アディダスに学ぶ、LGBTトピックのマネジメント術:いいね!の割合ではナイキを打倒

現在のアメリカで、自らのブランドを爆発的に認知してもらう、最適な方法とは何か? それは同性愛者の権利に関するコンテンツを配信することだ。しかし、センシティブな問題を果敢に取り扱い、マーケティングに活用することは、炎上も辞さないという覚悟と、それ相応のリスクを伴う。

アディダス(Adidas)はバレンタインデーに、2人の女性の足もとを写した写真をインスタグラムに投稿した。その内容は、片方の女性がつま先立ちになり、もう片方にキスをしているように見えるというもの。この写真が反同性愛主義者たちの怒りに火をつけた。

「あなたが受け止める愛は、あなたが与える愛と同じです」というメッセージが沿えられた、この投稿。29万6000件のいいね!を獲得し、多くの支持者を得たが、同時に批判コメントも多く寄せられたのだ。

大きなキスマークの絵文字で返信

たとえば、azemannというインスタグラムユーザーは、「アディダス、これは何なんだ???? バレンタインデーは男女のカップルのための日であり、レズビアンのための日ではない。馬鹿らしい」とコメント。ほかにも、americanhero123というユーザーは、「恥を知れアディダス!!!! 俺はいまから、ナイキを買う」とコメントしている。

アディダスは、このような反同性愛のコメントに対し、大きなキスマークの絵文字とともに返信している。azemannというユーザーに対しては、「違いますよ、この日は愛のためにあるのです。ハッピーバレンタインデー」と、返信した。

The love you take is equal to the love you make.

adidasさん(@adidas)が投稿した写真 –

LGBTに対するスタンスを明示

アディダスがLGBTに対し、肯定的な態度をとったのは、今回が初めてではない。

2015年は、アディダスの人気商品に、同性愛の象徴であるレインボーフラッグをあしらい、個数限定で発売。スタンスミス、アディレッタスライド、スーパースターなどのスニーカーやサンダルがレインボーで彩られた。その売上の一部は、オレゴン州にあるLGBTの青年やティーンエイジャーの支援団体に寄付されている。

また、スポーツに関するスポンサー契約において、契約を結んだアスリートが同性愛者であっても、契約の変更や終了は行わないとアディダスは発表している。

いいね!の割合でナイキを打倒

リサーチ企業L2による2015年度のスポーツウェアに関する報告書によると、アディダスはソーシャルメディアのスポーツ分野において、前年に引き続き2位の座を守っている。ナイキ(Nike)が1位だ。L2のアナリストは、アディダスのインスタグラムを注視している。同サービスに710万人ものフォロワーを有しているためだ。

また、アディダスはインスタグラム上でフォロワー数に対する「いいね!」の割合が高い。これにおいては、ナイキをも凌いでいる。ナイキはアディダスと比べて、より多くのフォロワーを有しているが、写真あたりの「いいね!」の数は、アディダスと変わらない程度だ。

加えて、アディダスはビジネス面でも、良いタイミングを迎えた。米音楽プロデューサーのカニエ・ウエスト氏と契約を結んだため、アナリストは今後のパフォーマンスの向上を期待している。ナイキのジョーダンシリーズから注目を奪う日が来るかもしれない。

Shareen Pathak(原文 / 訳:BIG ROMAN)
Image via Adidas Instagram