「Facebookの閲覧数は、意味のないメトリックだ」:Digiday Video Anywhere Summitで耳にしたこと

カリフォルニア州ラグナニゲルの断崖の側で開催された、「Digiday Video Anywhere Summit」では、デジタル、既存メディア企業の両者が多くの不満を漏らした。彼らはまた、ソーシャルおよびストリーミング動画プラットフォームで上手く行くこと、行かないことについて、そして動画制作に適した人材探しについて多くの洞察を共有した。我々がこのイベントで耳にした有益な話を紹介したい。

Facebookの問題:

「Facebookの閲覧数は意味のないメトリックだ。しかし、価値がないにもかかわらず、Facebookを利用しないわけにはいかない」。

「Facebookはこの世で最悪の検索エンジンだ。投稿することはできるが、その動画をどこにも見つけることができない。Facebookがそこで人々に動画を視聴してもらうために何をするつもりなのか、私にはわからない」。

「激震が起こるだろう。ニュースフィードのビュー数をたくさん集める時代は終わりだ。先月に閲覧数を何十億獲得したかなんてどうでもいい」。

「誰かが犬の動画を撮影しようがしまいが、Facebookは気にかけない。人々が視聴して、Facebookをより長い時間利用している限り、彼らにとってはどうでもいいことだ」。

「彼らはいつもすぐに方針転換する。しばらくの間はWatch(ウォッチ)の試験を続けるだろうが、彼らが来年それを諦めていたとしても驚かない」。

「Facebookは依然として我々にとって非常に強力なトラフィックドライバーだ。Facebookのマネタイゼーションは機能していないので、その利用はやめた。我々のアプリやサブスクリプションプログラムのリードジェネレーションとして重宝している」。

「次回のアルゴリズム変更が、我が社に与える影響から身を守るために、自社サイトへ投資している」。

ストリーミング/OTTの問題:

「誰もベライゾン(Verizon)のゴー90(Go90)を見ていない。それは彼らの宣伝が十分ではないからだ。そのため、どの分野においてもタレントを売り込むことが難しくなった。なぜなら、彼らがそのプロモーションをしなければ、誰もそれを視聴しないからだ。そして、それによってタレントの時間が無駄になっている」。

「ゴー90は成功しなければならない、私たちのために」。

「ゴー90は、四半期ごとにひとつの番組を売り出している。50の番組を持つようになるだろうが、ひとつの番組を売り出し、それを成功させることで、人々に視聴してもらうようにする。これから起こるだろうと私が考えているのは、彼らは番組数を減らし、手掛ける番組の陰でより多くのマーケティング努力を行うということだ」。

「ベライゾンは、ゴー90またはその他の手段を問わず、動画業界で影響力を持つようになるだろう。ベライゾンは間違いなく生き残る。ゴー90は消えてしまうかもしれないが」。

「ゴー90は何も変わらないと思う。しかし、よく目にしがちなのは、その体制の変更だ。新参者がやってきて、何か上手く行かないかと試みる。でも、それは上手く行かない。それで、彼らはテレビ業界の人間を雇ってゴー90を機能させようとするが、彼らは異なる戦略を持ち、通常はデジタルを理解していない。明確な長期戦略も持たず、ただやみくもに走り回っているだけだ」。

「我が社のTVアプリに自動再生機能を導入しただけで、月間動画視聴者数が600%増加した」。

「我々はOTTアプリのプレロールを廃止し、視聴者が20%増えた」。

「スキニーバンドル(視聴できる番組数を減らして安く提供するプラン)は興味深い賭けだ。コムキャスト(Comcast)や他社が試みており、これらデジタルパブリッシャーの一部を線形チャンネルとしてスキニーバンドルに取り入れようとしている」。

「Apple TVは非常に不安定だ。一般に公開されて以来、番組を見つけるのが難しく、多くの視聴者を獲得した日から翌日には何もなくなるということもある。」

「新しいApple TV のオペレーティングシステムは素晴らしい。現在、我が社のモバイルアプリをダウンロードしてもらうと、我が社のTVアプリが自動的にそのApple TVに表示される。そのテレビ画面から始動するたくさんのサブスクリプションを我々は推進しているが、それはモバイルダウンロードによる成果だ」。

「ロク(Roku)で一番使われるキーワードは『無料』だ。我々は豊富なビデオライブラリの制作を行っているので、注目してもらうことができる」。

「名前は出さないが、Rで始まりUで終わる。彼らは一緒に仕事をするには良いパートナーではないね。彼らのプラットフォームで成功の兆しが見えはじめたら、宣伝のためにもっとお金を請求してくる、もしくは彼らのプラットフォーム上で生まれる広告収入のさらなる削減を迫ってくる」。

「視聴者の測定方法が最大の問題だ。なぜなら、これらのTVプラットフォームのほとんどにそれがない。ニールセン(Nielsen)を排除して、既存TVから資金を奪うことのできる新しい何かを見つけるしかないのか?」。

「エージェンシーやテレビスポンサーの大半が、ニールセンの報告に一喜一憂する。だから、これらのほかの測定は、ベンダーにとってはどうでもいいのだ。我々は50年ものあいだ存在し続けている多くの固定観念に対抗している」。

「デジタルは常に付加価値という立ち位置だ。誰もがこれが問題だと知っているが、それは、ニールセンという巧妙なトリックに基づいている」。

「視聴率と収益化は別にする必要がある。エージェンシーではより多くの人間がプレミアム動画を購入している。彼らはそれに非常に精通している。その手法は彼らのTVバイイング手法と統合されている。ソーシャルは問題が多い、その点がプレミアム動画とは違う」。

資金調達/コンテンツの問題:

「コンテンツファンディングプラットフォームが長期的に実行可能なソリューションに成長するまで、それには注目しない。我々はすでに動画用のプラットフォームを持っている。それはTVであり、YouTubeだ。企業の大集団がそこに存在して、現在我々のコンテンツを購入しようとしていることを喜んでいる。しかし、その騒動をどうやって収めるのか考えあぐねているところだ」。

「YouTube荒らしは、考えようによっては、良いエンゲージメントといえる」。

人材の問題:

「ライターは驚くほど台本作成が下手だ。彼らにはアイデアがあり、動画のアイデアについて定期的に彼らのもとに行く。しかし、その台本を実際に書く段階になると、彼らには助けが必要だ」。

「ライターの参画を維持するのは良いことだ。彼らからアイデアをもらって、彼らのもとを一旦去って、動画やWebシリーズを制作し、その後で彼らのもとへ戻る場合、多くの反発を受けることになる。しかし、最初から彼らを巻き込んでおけば、彼らに関する問題は減る」。

「動画制作者にマーケティングやソーシャルチームを身近に感じてもらえるように努めている。そうしなければ、彼らはのこのこやってきて、『これが自分の作ったすごい動画だ』というだろう。そして、誰もそれを見ない。なぜなら、そのタイトルにもサムネイルにもセンスがないからだ」。

「我々はデータを偏重しているため、ときに記事のようには上手くいかない動画が生まれる。しかし、それはただのアルゴリズムのハックだ」。

テレビの問題:

「テレビには不正行為の問題がない、その点は良い」。

「TVネットワークはデジタル化されておらず、その点にうんざりする。彼らはコムスコア(comScore)を見て、どのデジタルパートナーと連携するかを確認している。コムスコアはWebトラフィックに関する分析しかしていない。FacebookやYouTube上における実際の取り組みに関する情報は何も提供してくれない。我々はテレビや映画スタジオとのマーケティング取引をしようとしているが、彼らはいつもコムスコアのデータを要求する。どうせなら、我々の生のFacebookデータを見て欲しい」。

Sahil Patel(原文 / 訳:Conyac)