Snapchat 対 インスタグラムの現状:要点まとめ

インスタグラムがストーリー機能を巡り、Snapchatと激しい競争を繰り広げている。

そんななか、ブランドや広告主は、どちらがより効果的なのか見極めようとしてきた。そこで、今回は、このふたつのプラットフォームを比べてみることにする。

その手法に賛否はあるだろうが、少なくとも現時点ではインスタグラムの方が圧倒的優位に立っているようだ。以下、ユーザー、広告フォーマット、コストの面で比較する。

ユーザー

  • インスタグラムの月間アクティブユーザー数(MAU)は7億人、1日のアクティブユーザー数(DAU)は4億人だ。
  • インスタグラムの親会社Facebookの模倣戦略は、少なくとも短期的にはうまくいっている。インスタグラムのストーリーは、DAUが4月末に2億人を超えたところだ。
  • Snapchatを運営するスナップ(Snap)が発表した第1四半期決算では、1日あたりのユーザー数は合計で1億6600万人。下のグラフはその発表に基づいて作成したものだが、これを見ると、インスタグラムのストーリーがいかに早くSnapchatを追い越したかがわかる。

     

     

  • Snapchatのユーザーのほうがやや若く、ユーザーの65%が25歳未満だ。Snapchatの依頼を受けてニールセン(Nielsen)が行った調査によると、Snapchatは米国に住む18~34歳の41%にリーチしているという。インスタグラムは年齢がやや高めだ。ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)の推定によると、インスタグラムは30歳~49歳の人たちの間で人気があり、この年齢層のネットユーザーの33%に利用されている。
  • Snapchatのインフルエンサーにとっては、開封率も減少している。コンテンツショップのデルモンド(Delmondo)の報告によると、Snapchatでは1ストーリーあたりのユニークビューワー数が40%減少しているという。一方、インスタグラムのストーリーは開封率がSnapchatより28%高いと、インフルエンサー企業ザ・アンプリファイ(The Amplify)は報告している。

広告フォーマット

Snapchat スナップ広告:「スナップ広告」は最大10秒間の動画を流せる広告だ。友人のストーリーや「ディスカバー(Discover)」に表示されるほか、記事と組み合わせたりアプリのインストールを促したりできる。また、「スワイプアップ」機能でユーザーをWebサイトなどに誘導する機能の追加も可能だ。

Snapchat スポンサードジオフィルター:これはブランドがスナップにフィルターを追加できる広告だ。位置情報をオンにしているユーザーが指定された場所に来るとフィルターが表示され、そのフィルターを自分のスナップで利用できるようになる。ただし、いくつかの制限がある。たとえば、テキサス州オースティンでクリエイティブビジネスフェスティバルのサウスバイサウスウエスト(South by Southwest:SXSW)」が開催されているあいだ、同市の一部エリアでブランドが安価なジオフィルターを購入することはできなくなっていた。値段の高いジオフィルターが販売されていたからだ。

Snapchat スポンサードレンズ:これは「カメラ」セクションで使えるジオフィルターのようなもので、カメラに写っている人の顔にさまざまなエフェクトを追加できる。エフェクトは、年齢、性別、興味といったカテゴリに合わせて作成することが可能だ。また、「ワールドレンズ(World Lenses)」という機能も導入された。これは拡張現実(AR)を利用した機能で、人の顔だけでなく、写真や動画に写っているあらゆるものにエフェクトを追加できる。

インスタグラム 写真広告:正方形または横長の写真に「Shop Now(今すぐ購入)」といったリンクを追加し、ユーザーをブランドサイトなどに誘導できる。

インスタグラム 動画広告:長さは最大60秒。やはり外部誘導のリンクを追加できる。

インスタグラム カルーセル広告:複数の写真や動画をひとつの広告としてフィード内に表示できる機能。ユーザーは横にスワイプして複数の画像を見れる。

インスタグラム ストーリー広告:これは友人のストーリーの合間に表示される広告で、動画でも写真でもOKだ。数週間前には、リーチ、動画視聴数、コンバージョン、モバイルアプリのインストールなど、複数の目的に合わせて広告を購入できるようになった。また、一定の地域や場所で投稿されたストーリーをまとめて表示できる新機能も追加され、さらにリーチを拡大できるようになった。

コスト

  • バイヤーによれば、インスタグラムのストーリーはCPMが3~4ドル(約330〜440円)程度で、視聴完了率はSnapchatより2〜3倍高いという。
  • インスタグラムのストーリー広告は、セルフサービス機能で購入できる。
  • それ以外のインスタグラムの広告は、ストーリー広告よりやや高く、CPMは5~7ドル(約550~770円)だ。
  • スナップ広告は新たな変更が行われ、オークションでも購入できるようになった。この場合、価格は市場によって決まる。
  • スナップは「アドマネージャー(Ads Manager)」と呼ばれる機能を6月中に公開する準備をしている。この機能は広告主に無料で提供される予定だ。
  • レンズの最低価格も、ターゲットを絞れるようになって以来減少している。それでも、1日あたり30万ドル(約3300万円)以上と、まだまだ高価だ。
  • ジオフィルターは、セルフサービス機能を使って5ドル(約550円)ほどの価格で購入できる。CPMは、低い場合で27セント(約29円人が大勢いる場所)、高い場合で48セント(約52円)だ。

バイヤーの見方

「インフルエンサーマーケティングでさまざまなことをしたいと考えながらも、まだ何もしていないブランドは、インスタグラムでインフルエンサーを活用したほうがフォローを増やせる。それに、大勢のスナップチャットのインフルエンサーがインスタグラムに移っているところだ」と、メディアエージェンシーのジャイアント・スプーン(Giant Spoon)でソーシャル担当ディレクターを務めるウィル・トンプソン氏はいう。

「スナップチャットはメディア寄りだ。そして、『レンズ』はいまやスナップチャットのあちこちで日常的に使われている。『スナップ広告』はプレロール広告のような感じだ。Snapchatはいまもクールだと思うが、大きなイベントにとっては新たなセカンドスクリーン体験を提供するものにすぎない」。

「いまはインスタグラムのほうがSnapchatより割安だ。だが、Snapchatがセルフサービス機能を公開すれば、同じくらいになると期待している」と、あるバイヤーは語る。「大事なことはいまでもターゲティングだ。インスタグラムにはFacebookのターゲティングのノウハウがある。スナップが独自のコンテンツで我々に売り込みをかける姿勢を強めているのは、そのためだと私は思う」。

「Snapchatの成長には常に注意を払っている。勢いが落ち込んできていることは知っている。悪い方向に向かわない限り価値はあるが、そうなれば考え直すことになるだろう」。

Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)