デジタルデトックス現象、正しく捉えるための5つのグラフ:デジタルダイエットの方が現実的?

新年は多くの人が、新しい目標を掲げる。プライベートから仕事まで、いろんな新年の抱負が語られるなかで、注目したいのがデジタルデトックスだ。

デジタルと関わる時間をなくす、このデトックスに挑戦する理由はさまざまだ。子どもがいる家庭なら、子どもの集中力や視力が心配で挑戦するかもしれない。ソーシャルメディアでのリア充自慢大会に嫌気がさした人も多いだろう。そして長年続く、プライバシー議論もある。

どれくらいの人が一時的にでも、オフライン生活を送りたいと考えているのだろうか。データをもとに紹介する。

人々はブランドからのメッセージに圧倒されている

これまでブランドからのメッセージの量が多すぎて、個人用のeメールの使用を止めたことがあるか?

ブランドメッセージ疲れは、多くのデジタルデトックスの理由になっているようだ。ダイレクトマーケティング協会とドットメーラー(Dotmailer)の最近のレポートによると、41%の消費者がブランドからのメールが多すぎるので、それまで使っていたメールアドレスを捨てて、新しいメールアドレスを作ったと答えている。

また近い将来に、新しいメールアドレスを作りたいと考えている消費者はさらに24%いる。つまりブランドメッセージの量に満足している人は34%程度しかいないということだ。回答者のなかでもミレニアル世代は特に、アカウントを削除する傾向が強かった(58%)。

デジタルデトックスの実践者は増えている

デジタルデトックスを最後に行ったのはいつか?

しかし、実際にデジタルデトックスを実施している人はどれくらいいるのだろうか。オフコム(Ofcom)の最近のレポートによると34%の消費者が去年、なんらかのオフライン休暇を実施したという。もっとも多いのは、16歳から24歳の年齢層だ。この年齢層はまた、「オンラインで過ごす時間が多すぎる」という回答がもっとも多かった層でもある(59%がそう回答している。全体では41%であった)。

デトックス実施者のほぼ半数が、「ほかのことをするために」オフライン期間を作ることが必要であったと答えている。「家族や友人と過ごす時間を増やすため」と答えたのは38%であった。30%は休日を選んでインターネットの利用に制限をもったという。

インターネットを使わないことを決めたグループのなかでも、つながっていない感覚、不安、自分が失われているような感覚を感じたことが理由で行ったのは、10代がもっとも多かった。16歳から24歳の実施者は、この体験を「すっきりする」「作業により集中できる」と感じる傾向にあった。

デジタルデトックス実施者は、どういった感想を持っているか?

しかし完全にオフラインになってしまうわけではない

ここまで聞くと広告主はショックを受けてしまいそうだが、心配することはない。すべてのデジタルコミュニケーションを完全に断ち切ってしまうことは、ほとんどの消費者にとって現実的ではないようだ。

デジタル時間を減らすことは重要か?

「常にオンライン状態であることについて人々に尋ねると、かなりの人数が『懸念している』と答える。しかし、少し深くリサーチしてみると、実際はもっと現実的に考えていることが分かる」と、マインドシェア(Mindshare)のリサーチ・インサイト・チームのビジネス責任者であるソフィー・ハーディング氏は言った。

マインドシェアは2017年のトレンドレポートの一部として、デジタルデトックスについて人々の考えを調査した。それによると60%の回答者が、現状使用しているテクノロジーの量について心配していないということが分かった。多くの人にとっての課題は、妥協点を見つけることのようだ。たとえば、デバイスのデータプランを小さなものにする、1日の決まった時間に携帯を飛行機モードにするといった手段がそれだ。

「デトックスというと強く聴こえてしまう。彼らはもっと小規模な対策を講じてテクノロジー使用を減らしており、完全にデジタルから切り離れたいというよりもバランスを求めているのだ」と、ハーディング氏は言う。

こういったデジタルダイエット(デトックスではなく)をもっとも求めているのは、若年層の消費者たちだ。彼らはまたデバイスにもっとも依存している層でもある。18歳から34歳の回答者のうち82%が、デジタルダイエットは自分に関係があると答えている。55歳以上の回答者でそう答えたのは、55%となっている。

すべてのチャンネルが平等というわけではない

チャンネルごとに見た、広告を避ける消費者の割合

オンラインではブランドからのメッセージに嫌気を指している消費者たちだが、オフラインだとその傾向は減少するようだ。フォレスターリサーチによる最近のデータ(回答者6万人)によると、消費者にとってオフラインチャンネルが広告に対して一番敵対心が少ないチャンネルとなっている。ほぼ半数がブランドからのeメール、携帯メッセージを受け取るのを極力避けようとしているのに対し、店内や道で受け取る広告を積極的に避けるのは20%以下だった。

IAB UKのシニア・リサーチ・マネージャーであるジョージ・ホプキンソン氏は「人々がデジタルサービスをますます使うにつれて、広告主は広告の送り方に配慮をしないといけない」と語る。「この方針に徹し、オンライン上の人々を尊敬し、可能な限りポジティブな広告体験を提供することは非常に重要だ」。

これはデジタル広告に大きな予算をつぎ込んだマーケターにとっては希望の光である。オンラインとオフライン両方での広告バランスを実行し易い、食品ブランドやファーストフードブランドには、特に重要だ。

「マーケターであれば、(オフラインとオンライン広告の)バランスを訴える形で何かできるだろう。人々は皮肉に感じるかもしれないが、感謝されるだろう」と、ハーディング氏は付け加えた。

Grace Caffyn(原文 / 訳:塚本 紺)