満足度は低い、プログラマティックトレーニングの実態:全体像の欠如、宣伝色が強い…

アドテクは急速に変化し、教育コースは必死になってそれについて行こうとしている。

アドビ(Adobe)が600のブランドを対象に行った調査(8月7日締切)によると、プログラマティックトレーニングに「非常に満足している」と回答したのはわずか18%だった。回答者の約半数は、自分たちが受けたトレーニングコースを人には薦めないと答えている。

米DIGIDAYでも、現在のプログラマティックトレーニングの問題点について広告主に尋ねてみた。そうしたコースが効果を発揮するためには、買い手側と売り手側の両方を含んでいること、体験型であること、ひとつのベンダーの製品に焦点を絞らないことが必要だとの意見が寄せられた。

買い手側と売り手側の両方を含んでいること

小さなエージェンシーのなかには、すべてのトレーニングを社内でやっているところもあるが、そうしていると、ほかのバイヤーがプログラマティックにどのようなアプローチをしているかわからない危険性がある。アドエージェンシーのプロスパー・グループ(The Prosper Group)で経理部門のディレクターを務めるアンドリュー・フィナン氏は、CPG(消費財)の広告主と一緒にトレーニングを受けたことで、「動員活動」を狙った短期的取り組みではなく、長期にわたるブランディングとしてプログラマティックを利用することを考えようになったと話す。

大手エージェンシー持ち株会社は社内でトレーニングを実施できるが、その場合も、幅広いKPIを持つ多種多様なクライアントを抱えるさまざまなエージェンシーのバイヤーを集めるようにしている。だが、サプライサイドで起こっていることを学ばなければ、限られた視点しか持てない。アドエージェンシー、デジタスLBi(DigitasLBi)のプログラマティックメディア担当バイスプレジデントであるリアン・ナドー氏は、自分がこれまでに受けたトレーニングのうちでもっとも有益だったものには、パブリッシャーやサプライサイドプラットフォーム、デマンドサイドプラットフォーム、広告主が参加していたものだという。

こうしたトレーニングを通じてナドー氏は、アドサーバー内のさまざまなレベルでパブリッシャーがどのようにして広告主を優先順位付けしているのかがわかったそうだ。したがって、プライベートマーケットプレイスを構築する際には、入札者として自分のクライアントがパブリッシャーのインベントリー(在庫)に公平にアクセスしていると考えるのではなく、アドサーバー内でより良い位置を求めて交渉できるようになった。

「購入サイドにだけ焦点を当てていると、全体図の半分を見落とすことになる」と、ナドー氏は言う。

体験型であること

アドテクは時として理論的になり過ぎて、神学めいてしまうことがある。アドビの調査では、個人指導を含むトレーニングを受けたことがある回答者の36%が「非常に満足」と答えている。この数字はオンライントレーニングや自学自習、実地訓練(OJT)をした人より多い。飲料メーカーのドクターペッパー・スナップル・グループ(Dr Pepper Snapple Group)でプログラマティックメディアマネージャーを務めるブリット・サンドバーグ氏は、プログラマティックトレーニングは体験型で、会話ができる状態であるべきだと語る。サンドバーグ氏は、人々を直接トレーニングし、キャンペーンをデモンストレーションして見せるというアプローチをとっている。

ベンダーを限定しないこと

アドビやGoogle、クアントキャスト(Quantcast)などのベンダーは、プログラマティックトレーニングへの投資を増やしていて、そうしたベンダーをすでに利用したことがあるマーケターにとって、そういった企業のトレーニングコースは役に立つかもしれない。だが、社内でトレーニングをしていないエージェンシーにとっては、こうしたベンダー以外にプログラマティックトレーニングの選択肢はほとんどない。ベンダーのトレーニングプログラムは、ベンダー自身の製品に偏る傾向があり、業界全体を対象に教育を提供することにならない、とアドエージェンシーCTPボストン(CTP Boston)のメディア担当アソシエイトディレクター、エリザ・センテイオ氏は述べている。

センテイオ氏は次のように語る。「あいにく、私が参加したトレーニングは、プラットフォームのカスタマーサービスチームと一対一でやるものだった。彼らの対応は機械的で、まるで原稿を読んでいるようだったし、想定外の質問をされると、『調べて後ほどお答えします』という答えが返ってきた」。

Ross Benes(原文 / 訳:ガリレオ)