している。インスタグラムは、今回の発表で、ビデオの視聴時間が過去半年で40%増加したという数字のみ公開した。

求められていたカウント機能

モバイルビデオは、メディア消費と広告に、不可欠な存在となった。若い世代がテレビを視聴しなくなったので、YouTubeに追随しようと、すべての主要プラットフォームが、ブランド企業にクリエイティブなコマーシャルメッセージを展開してもらう場を提供している。

ちなみにティーンエージャーや20歳代前半の間で、間違いなくホットなアプリとなっているSnapchat(スナップチャット)は、1日70億もの視聴があるという。インスタグラムの関係者によると、視聴回数のカウント機能は、ブランド企業からもっとも求められていた機能のひとつだったという。

広告エージェンシー、22スクエアード(22squared)のエグゼクティブバイスプレジデント(ビジネスデベロップメント・パートナーシップ担当ディレクター)のクリス・タフ氏は、「ブランド企業は、視聴回数をかなり誇りに思う傾向がある」とコメント。「これは、Facebookでの取り組みにインスタグラムが追随したことを示す、もうひとつのプラットフォームの進化だ」。

自動再生に対する疑惑

ソーシャルメディアエージェンシー、ランドリー・サービス(Laundry Service)CEO、ジェーソン・スタイン氏によると、視聴回数の表示は、インスタグラム上で、ビデオコンテンツを配信するブランドに、自信を与えるはずだと話す。以前、スタイン氏は、ブランド企業がより多くのユーザーの好感を得るには、写真投稿が好ましいという持論を展開していた。

「視聴回数の表示機能は、インスタグラムへビデオ投稿をしようとユーザーにモチベーションをもたせるきっかけになるだろう。現在、ユーザーがビデオ投稿を少しためらっているのは、写真投稿ほど『いいね!』を得られないからだ。あるいは、ビデオ投稿に『いいね!』ができないからという可能性もあるだろう」と、スタイン氏は分析する。

もちろん、視聴回数の表示機能に対する議論には、その指標に対する価値の問題が取り沙汰される。いくつかの広告主やエージェンシーは、Facebookやインスタグラムで行われているような、自動再生ビデオの表示カウントに猜疑心を抱いているからだ。得てして彼らは、YouTubeのようなクリック式のビデオ視聴のほうが、たとえ視聴回数が多くはなくても、より価値があると考えている。

Garett Sloane(原文 / 訳:南如水)
Image via Thinkstock / Getty Images