企業アカウントは「スラング中毒」にご用心という調査結果

ブランドはソーシャルメディアで目立つため、長年に渡り、生意気な態度や大胆な表現、辛辣さをエスカレートさせてきた。そうすればTwitterで大きな喝采を得られる。しかし、それはブランドの役には立っていないのかもしれない。

スプラウトソーシャル(Sprout Social)が先ごろ発表したレポートによると、ブランドがユーモアを示すのは価値があると消費者の75%以上が考えている一方で、皮肉や生意気さを良しとする人は3分の1しかいないことがわかった。笑わせてくれるブランドから購入してもいいとしたのはわずか36%。それよりも、親しみがもてる(83%)、役に立つ(78%)と思われた方がブランドの売上向上につながる可能性は高いようだ。

はじめは面白がられた

スプラウトソーシャルのコンテンツディレクター、リズ・カンネンバーグ氏は、「結果は我々の予想を裏付けるものだった。ソーシャルでのエンゲージメントには、奇抜さのための奇抜さは必要ない。生意気さや皮肉は誰にでも効き目があるわけではない」と語った。

当初、ユーモアはネットでブランドの存在感を示すのにとても効果があった。ブランドが生意気な言い方を取り入れるのを消費者は楽しみ、スーパーボウルでT-モバイル(T-Mobile)とベライゾン(Verizon)が見せたような、ライバル間の中傷合戦は、面白がられ、顔の見えない企業に人間味を与えた。このようなトレンドが見られるようになったころ、最新のカルチャーに注意を払い、その動向を把握していると消費者に示すのは、ブランドにとって事実上の必要条件だった。

「ちょうどリアリティテレビのように、ブランドが人間味を出そうとすると、人々は最初、好んでその様子を見た。おかしくて、ありのままで、リアルだった」と、グローバルブランディング企業のシーゲル+ゲール(Siegel+Gale)でシニアストラテジストを務めるハンナ・ポスト氏は語った。

臨海突破するユーモア

しかし、すぐに誰もがこれをやるようになり、急速に通用しなくなった。いまや、スプラウトソーシャルの調査では回答者の10人中7人近くが、ブランドがスラングを使っていると気に障ると答えている。マーケターは、口を滑らせないようにしなければならない。

「問題になりはじめたのは、なにもかもがコントロールされるようになったころだ。ブランドが文化的な節目にあわせてグラフィックやGIFをあらかじめ準備しはじめ、ジョークがあまりに練られたものになった」と、ポスト氏は言う。

少なくともスラングの使用に関しては、ブランドがすぐにやめる気配はない。ソーシャルメディア分析のブランドウォッチ(Brandwatch)のデータ分析によると、ブランドは新しい言葉に喜んで飛びついているという。2017年1月1日以降だと、Facebook、Twitter、およびインスタグラム上のブランドのあいだで人気の高かったスラングの上位2つは「goals(ゴール、理想)」と「squad(仲間)」で、使われた回数はそれぞれ4万9500回と2万4800回だ。

「ブランドはTwitterができるずっと前からこうなので、このトレンドがすぐに消えることはないと思う」と、ランドリーサービス(Laundry Service)でペイドメディア戦略のディレクターを務めるアレクシス・トニー氏は言う。「この戦術を用いるときと場所について、マーケターはもう少し見識をもつ必要がある」。

消費者を観察すべし

ウェンディーズ(Wendy’s)やメリアムウェブスター(Merriam-Webster)なら、おそらく問題はないのだ。両ブランドは強力なオンラインパーソナリティを構築しており、その言動や考えが人々に知られている。ウェンディーズとカーター・ウィルカーソンという高校生とのあいだの親しげなやり取りが一気に拡散したのも、大統領候補討論会中のトランプ大統領に対するメリアム・ウェブスターの皮肉が受け入れられたのも不思議ではなかった。しかし、ケロッグ(Kellogg’s)が同じことをやろうとするなら、実行する前によく考えるべきだ。

「大事なのはソーシャル上にいる自社の消費者をよく観察することだ。この戦術は、消費者の感情やブランドに合致しているだろうか」と、カンネンバーグ氏は述べている。

Tanya Dua (原文 / 訳:ガリレオ)