広告モンスターと化した「インスタグラム」の憂鬱:激増する出稿をいかに制御するのか?

Facebookが再び、広告モンスターを作ってしまった。

2週間ほど前、インスタグラムは広告主との契約が20万件を超え、またユーザー数も4億人を突破したと発表した。目覚ましい成長を遂げている広告事業だが、急速に広まる広告に嫌気がさしているユーザーもいる。

かつては雑誌広告のようにきらびやかで美しく感じられたインスタグラム広告も、いまでは品質が落ち、日曜日の新聞折り込み広告のように成り下がっている。ユーザーのアドエクスペリエンス(広告体験)をどう管理するか、同社内でも危機感を募らせている。

広告監視部隊が巡回

そのような事態を解消するために、インスタグラムには広告の品質管理チームが多く存在するという。ブランド、エージェンシーやアドテク企業を対象に広告ワークショップを開催し、同社の広告のルールも教えている。広告に記載できる文字数など、いくつかの制限があるためだ。また、同社の広告規定に沿っていない広告を探す、専門の部隊まで存在する。

「そうした制限の壁につまずくのは、挑戦的な企業、ゲーム企業やリードジェネレーションの広告主たちだ」と、米アドテク企業ナニガンス(Nanigans)の事業開発責任者であるベン・トリゴー氏は話す。

しかし去る2月の第3週、広告技術に詳しいオム・マリック氏が、自身のブログにインスタグラムの広告はやりすぎではないかと疑問を投げかけた。「私のフィードを多くの広告で埋めつくしている。しかもできの悪い動画広告ばかりで、私には理解できない広告が多い。Web上で勝手に付いてくるバナー広告のような、私に関連していない広告ばかりだ」と、マリック氏はブログに綴っている。

Facebookからの移行が容易

このような苦情は、インスタグラムが広告販売をはじめた2年以上前から続いている。インスタグラムにとって最初のスポンサード広告になった米ファッションブランドのマイケルコース(Michael Kors)や米アイスクリームブランドのベン&ジェリーズの広告も、広告嫌いの人々から苦情が出る結果となっている。

インスタグラムのCEOケビン・シストロム氏は、広告の品質を管理するために、個人的に広告の品質チェックを行っていたという。しかしながら現在では、広告のプラットフォームを新規に開発したこともあり、CEOによる個人的な広告の品質チェックは不可能に近い。

ナニガンスの顧客広告主の40%は、インスタグラムの広告枠を購入していると、トリゴー氏は話す。インスタグラムの広告枠は採用しやすいからだ。「もし顧客がFacebookの広告枠を購入しているならば、インスタグラムへの移行は容易にできる」と、彼は話す。

「良い物」だけが効果を出せる

一方で、Facebookもユーザーエクスペリエンスを向上させるために、ページに表示される広告量には気をつけている。アドテク企業アドロール(AdRoll)の最高マーケティング責任者(CMO)アダム・バーク氏は、良い広告でなければ狙った効果が得られないからだと話す。

「表示される広告がどれほどユーザーエンゲージメントに影響するか、データがとても重要になる」と、バーク氏はFacebookに向けてコメントしている。

Garett Sloane(原文 / 訳:BIG ROMAN)
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