「Amazonレビュー欄では、いまだ怪しい取引が横行する」:トップレビューライターの告白

Amazonでよいレビューを得るために密かに行なわれている行為をとってみても、マーケティング関連の仕事の多くは魅力的というにはほど遠い。

小売業者はAmazonでよいレビューを書いてもらう代わりに、ライターに対して商品やサービスを無料で提供してきたが、これがあまりにも横行してしまった。そのため、Amazonはこうしたインセンティブつきレビューを排除すべく、2016年10月にコミュニティのガイドラインを更新。しかしあるランキングトップのライターによると、それにも関わらず多くの小売業者がこの新しいポリシーをうまく避けようとしているようだ。

業界人に匿名で本音を語ってもらう「告白」シリーズ。今回はAmazonのレビュアーがAmazonのポリシー変更に対する思いを語り、小売業者が行っている回避策を暴露する。下記は抜粋であり、わかりやすくするため若干編集されている。

――そもそもAmazonで影響力のあるレビュアーになるには?

私はここ数年間、時折Amazonでレビューを書いてきたが、去年に限っては本気で取り組んでいた。その理由は、突然レビュアーランキングのトップ1万に入り、その後も急に順位が上がっていったからだ。そのとき私はどこまで上に行けるか試してみようと決断した(彼女はトップ50まで登り詰めた)。

トップ1万に入ってからは、ベンダーが次々と商品のレビュー依頼を送ってきた。当時はまだ、レビューと引き換えに商品を受け取ったということを明記しさえすれば、ベンダーはレビュアーに無料で商品を送ることができた。

――レビューと引き換えに無料で受け取った最も高価な商品は?

50ドル(約5600円)相当のBluetoothスピーカーだ。

――商品レビューの需要が最も高い製品カテゴリは?

携帯電話のアクセサリ、Bluetooth対応デバイス、またはベビー用品だ。

――昨年10月にAmazonが取り締まりを実施したあと、何か変化は?

取り締まり前は、ベンダーはレビューを書いてもらうために商品を無料で提供することができた。しかし、ポリシー変更後、ベンダーはそれができなくなり(書籍を除く)、レビュアーのレビューを書く代わりに商品を無料で受け取ることができなくなった。

これはレビューを書いて商品をゲットしよう、という人に大きな影響を与えたはずだ。私は、あるトップレビュアーのアカウントがAmazonによって突然削除されたことを知っている。

――あなた自身にも何か影響が?

現在はほとんどのレビュー依頼を削除している。取り締まりとポリシー変更があってからは、実際に購入した私自身が欲しいもの、必要なものに対してだけレビューを書いている。

書く頻度は日に数回、週に数回程度。正直なところ、現時点では私のレビューに対する反応を見ると、それが人々の役に立っていて、書くこと自体が楽しいという以外にレビューを書く理由はない。

――Amazonの取り締まりを回避しようとしているブランドは?

いまだに回避を要求してくるところもある。毎週数十件のレビューの依頼が来るが、なかにはこのポリシー変更に気づいていないと思われるベンダーもいるし、間違いなく認識していながら、Amazonのポリシーに違反する「怪しい取引」を持ちかけてくるベンダーもいる。

――「怪しい取引」とは?

これは最近あった依頼の例だが、売主は「正規購入者のレビュー」にするために私にAmazonで購入を要求し、その後、商品の代金をペイパル経由で払い戻すと言ってきた。

また別の売主は、私がAmazonで商品を注文したあと、返品の手続きを行うことで代金が返金され、同時に商品も手にできると言ってきた。「商品を受け取ったあと、返品の手続きを行ってください。ただし、実際に商品を返送する必要はありません。全額をお返ししますので本商品に対して一円も支払わずに済みますし、Amazonのスピーディな配送をお楽しみいただけます」。といった具合だ。

これはベンダーが要求してきたことのなかで、もっともバカげた、不正な行為だ。さらに、私のFacebookアカウントを突き止めてメッセージを送ってきたベンダーもいた。

――彼らはよいレビューを求めてくる?

誰もがよいレビューを求めてくる。書いたレビューの修正や、悪いレビューを削除するように要求してくるベンダーもいた。

――何が変わらなければならないか?

私の考えでは、トップレビュアーたちが代金を自腹で払ってでも有益なレビューを書き続けるためには、彼らが何かしらの報酬を得られるような仕組みがAmazonには必要だ。

Yuyu Chen(原文 / 訳:Conyac
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